楽々古事記【22】君の名は。
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※ご注意※
これから始まる大国主神(オオクニヌシ)と小さな神様の物語は、古事記には短くしか書かれていません。
ですが、他の神話や各地に残る伝承には楽しく愉快な事もたくさん伝わっており、その伝承を一部交えた物語になりますので、ご了承くださいませ。
小さな神様
「うーん、いっぱい妻をもらって親戚増やしたけど、なんか違うんよなー」
スサノオに「国を造れ」と言われていた大国主命は、
「(《知らす》っちことは、政略結婚みたいなことがメインじゃないんだよなぁ…)」
と、これから先、どうしたらいいのかわからなくなっていました。
大国主神は、のんびりボンヤリと歩いて、御大之岬まで行ってみました。
御大之岬(みほのみさき)
島根県松江市美保関町の地蔵岬(美保碕)とされています。
すると、海の向こうからガガイモで作った舟に乗って、こちらにやってくる小さな神様を見つけました。
【ガガイモ】
キョウチクトウ科ガガイモ属のつる性多年草で日本中に生えています。
古事記では、その船を「天之羅摩船(あめのかがみのふね)」と表記。
その小さな神様が舟を降りて、トコトコとこちらに歩いて来て、大国主神の前でとまりました。
「えらい小さいな…誰?」
「・・・」
「どっから来たの?」
「・・・」
その小さな神様は何も喋らずに、ぶっきらぼうに突っ立っているだけした。
「(変なヤツやな…着てる服も、蛾の皮を剥いだヤツを着ちょるし…)」
【蛾】(が)
夜の電球に集まってくる、あの虫です。
古事記では蛾(が)を、鵝(ひむし)としています。
谷蟆(タニグク)
「お母さんは?」
「・・・(怒!)」
この質問にはチョット怒ったようです。
「(まいったな、なんも話さんぞ、怒ったみたいやし…)」
困った大国主命は、そばにいた蛙のタニグクにたずねてみました。
【谷蟆】タニグク
ヒキガエルと思われます。
「この小っちゃい神様、知っちょる?」
「見たこと無いなぁー」
「そうか…、誰か知らんやか?」
「うーん」
崩彦(クエビコ)
あたりを見渡すと田んぼに案山子の崩彦(クエビコ)がいたので、蛙のタニグクがたずねてみました。
【崩彦】クエビコ
=案山子(かかし)です。
「この小っちゃい神様、知っちょる?」
「知っちょりますよ。そのお方は「少名毘古那神(スクナビコナ)」さまですよ」
「スクナビコナ?」
「はい、神産巣日神(カムムスヒ)のお子さんです」
「えッ! あの造化三神の? オレを生き返らせたあの神様の子?」
「はい、そげんですよ」
それが信じられない大国主神は、カムムスヒに直接たずねてみました。
父は神産巣日神(カムムスヒ)
「あのー、すんません。大国主神ですけどぉ」
「どげんした?。また、くたばりそうなんか?」
「いや、この小っさい神様なんすけど」
「おおーッ、スクナビコナよ、生きちょったか!」
「父ちゃん、久しぶり」
どうやらカムムスヒの子で間違いなさそうです。
あまりにも小さくて、カムムスヒの手の隙間からこぼれ落ちて、行方不明になってたみたいです。
「どこ行っちょったんか?」
「常世の国に落ちたけん、そこに少しおってから、葦原中国に行ってみたと。そしたら、この大国主神に出会ったんよ」
「そうかぁ、でも無事で良かった良かった」
「これから、どげんしよっかな?」
「やったら、地上で大国主神と国造りして遊んできたらいい」
「うん、わかった。ヨロシクな、大国主神」
「あ、はい…」
ということで、少名毘古那神(スクナビコナ)と大国主神で、国造りアドベンチャーが始まる事になってしまいました。
なかよしコンビ誕生
二人でいろいろと話してみると、すごく気が合うことがわかったので、
「お前のあだ名、今日からダイコクね」
「そ、ダイコク。大国主神って、ダイコクっち読めろーが」
「おおー! んじゃ、お前はスクピーね」
「スクピー?」
「そッ! 可愛いやん」
と、あだ名を付け合って笑い合いました。
というわけで今回はこれにて終了です。
今回の図と、神産巣日神(カムムスヒ)と少名毘古那神(スクナビコナ)がの系図、そして常世の国の関係図を貼っておきますね。
図① 今回の図

図② 高天原

図③ 天地図(常世の国)

北九州市で飲食店などをやっています。
気になる方は下記のプロフィールをご覧くださいませ。
ではでは。。。
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