5月15日の米消費者物価指数の解説
米消費者物価指数の結果
2024年5月15日、日本時間の21時30分にアメリカの4月の消費者物価指数が発表されました。以下に詳細をお伝えします。

4月の消費者物価指数は前年比でプラス3.4%となり、予想通りの結果となりました。3月はプラス3.5%でしたので、3月の数値からは小幅に低下しています。前月比で見るとプラス0.3%で、3月のプラス0.4%からは小幅に下落しています。
エネルギーや生鮮食品などの変動の激しい項目を除いたコア指数については、前年比でプラス3.6%となりました。前月のプラス3.8%からは低下していますが、こちらも予想通りの結果となりました。4月の消費者物価指数は全体でもコア指数でも共に前月の数値を下回り、落ち着いた結果と言えます。
米消費者物価指数の内訳
エネルギー
内訳を見てみましょう。まず、エネルギーは前年比でプラス2.6%となりました。前月比で見ると、3月はプラス1.1%、4月もプラス1.1%となり、同水準での上昇が継続しています。ガソリンは、3月が前月比プラス1.7%でしたが、4月はプラス2.8%と上げ幅を拡大しました。今年に入り原油価格が高止まりしていることなどから、エネルギー価格の上昇基調が続いています。
中古車
一方、中古車は前年比でマイナス6.9%と大きく下落しました。前月比でもマイナス1.4%と下落しています。1月に前月比でマイナス3.4%と大きくマイナスになった反動で、2月は前月比でプラスになっていましたが、3月はマイナス1.1%、4月はマイナス1.4%と下落トレンドが続いています。中古車の価格は昨年からずっと下降線を辿っています。
サービス
そして、注目のサービスは前年比でプラス5.3%となりました。3月のプラス5.4%からは小幅に低下しましたが、高水準を維持しています。前月比で見るとプラス0.4%となり、3月のプラス0.5%からは小幅に低下しています。今年に入ってから、1月がプラス0.5%、2月がプラス0.7%、3月がプラス0.5%と高水準での伸びが続いていましたが、ここに来て少し下がってきたと言えます。
家賃
家賃についても、前年比がプラス5.5%で、前月比ではプラス0.4%と3月と同水準で、3ヶ月連続のプラス0.4%となっています。決して低くはないものの、どんどん上がっているという感じではないということで、こちらもやや安心感が生じる結果だったと言えます。
4つ目に重要なのが粘着性です。要するに、継続する可能性があるインフレなのかどうかということです。
粘着性があるとされているいくつかの品目があります。それらの品目が上がってくると、粘着性があると見ることができます。その品目というのが1つはサービス、もう1つは家賃です。
米消費者物価指数の結果の総括
このところインフレの高止まりが意識されていましたが、今回の結果はやや安心感を与える、落ち着く方向の結果だったと言えます。昨年の後半あたりからサービスや家賃の前月比での伸びが目立ち始め、消費者物価全体の数値も今年に入ってから高止まりを示唆していましたが、今回は少し安心感を与える結果になりました。
特に、今回はサービスの価格の前月比での伸びが小幅に下がり、家賃の価格の前月比での伸びも変わらなかったということで、粘着性、つまりインフレの継続性についての項目が落ち着きを見せました。
FRBの利下げ期待とドル円の動向
この結果を受けて、FRBの利下げ期待が一気に高まるかというと、そういうことにはならないでしょう。今回落ち着いたと言っても、消費者物価指数はFRBが見ていた予想より、今の段階でも少し高いため、2026年にかけて2%まで物価上昇率が下がらないかもしれないという懸念は残るため、早期の利下げは難しいのではないでしょうか。
FRBのパウエル議長はおそらく、引き続きデータ次第と言うと思いますが、インフレの高止まりの可能性が今回の結果で全くなくなったわけではありません。FRBの利下げ期待は、12月に1回だけかもしくは9月と12月の2回という見方が多くなっていましたが、9月利下げの可能性が高まるかもしれません。ただ、6月だという話が出てくるほど弱い結果ではなかったと言えます。
小売売上高の結果
同じ時間に発表された小売売上高について、こちらは前月がプラス0.7%、予想がプラス0.4%でしたが、結果は0%となりました。今年はイースター休暇が3月にあった関係で、3月の小売売上高が持ち上がり、4月は下がるということが予想されていましたが、それを含めても弱い結果だったと言えます。
今後の見通し
以上が、4月の消費者物価指数の結果と小売売上高の結果についての解説でした。今後の経済状況については、これらのデータを踏まえて慎重に見守る必要があります。
ご参考
