楽々古事記【12】天の石屋戸
この楽々古事記を読めば、少し難しい古事記の本でも楽々わかるようになる!
最初から読みたい方は、
楽々古事記の一覧マガジン
からどうぞ。
引き籠り
スサノオの目に余る残忍行為にショックを受けたアマテラス…
「もう無理…頭痛い…」
どうしたらよいのかわからなくなり、「天の石屋戸(あまのいわやど)」の洞窟の中に引き籠(こも)ってしまいました。
※前にも書きましたが、古事記では石と書いて「いわ」と読みます。
するとどうでしょう。
お日様の神様であるアマテラスが引き籠ったせいで、あたりは真っ暗闇…
洞窟の入り口も、大きな岩でピッタリと塞いでいるので、少しの光も漏れてきませんでした。
暗闇に陥ってしまった高天原と葦原中国の状況に、神様たちは困ってしまい、「天の安の河原」に集まって会議をしました。
【天の安の河原】(あまのやすのかわら)
神様が度々集まって会議をする場所。
思金神(オモイカネ)
良い考えが思いつかないため、「智恵の神」であり、タカミムスヒの子である「オモイカネ」に相談することにしました。
※タカミムスヒ=造化三神の神様
オモイカネは賑やかな神楽(かぐら)祭りを開催することを提案し、八百万の神を集め、その準備に取り掛かりました。
【八百万の神】やおよろず
すべての神さま。
図① 振り返り図
タカミムスヒとオモイカネを過去の図から確認しましょう。

長鳴鳥(ながなきどり)
長鳴鳥に、朝がやってきたように騒がしく鳴かせることにしました。
※簡単に言えばニワトリです。
(常世の国から連れてきました)
伊斯許理度売命(イシコリドメ)
イシコリドメに鏡を作るように命じました。
※三種の神器のひとつ「八尺鏡(やたのかがみ)」
(他の神話では「八咫鏡」とも)
玉祖命(タマノオヤ)
タマノオヤに勾玉(まがたま)を作るように命じました。
※三種の神器のひとつ「八尺勾玉(やさかのまがたま)」
(他の神話では「八尺瓊勾玉(やさかにのまがたま)」とも)
祭りスタート
次に、
「天児屋命(アメノコヤネ)」と、
「布刀玉命(フトダマ)」に、
太占(ふとまに)で占わせたのち、祭りを開始しました。
布刀玉命(フトダマ)
フトダマが、よく茂った榊(さかき)に、八尺勾玉と八尺鏡を取り付けて、その供え物を掲げました。
天児屋命(アメノコヤネ)
アメノコヤネが、美しい声で祝詞を奏上しました。
※祝詞(のりと)=言霊パワー
天手力男神(タヂカラオ)
タヂカラオは、アマテラスが出てきたら引っ張り出したあと、剛腕で洞窟の穴を塞ぐ役目のため、石屋戸の前で待機中。
天宇受売命(アメノウズメ)
お乳まる出しで陽気に踊り、神さまたちが大笑い。
そんな神さまたちの笑い声や、ニワトリの騒がしい鳴き声が、天の石屋戸の前で盛大に繰り広げられました。
洞窟の内と外で
「なんか外が騒がしいな…」
天の石屋戸の洞窟の中で、その騒音にアマテラスが気が付きました。
・クックドゥードゥルドゥー
「あれッ?、ニワトリが鳴きよるっちゃけど、朝なんやろか?…んでも私がココにおるから朝が来るワケが無いっちゃけど…」
・かけまくも かしこき#%&()#
「なんで祝詞が?」
・ギャハハハ、アハハハ
「笑い声?…みんなで、なんしよるんやか?」
外の騒がしさを不思議に思ったアマテラスは、外を見てみようと思い、塞いでいる岩をちょこっとだけ開いてみました。
アマテラスは、すぐそこにいたアメノウズメに事情を聞きました。
「なんしよん?」
「あ、アマテラスさま。実は今、アマテラスさまに負けず劣らずの素晴らしく新しい神様が降臨したけんが、みんなでお祝いをしよるとです」
「私に負けず劣らず?」
「はい、ほら!」
アメノコヤネとフトダマが、アマテラスの顔の前に八尺鏡を差し向けました。
アマテラスは鏡に映った自分の姿を見て、
「こ、これが新しい神様?…う、美しいやん…」
と、ウットリしました。
アメノウズメは、
「(自画自賛かいッ!)」
っと、心の中でツッコミましたが、アマテラスを引っぱり出すために、鏡を少しずつ遠ざてみました。
アマテラスは鏡に映ったその女神?…をもっとよく見てみようと、岩をそっと開いて鏡を覗き込みました。
そしてアマテラスの体が通るくらいの隙間が出来たことを確認すると、
「それッ!」
という掛け声で、タヂカラオがアマテラスの手を掴んで引っ張り出しました。
急いで岩で洞窟を塞ぐと、フトダマがその岩に注連縄(しめなわ)を張って、
「もう、洞窟に戻っちゃいかんですけんね!」
「う、うん…」
「絶対ですけんねッ!」
と、アマテラスに強く言いました。
【注連縄】(しめなわ)
そこが結界ということを示すもの。
こうやって、すったもんだあったものの、アマテラスが石屋戸から出てきたおかげで、天上世界と地上世界にはまた陽が昇り、明るくなりました。
※以上が天の石屋戸のお話なんですが、なんだかアマテラスが一番の剛腕だったみたいですね…
スサノオの処分
これまでの数々の悪行、そしてアマテラスの引き籠りは、すべてスサノオが原因でした。
神さまたちは会議の結果、スサノオの髭を切って手足の爪を剥ぎ取り、高天原から追放しました。
さて、最後のスサノオの追放は過激でしたが、今回はこれでおわりです。
今回の図を下記に貼っておきますね。
図② 天の石屋戸

ではでは。。。
次回:【13】嗚呼オオゲツヒメへ
一覧:楽々古事記の一覧へ
著者:プロフィールへ
