見出し画像

楽々古事記【07】見ちゃダメよん

この楽々古事記を読めば、少し難しい古事記の本でも楽々わかるようになる!

最初から読みたい方は、
楽々古事記の一覧マガジン
からどうぞ。



再会

イザナキは比婆之山から戻ってきたものの、イザナミのことがどうしても忘れることが出来ず、イザナミに会いに黄泉(よみ)の御殿まで行きました。

御殿に着くと扉が開き、そこには最愛のイザナミが立っていました。

「会いたかったよイザナミ」

「私も会いたかった…」

「国生みや神生みとか、まだ途中やし、もっと一緒に過ごしたいんやけど、戻ってきてくれんやか?」

「イザナキ…、嬉しいんやけど、私はこの黄泉之国(よみのくに)の食べ物を食べてしまったけん、もう戻れんのよ…」

「そこを何とかならんのやか?」

「うーーん・・・チョット待っちょってね。黄泉の神様たちに相談してくるね。(ホントは合体したいだけやないとかコイツは…)」

「うん、わかった。待っちょくね」

「うん。でもね、私が戻ってくるまで、絶対に迎えに来ちゃダメよ!。絶対に絶対に、見に来たらダメやけんね!。わかった?」

「う、うん。わかった」

そう約束をすると、イザナミは扉を静かに閉め、御殿の奥に入って行きました。

【黄泉之国】(よみのくに)
死者の国。
この国の火で作った食べ物を口にすると元の世界には戻れなくなる。コレを「黄泉戸喫」(よもつへぐい)といいます。

【亡くなった神に会える】
ワカチコです。

我慢できない男

ひとり、扉の前で待つこと数時間…

「まだかな?」

更に数時間…

「♬まだかな、まだかなー、イザナミの、おばちゃんまだかなー♬」

と、学研の替え歌で、ヒマを潰すのにも飽きてきたイザナキ…

「もうムリッ、我慢できん!」

そう言うと、御殿の扉を開けて勝手に中に入り、ズンズンと奥に進んで行きました。

しかしそこは死者がいる黄泉の国、暗くて足元がよく見えません。

回収

「火でも灯すか・・・」

イザナキは角髪(みずら)に刺してあった櫛(くし)の歯を一本折って、それに火を灯すと、あたりを照らしてみました。

図①角髪(みずら)

「んッ?…なんかコレ…」

暗くてよく見えないイザナキが、目を凝らしてよく見てみると…

「ギャアアアーーーッ!」

そこには、腐乱した体にウジが湧き、気持ちの悪い雷神たちが取り憑いたイザナミの姿があったのです。

【雷神】
このときの雷神を
「八柱の雷神(やはしらのいかずちのかみ)」

「八種の雷神(やくさのいかずちのかみ)」
といいます。

「なんでココに来たーッ!」

「い、いやゴメン」

「絶対に来るなっち言うたろーがーッ!」

「いや、あの、フラグを回収せんといかんし…」

「なんやとコラァー、なめちょんかーッ!」

イザナキは、激怒したイザナミから逃げようと、「黄泉比良坂」を走って逃げ出しました。

【黄泉比良坂】(よもつひらさか)
黄泉の国と地上とを繋ぐ道。

しかし、醜い姿を見られたイザナミは、恥をかかせたイザナキを捕まえようと、「黄泉醜女」と八種の雷神にあとを追わせました。

【黄泉醜女】(よもつしこめ)
黄泉の国にいる霊力の強い鬼女

葡萄(ぶどう)

※古事記では蒲子(えびかづらのみ)と表現しています。

追いつかれそうになったイザナキは、角髪(みずら)に巻き付けてあった蔓(つる)を投げると、その蔓がブドウになりました。

そのブドウをムシャムシャと黄泉醜女たちが食べる間、少しの時間稼ぎが出来ました。

筍(たけのこ)

※古事記では笋(たかむな)と表現しています。

また追いつかれそうになったイザナキは、もう一つの櫛(くし)を投げると、その櫛が「筍」になりました。

その筍を食べている間、また少しの時間稼ぎが出来ました。

後手(しりえで)

筍を食べつくした黄泉醜女たちは、すぐに手が届くところまでに近づいてきたようです。

焦ったイザナキは、十拳剣を抜いて「後手」に剣を振り回しながら逃げました。

【後手】(しりえで)
呪い、縁切りなどを行う呪詛(じゅそ)行為。
通常とは真逆の方法で行うことにより、相手に効果を発揮するとされている。

桃(もも)

※古事記では桃子(もものみ)と表現しています。

それでも雷神は、千五百の手下を従えて追ってくるため、埒(らち)があきません。

そうやって命からがら逃げていると、一本の桃の木がありました。

イザナキは、その桃の実を三個取って投げつけると、桃の強い霊力で、あれよあれよという間に黄泉醜女たちは意気消沈してしまい、逃げ帰って行くではありませんか。

【桃】
イザナキは、このときに助けてもらった桃の木に「私を助けてくれたように、人々が苦しんでいるときには助けてやっておくれ」と言い、【意富加牟豆美命(おほかむずみのみこと)】という名を授けました。

「ふう、助かったか…」

黄泉比良坂(よもつひらさか)の出口まで近づいてきたので、ひと息つこうと額の汗を拭って、後ろを振り返ってみると、そこには…


長くなってきたので、今回はこれにておいまいです。
図を貼っておきますね。

図② 今回の図

ではでは。。。


次回:【08】千引き岩の別れ
一覧:楽々古事記の一覧
著者:プロフィール


いいなと思ったら応援しよう!