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【小型犬の歯周病】「歯石が少ないから大丈夫」の罠。かかりつけとは別に「歯科専門医」を選ぶべき理由

はじめに

愛玩動物看護師・アニマルオーラルケアアドバイザーとして、多くのワンちゃんのお口のトラブルを見てきました。
愛犬の歯磨きを頑張っている飼い主の皆さん。動物病院で「少し歯石がついているけど、まだ麻酔をしてまでスケーリング(歯石取り)しなくて大丈夫ですよ」と言われてホッとした経験はありませんか? 実は、その「見た目の判断」には大きな落とし穴があります。

今回は、見た目では分からない犬の歯のトラブルの危険性と、本当に安心できる「歯科専門の動物病院の選び方」について解説します。


「今は大丈夫」は本当?見た目ではわからない犬の歯石と歯周病の恐ろしさ

歯磨きを頑張っている飼い主さん。
ちょっと歯石がついちゃったかも?大丈夫かな?
病院で念のため見てもらおう

かかりつけの「ひだまり動物病院」の前で、愛犬(チワワ)に「今日は先生に検査してもらおうね」と声をかける飼い主のイラスト。一般的な健康診断や定期検診に訪れる日常の風景。

と、言う事でかかりつけの動物病院に来ました。

かかりつけの動物病院での視診の様子を描いた漫画。獣医師に愛犬(チワワ)の口内を見てもらい、「歯石もほとんどないし問題なさそうです」と言われて飼い主が安心してしまう、見た目だけの診断(よくある勘違い)のシチュエーション。

診察後、「このくらいの歯石の付き具合でしたら大丈夫ですよ。
麻酔のリスクもありますし、もっと歯石が付いてきたらスケーリング考えましょう」と、今は大丈夫と言われてホッとします

「よかった、麻酔何度もかけたくないから歯磨き頑張ってるんだもん」

犬の下顎第1後臼歯の断面図。歯の破折による露出した歯髄からのばい菌感染により、歯の根元で顎の骨が大きく溶け(骨欠損)、病理的骨折に至る危険な状態を示す解説図
画像はAIによるイメージなので正確ではありません

でも実は!!

歯も歯肉も綺麗なのに根の部分はすでに大きく骨を溶かしていて、顎の骨が折れそう、もしくはすでに折れている事なんて場合もあります。

検査前にケージに入ってもらっている間に、ケージの網で顎の骨を折っていたってケースも。

必須アイテム「歯科レントゲン」がない病院が多い現実

この診断は知識がある人間ならば触診と観察で気が付ける場合が多いのですが残念ながら異変を見逃されるケースが少なくない現実。

最近はいろんなところで歯磨き教室が開催されていますが、
上記の状態を確認せずにいきなり口を開けて教室参加者のワンちゃんの顎の骨を折ったって話はたびたび耳にします。

最近書いた記事では度々書いてますが、歯石の付き具合で判断が出来ず
確定診断には歯科レントゲンが必須。

最近また無麻酔歯石除去と言う、麻酔無しで歯石をとるサービスが一定の評価を得ています。これがなぜ良くないのかのお話になると、犬への恐怖心などのお話にとどまっている記事が多いのですが、上記のように歯科レントゲンで撮影しないと判断付かないものが多く、

「麻酔下でないと適切な診察が出来ず、適切な治療が出来ない場合がある」と言うのが一番の問題なのです。

頑張れば通常のレントゲンでも行けるようですが、歯科レントゲンが必須なのに、所持していない病院の方が圧倒的に多い現状なのを察するべきです。

「動物歯科クリニック」の前で、愛犬(チワワ)に「今日は先生に歯を見てもらうね」と声をかけ、専門医の診察に向かう飼い主のイラスト

かかりつけの動物病院以外で、歯科や皮膚科など専門性の高い病院を別に見つけられるのを強くお勧めします。
特にパピー期の乳歯検診はその子の一生にかかわる場合もありますからさらに強くお勧めします。

