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楽々古事記【21】ピンチなう!

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決戦は金曜日?

「大国主神(オオクニヌシ)っち名前、メチャクチャいいやん」

「やっぱ、お前もそげん思う?」

「うん、思う思う!」

根の国から抜け出した大国主神(オオクニヌシ)と須勢理毘売命(スセリビメ)の二人は、結婚も許してもらえたし、スサノオから直々に名前を付けてもらったので、とてもルンルンでした。

「さぁ、あなた。家に連れてって💖」

「そうやな、行こうか。…ん?…(ヤバッ、八上比売(ヤガミヒメ)のこと、すっかり忘れとった…汗)」

「私が正妻ッ🎵 私が正妻ッ🎵」

「(口に出すな、家はすぐそこなんやぞ。聞こえたらどげんすっとか!)」

急に足取りが重くなった大国主神でしたが、前を見ると妻ヤガミヒメが家の門の前で待っているではありませんか…

「あなた」

「お、おー、ヤガミヒメ…い、今帰ったぞ」

「見ればわかります」

「ど、ど、どうした家の前で」

「あなた…チョット家の中へ…。そちらのお嬢さまは、そこで少々お待ちください」

須勢理毘売命(スセリビメ)と八上比売(ヤガミヒメ)のバチバチ感が、ピンと張りつめた空気を切り裂きました。

「(この雰囲気、ヤバイやつやん…)」

その話し方は・・・

部屋に入ったヤガミヒメは、正座をして大国主神を見上げ、

「あなた、そこにお座りになってください」

と重々しく、面と向かって座るように催促しました。

「(敬語やん、メチャクチャ敬語やん…ピンチやん…涙)」

大国主神は恐怖に震えながら正座をしました。

【敬語の恐怖】
そうなんです。
結婚したことがない男性にはわからないかも知れませんが、妻が無表情で重々しく敬語で話すときって、メチャクチャ怖いんです。
ホントにピンチなんです。

「なんですか? あの娘は」

「さ、さっきそこで出会って…」

バンッ!
ビクッ!

ヤガミヒメが床を叩いた音にビックリした大国主神は、

「ゴ、ゴメンなさい、ス、スサノオさまの娘を嫁にもらいましたー」

と、正直に打ち明けました。

「スサノオさまの娘?」

「は、はいーッ、正妻にせーっち言われましたーッ汗」

「(スサノオさまがそんなことを…しかも正妻…。あの娘とまともにやりあうのは分が悪いかも…)」

そう思ったヤガミヒメは、ある決断をしました。

「実家に帰らせて頂きます」

「えッ、なんで?」

バンッ!

ビクッ!

「は、はいーッ! わかりましたーッ!」

大国主神は正座のままなのに、カチコチの直立不動状態でした。

木俣神(キノマタノカミ)

「ああ、それともう一つ」

「はいーッ! なんでしょうかーッ?」

「あなたの子供を生みましたので、家のそとの木の俣に置いて行きますから、育ててくださいね」

「えッ!、オレの子を生んじょったと?」

「はい。では、ごきげんよう」

こういったときの女性は、強くてたくましいものです。

荷物をまとめて、さっさと玄関を出ていこうとしました。

「ちょ、ちょっと待ってっちゃヤガミヒメ」

「なんですか、未練たらしい…」

「あの木の俣に置いとる子どもの名前はどげんすっと?」

「子ども? あー、今、木の俣におるけんが、木俣神(きのまたのかみ)」でよかろー。んじゃ」

「えーッ そんなんでいいとー?」

「チッ・・・」

舌打ちされて何も言えなくなった大国主神は、ただ黙ってヤガミヒメを見送ることしかできませんでした。

「(白兎っち、いったいなんやったん?)」

と、思いながら・・・

色男

スセリビメはスセリビメで、あのスサノオの娘という事もあって、なかなかの恐妻ぶりでした。

八十神たちを打ち払いに行って帰ってきたときも、身体をクンクンと嗅ぎ回って、

「香水臭いんやけど」

「石鹸の匂いがする」

「コレっちキスマークやないん?」

と、囚人の身体検査さながらに疑われる始末でした。

ですが大国主神は、そんな中を掻い潜ってたくさんの妻を娶って、子供もたくさん作りました。

歌を詠んで口説くという事もやるほどの色男ぶりでした。


ではココで少し、大国主神の別名を挙げておきます。

【大国主神の別名】
大穴牟遅神
(オオナムヂノカミ)
葦原色許男神
(アシハラノシコオノカミ)
大国主神
(オオクニヌシノカミ)
宇都志国玉神
(ウツシクニタマノカミ)
八千矛神
(ヤチホコノカミ)

※まさか八千矛神の八千矛って、ヤ〇チンってことなのかもです(笑)知らんけど…

【大己貴神】(オオナムチノカミ)
それともうひとつ、「大己貴神」という表記は是非とも覚えておいてください。というのも、この表記は日本書紀で使われている漢字であり、多くの神社でも「大己貴神」との表記でお祀りされていることがあるからです。
(「大己貴命」のように「命(ミコト)」の場合もあり)


ということで今回はこれにて終了。
今回の図と、大国主神の系図を貼っておきますね。

図① 今回の図

図② オオクニヌシ系図

北九州市で飲食店などをやっています。
気になる方は下記のプロフィールをご覧くださいませ。

ではでは。。。


次回:【22】君の名は。
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