楽々古事記【08】千引き石の別れ
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ラスボス
黄泉比良坂(よもつひらさか)の出口まで近づいてきたイザナキは、ひと息つこうと額の汗を拭いました。
「ふぅ~、もう大丈夫かな?」
後ろを振り返ってみると、葡萄、筍、後手(しえりえで)、そして桃が効かなかったのか、腐乱したままのイザナミがノッシノッシとやって来るではありませんか。
「よく、ここまでたどり着いたなイザナキよ」
「♬違う違う、そうじゃ、そうじゃなぁい♬。ちゅうか、お前が追ってきたんやろーが」
「ふんッ、調子に乗っちょったら、ぶちくらすぞきさん!」
「(話聞いちょらんなコイツ…)」
「待てコラァー!」
「あッ、出口だ!」
出口が見えたイザナキは、まっしぐらに駆けていきました。
千引きの石(ちびきのいわ)
※古事記では「石」と書いて「いわ」と読みます。岩でもオッケーです。
黄泉比良坂を出たイザナキは、千人でも動かせないくらいの大きな岩(=千引きの石)で、出口を塞ぎました。
そしてイザナキとイザナミは、その千引きの石を挟んで、最後の会話をすることに…
先ずはイザナキが「事戸」を述べました。
【事戸】(ことど)
今でいう離婚届け、離縁状、絶縁状。
昔でいう三下り半(みくだりはん)のこと。
その事戸を聞いたイザナミが
「アタシだって、こんな姿になんかなりたくなかったし、女に恥をかかせたことは、絶対に許さんけんね!」
イザナキも負けじと言い返すことを繰り返しました。
そして最後に、
「イザナキよ。愛しいあんたが、そんなことを言うんなら、あんたの国の人間を一日千人殺しちゃるけんね!」
「イザナミよ。愛しいお前が、そげなことするとなら、オレは一日千五百人生むための産屋を建てちゃるけんな!」
こうして二人は決別し、別々の道を歩み始めました。
これが原因で、私たちの国の者(人間)は、一日千人の人が死に、一日千五百人の人が生まれるようになったのです。
※人間が死ぬのはイザナミが決めたようですね。
【私たちの国とは】
今までは「地上」や「大八島の国」と述べてきましたが、この地上のことを古事記では、「葦原中国」(あしはらのなかつくに)と呼ぶことが多々ありますので、覚えておいてくださいませ。この楽々古事記でも葦原中国を多用します。
それではチョット、天上界、地上界、黄泉の国の関係図をどうぞ。
図① 天地図

では、今回はこれでおしまいです。
図を貼って終わりますね。
図② 今回の図

ではでは。。。
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