楽々古事記【18】復活のオオナムヂ
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稲羽の花嫁
オオナムヂが兄たちの荷物を背負いながら、
「にしても重いな…この荷物は」
と、あくせくして目的地に近づくと、なにやら美しい女性の前で、顔をこわばらせた八十神兄さんたちが突っ立っていました。
「ハァハァ、どげんしたとですか? 兄さんたち」
「どげんも、こげんもあるか、きさん…」
そう言われて美しい女性の方を見ると、その女性が強い口調で言い放ちました。
「だけん、わたくし八上比売(ヤガミヒメ)は、あんたたち八十神の誰とも結婚はせんっち言いよるでしょうが!」
「(・・・)」
「今ここに来た、オオナムヂさまと結婚するっち、さっきから言いよるとが、わからんとか?」
「いや、でもコイツは下っ端で…」
「しゃーしぃーっちゃ!。アッチ行けっちゃ、もう!」
【しゃーしぃ】
うるさい。の意
そのやり取りに、あっけにとられたオオナムヂでしたが、あれよあれよという間に、そのヤガミヒメと結婚するハメになってしまいました。
「(あれ? 白兎の言うとおりになってしもぉたな…。んでもなんでやろ? オレの未来は見えたのに、自分の未来は見えんとか?あの兎は…)」
オオナムヂが、そんな呑気は事を考えていられるのも束の間…
※八上比売は下図で確認してください。
図① 系図 八上比売

八十神の復讐
こんな事が起こって、タダで終わるはずがありません。
八上比売(ヤガミヒメ)に全員振られ、しかもオオナムヂの前で恥をかかされたのですから、八十神たちは怒りMAXです。
「おい、オオナムヂを〇っちまおうぜ」
「おう、どげんして〇るとね?」
「猪に似た大岩を真っ赤に焼いて%$’#(’$」
「そりゃぁ、いいな」
赤い彗星の猪
ってなことで、〇害決行日。
「おいオオナムヂ」
「はい」
「今からオレたちが、山の上から大きな赤猪をお前の方に追いやるけんが、捕まえて生け捕りにせー。いいな?」
「わかりましたー」
八十神たちは、猪に似た岩を真っ赤に焼いて準備をしました。
「(よしッ落とせ―!)」
ゴロゴロゴロゴロー
「オオナムヂーッ、そっちに行ったぞー、捕まえろーッ!」
「はーい!(来たぞ、生け捕りたい!)」
ドスン! ジューーーー
「うぎゃーーーーーッ!」
真っ赤に焼けた大岩を捕まえることなんか出来るはずもなく、オオナムヂは大やけどを負って、あっけなく〇んでしまいました。
命の母
オオナムヂが亡くなったことを知った母「刺国若比売(サシクニワカヒメ)」は、泣きに泣きました。
その大泣きする声を高天原の神産巣日神(カムムスヒ)が聞きつけて、母サシクニワカヒメの前に現れました。
「ウチの息子オオナムヂがぁーー!。生き返らして下さぁーい。泣」
「よしよし、わかったわかった。助けちゃるけんな」
カムムスヒはオオナムヂを助けるために、赤貝と蛤で作った薬を授けました。
母がその薬をオオナムヂに塗ると、オオナムヂがたちまち目を覚ますではありませんか。
「あー、よー寝た。あッ母ちゃんやん、なんしよん?」
「あんた、〇んじょったんたい!」
「オレ、〇んじょったと?」
「そうたい。あんま心配かけなさんな」
【赤貝(あかがい)と蛤(はまぐり)】
赤貝=𧏛貝比売(キサカイヒメ)
蛤=蛤貝比売(ウムキヒメ)
赤貝の粉を蛤の汁で溶いたものを患部に塗って治す民間療法と思われます。
図② カムムスヒ

図③ 刺国若比売(サシクニワカヒメ)
右下オオナムヂの上です。

木の割れ目に散る!
ー 数日後 ー
八十神たちたが談笑していると、ブラブラと散歩をしているオオナムヂを見つけました。
「あれッ、アイツ〇んだっちゃなかったと?」
「生きちょるね…クソッ」
「もーいっぺんやね…、今度はチャンとやらんと…」
「ああ、次は木の割れ目に挟んで&$)#$’(”」
「そりゃぁ、いいな」
そういうワケで、〇害決行日。
「おいオオナムヂ、チョットこっち来てん」
「はい」
「チョット、この木の割れ目の奥の方に大事な物を落としたけん、拾っちゃらんやか?」
「はい、いいですよ。ここですか?」
と、気の優しいオオナムヂが木の割れ目を覗き込むと、
「(今だッ!)」
っと、木のそばでスタンバイしていた八十神が、割れ目に打ち込んでいた大きな楔(くさび)を外しました。
バチンッ!
「うぎゃーーーーーッ!」
木に挟まれたオオナムヂは、またしても亡くなってしまいました。
再会、母よ・・・
またしてもオオナムヂが亡くなってしまったことを知った母「刺国若比売(サシクニワカヒメ)」は、なんと今度は、自分自身の霊力でオオナムヂを生き返らせました。
※えっと、ツッコミたいでしょうが、ワカチコでいってくださいませ。
「あーよー寝た。あ、母ちゃん、また来たと?」
「また来たやなかろーが、こんバカ息子が!」
「っちゅうことは、またオレ〇んどったと?」
「そうたい」
「あちゃ~、ゴメンね母ちゃん」
「でも、あんたがココにおったら兄さんたちに何度も56されてしまうけん、大屋毘古神(オオヤビコ)さまのところへ、相談に行ってきんしゃい」
「うん、わかった」
大屋毘古神(オオヤビコ)
オオナムヂは人目を、いや神目を避けるようにして、オオヤビコのもとへ行きましたが、そこにまで八十神が追ってきて、
「オオナムヂをコッチに引き渡してくれんやか?」
と、オオヤビコに言いましたが、オオヤビコは隙間からオオナムヂをこっそりと逃がしました。
そのときに大屋毘古神は、
「根の国にスサノオがおるけん、その神さまに取り計らってもらえばいいけん、会いに行ってきー」
と言って送り出しました。
「(スサノオ?…なんか、イヤーな予感がするっちゃけど…)」
オオナムヂはそんなことを考えながらも、八十神たちから逃れるために根の国へと向かいました。
というワケで今回はこれでおわりです。
図を貼っておきますね。
図④ 今回の図

図⑤ 大屋毘古神
イザナキの下の方にいます。

北九州市で飲食店などをやっています。
気になる方は下記のプロフィールをご覧くださいませ。
ではでは。。。
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