愛犬の歯を守るための動物病院(専門歯科)の選び方の目安

ここまでお読みいただき、ありがとうございます。 最後にお伝えしたいのは、かかりつけの動物病院とは別に、「歯は歯で、専門の動物の歯医者さんを見つけてほしい」ということです。

人は医師と歯科医師がわかれていますが、動物の場合、獣医歯科医師と言うライセンスもないし、歯科医師と同等の事を獣医師のライセンスを取るまでにはやらないという事実があります。

ですので特に「予防歯科」を考えた場合や治療に歯を抜く以外の選択肢などを考慮した時はかなり専門性が高い病院選びが重要になると考えます。

動物の歯についての病院を選ぶ際の重要な基準(目安)として、「歯科レントゲン」を配備しているかどうかが挙げられます。さらに、現在の獣医療において歯科に力を入れている先生であれば当たり前に修得している「小動物歯科研究会レベル4」(優れた動物の歯科に関する知識と技術の研修修得レベル、レベル4が最高位だが信頼性としては最低限)、私と同じくOCEPのアドバイザーもしくはテクニシャンを所持している看護師さんがいる動物病院日本獣医歯科学会所属病院などなども、信頼できる病院探しの大きな指標になります。
(もちろん、これ以外でも専門性の高い病院もあるとは思います)

まとめ:愛犬の歯を守るために飼い主ができること

先日、当店に高速道路を使って片道1時間かけて来てくださる常連のお客様とお話しした際、「先生、私の住む市には歯科レントゲンを持っている病院が全然なくてビックリしました」と言われました。正直、私もその現状には驚きと強い危機感を覚えています。

また、私のnoteの記事を読んで、試しにもう7歳になるけど専門性の高い病院に行ったら「乳歯が7本もあった」というお話も直接お聞きする事が出来ました。

乳歯は問題がなければ必ずしも抜く必要が無いのですが、乳歯を適切なタイミングで抜いていれば問題なく永久歯が生えていた可能性もあるし、深刻な病気になっていた可能性や、そもそも「乳歯だと気が付いていなかった」と言うのが問題。

犬の口が臭い、歯石が気になる、どうにかならないかと考えた時、この専門性が高い病院での相談や、いきなり病院はハードルが高い、麻酔が怖い、何か他に方法はないか?と病院以外の場所で相談する場合は、本当の意味で歯周病とは?がわかる方の所で相談をするというのが重要になります。
これは実はネットで沢山ある記事とは裏腹に実際は少ないと感じています。

私がなぜ、わざわざ国家資格を取得し、さらにその資格がないと受けられない専門的な歯科の資格まで取って、日々の業務や情報発信に一生懸命になっているのか。 それは、「いつもの病院でずっと歯を診てもらっていたのに、こんなことになるなんて…」と後悔し、戸惑う飼い主さんの悲痛な声を、これ以上現場で聞きたくないからです。

よくわかってなくても「怖いから気を付けて」と簡単に書いた方がわかりやすいし話を聞いてもらえやすいですが、色々な事を考えるうえで正しい知識は重要ですので、「飼い主さんがご自身で愛犬の正解を自ら考えてもらえることが出来るように」 難しい話だけど出来るだけわかりやすく伝えられるようにこのnoteで色々記事を書いてますのでよろしければ読んでみてくださいね

特に愛犬の歯の健康、そして顎の骨折などの重大なトラブルを防げるのは、飼い主さんの「正しい病院選び」にかかっています。特にパピー期の乳歯検診は、その子の一生を左右するほど重要です。

ぜひ、今からでもお近くの「動物歯科に特化した病院」を探してみてください。大切な愛犬と、いつまでも美味しくご飯を食べ、笑顔で過ごせる未来を守っていきましょう。

上記リンクは生後4~6か月ではせめて月1回の歯科定期健診が重要だというお話を書いています、よろしければ合わせてお読みください。


記事を読んでくれた方へのお礼のメッセージが書かれた画像

愛犬の歯のことで一人で悩んだり、後悔したりしてほしくありません。 まずは一度、お気軽にご相談ください。

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