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楽々古事記【15】決戦!八俣大蛇

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クシナダ、救出作戦

「じゃ、作戦を立てるけん、オロチの事を教えちゃってん」

「はい、スサノオさま。オロチっちゅうのは、目と腹は真っ赤で、ひとつの胴体に頭が八つ、尾が八本あって、八つの山や谷を這い回るほど、ちかっぱデカくてですね。それでですね」

「わかったアシナヅチ、もういい・・・」

「あ、そうですか」

「(なんかそのバケモンは…いらんこと言うんやなかったな…婚約破棄したほうが…)」

そうは思ったものの、一旦引き受けたスサノオの小さな器がそれを許しませんでした。

「んじゃ、まずは酒を造れッ」

「酒ですか?」

「そうたい。ちょびっと飲んだだけでも、ぶっ倒れるくらいの強い酒たい!」

「はい」

「んで、デカくて長い垣根を作って、その垣根に八つの穴を開け、造った酒を樽に入れて穴の前に置いてみー。それだけでいい」

「はい、わかりました」

そしてスサノオは、クシナダヒメを櫛に変身させると、自分の角髪(みずら)に刺しました。

【八俣大蛇】(やまたのおろち)
大蛇と書いて「オロチ」ですが、他にも神話では「遠呂知」や、蛇の旧字体の「它・虵」も使います。

オロチ、散る

ゥンギャーー、ゥンギャッ!

「き、来ましたスサノオさま」

「そうか」

スサノオが窓を少し開けて様子をうかがうと、バカでかいオロチが這いずり回りながら、こっちにやって来ているではありませんか。

ゥンギャーー、ゥンギャッ!

「(デカッ!)…太いのぉ!」

「ス、スサノオさま…」

「ま、任せとけっちゃ」

「は、はいー…」

【太い】ふとい
北九州の方言なんですが、大きいことを「太い」と言います。
もっと方言化すると、「太ってぇーッ!(ふってぇー)」と少し大げさに言います。

そしてオロチが垣根の穴の奥に、旨そうな酒があるのを見つけると、それぞれに首を突っ込んで、ガブガブと浴びるように飲み始めました。

「(よしよし、いいぞー)」

酔っぱらったオロチは、なんとその場でグーグーと大いびきをかいて寝てしまいました。

「よし、かかったぞ」

「はい、スサノオさま!」

スサノオは十拳剣(とつかのつるぎ)を抜いて、オロチの前に立ちました。

「なんやコイツ…。なんで胴体がひとつなん?。動きにくかろー、バカやないとか…。こげん大きいなら、独立して八匹で襲ったほうが強かろーもん」

半ば飽きれ顔でオロチを眺めました。

「スサノオさま、早くッ!」

「おおッ、そうやった、仕留めんとな」

アシナヅチに急かされて、オロチ退治を思い出したスサノオは、ズバズバとオロチを滅多切りにしました。

三種の神器コンプリート

そして尻尾を切り刻んでいるときでした。

カチンッ!!!!

「んッ? なんか当たったぞ。なんやろか?」

自分の十拳剣を見ると、少し刃が欠けていました。

「(オレ様の剣が欠けちょるやと?…)」

【十拳剣】
このときの十拳剣の名は、「天之羽々斬(あめのはばきり)」と呼ばれています。
(ちなみに、カグツチを斬ったのは天之尾羽張(あめのおはばり)です。

切り刻んでいた尾っぽを見てみると、何か光るモノが中にあったので、それをズルズルと引き出すと、それはそれは立派な剣が出てきました。

「なんやこの剣は、メチャクチャ神々しいやん。これは天つ神のおっちゃんたちに献上せんで、姉ちゃんにプレゼントしよう」

この剣が、のちの草薙剣であり、三種の神器のひとつです。

【草薙剣】(くさなぎのつるぎ)
天叢雲剣(あめのむらくものつるぎ)とも言います。
草薙剣とは、まだずっとあとにヤマトタケルが草を薙ぎ払ったことに由来する名前ですので、スサノオがオロチの尻尾から取り出したときは、この剣には名前がなかったようです。スサノオはこの剣をアマテラスに献上するのですが、アマテラスが天叢雲剣と名付けたのかも知れません。(知らんけど…)

【三種の神器】(さんしゅのしんき)
・八尺鏡(やたのかがみ)
・八尺勾玉(やさかのまがたま)
・天叢雲剣(草薙剣)
天皇が代々引き継いでいる神器。
※注意※
八尺勾玉は天の石屋戸のときに造られたものです。誓約のときの勾玉ではありません。


ということで今回はこれでおわりです。
今回の図を下記に貼っておきますね。

図① 今回の図

北九州市で飲食店などをやっています。
気になる方は下記のプロフィールをご覧くださいませ。

ではでは。。。


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