楽々古事記【23】がまんくらべ
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今回の我慢比べの話は地名にもなっているので、興味がある方は調べてみてくださいね。
では始めましょう。
国造り再開
「ねぇ、スクピー?」
「なぁん?」
「国造りっち、どげんしたらいいとやか?」
「とりあえず、葦原中国(あしはらのなかつくに)を歩き回ればいいっちゃないと?」
「旅すっと? そんなんでいいと?」
「これが《知らす》の第一歩やと思うよ」
「そっか。よし行こうッ!」
こうしてイザナキとイザナミで中断していた国造りが、大国主神(オオクニヌシ)と少名毘古那神(スクナビコナ)の二人で再開されることになりました。
※もう、神を人と書いてあっても、ワカチコで読んでくださいね。
害虫駆除
二人が歩いていると、農民たちが集まって話し込んでいるのが見えたので、大国主神がその農民たちの所に行って、その訳をたずねてみました。
「どげんしたとですか?」
「稲穂を食べる虫が大量に発生したけんが、困っちょるとです」
「害虫かぁー…。スクピー? なんか良い方法ある?」
「うん、任せちょきー」
スクナビコナはそう言って、何やら「まじない」をすると、その翌日から害虫被害がピタリと収まりました。
がまんくらべ
「これで収穫は大丈夫やろ」
そう思った二人は、また旅に出ました。
「おいダイコク、がまんくらべしよっか?」
「がまんくらべ?」
「うん、ヒマやん」
「いいよ。なんの我慢すっと?」
「んじゃ、オレは重い埴輪(はにわ)をからって歩こっかな?…ダイコクは?」
【からって】
背負って。の意。
からう=背負う
北九州地方の方言。
「んならオレは、ウンコ我慢して歩こっかな?」
「ウンコ我慢…なんかそれ、ギャハハハ」
「やけん、スクピーは埴輪を降ろしたら負けで、オレはウンコしたら負けっちゅうことでいい?」
「いいよ。んじゃスタートッ!」
ということで、なんとも楽しい旅が始まりました。
そして、ほどなくすると…
「お、重たッ」
「は、腹がッ」
「お、重たッ」
「は、腹がッ」
どうやら二人とも、そろそろ限界のようです。
ギュル…ギュルギュルルルー
「も、漏れる…もうムリッ!」
大国主神は草むらに駆けこんでズボンをおろすと、
ブリブリブリリリィー
っと大きな音を立ててウンコをしました。
「よっしゃあー、オレの勝ちぃー!」
スクナビコナが埴輪を降ろして大喜びしながら大国主神に近寄っていきました。
「っちゅうか、すっげえデカいウンコしとらんか?」
「ち、近づくなっちゃ、スクピー!」
「いいやんダイコク、チョット見せてん」
「いや、だけ来るなっちゃ、あっち行けっちゃ!」
「どーれ、どれぇ?」
大国主神が隠そうとしてモゾモゾすると、ウンコが付いた草がピヨーンと跳ねてスクナビコナに付いてしまいました。
ピチョ
「ゲッ! 服にウンコ付いたやん!」
「アハハ、のぞき見しようとした罰たい、バーカ」
「コレ、オレの一張羅(いっちょうら)なんやぞ!」
「一張羅? はぁ? その服っち、蛾の皮やろーが!」
「だけなんか? ダイコク弁償せーよ!」
「なん言いよーとか、きさん!。蛾の皮の服とか、いつも気持ちわるーっち思いよったったい。他の服にせーよ!」
「きさん、このぉー、くらさるーぞ!」
【くらさるーぞ】
殴るぞ。の意
北九州地方の方言。
あらあらあら・・・。
楽しいはずの旅なのにケンカが始まってしまいました。
でもそこは気が合う二人。
言い合いに疲れてきたころに、ふと我に返って目が合うと、がまんくらべのバカらしさを思い出してか、
「ギャハハハハ・・・」
と、二人して笑い転げました。
ひとしきり笑ったあと、
「さっ、次んとこ行こっか?」
「そやね」
顔を見合わせてニコッと笑うと、また仲良く歩み始めました。
今回はここまでですが、以前、天つ神と国つ神の説明はしましたが、八百万神を説明してなかったので少し触れますね。
【八百万神】やおよろずのかみ
すべての神様という意味です。
八百万神とだけ記述している場合は全ての神様なのですが、
祝詞のように、
天つ神、国つ神、八百万神たちともに・・・
と続く場合は、天津神と国つ神を除いた神様という意味になります。
この場合の神格は、
天つ神>国つ神>八百万神
となります。
では、図を貼って終わりますね。。
図① がまんくらべ

図② 系図

北九州市で飲食店などをやっています。
気になる方は下記のプロフィールをご覧くださいませ。
ではでは。。。
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