パワハラで大手通信会社を休職。長時間労働とプレッシャーで鬱病になった
1:転職先で待っていたのは期待とプレッシャー
2014年、大手通信会社の事業企画部に転職しました。MBA卒業後の就職ということで、周囲からの期待も大きく、自分自身も「ここで成果を出さなければ」と強く思っていました。
しかもこの時、卒業後に4月から入社が決まっていた外資系コンサルやメーカーなどのオファーを蹴っての転職だったので余計にプレッシャーがある状態でした。
事業企画部は、新商品開発や競合分析、グループ企業へのプライシングなど、会社の中でも重要な役割を担う部門。部長は穏やかで優しい方でしたが、直属のマネージャーは非常に厳しく、仕事に対する要求も高い人でした。
2:パワハラの始まり:気づかないうちに心がすり減っていた
そのマネージャーは仕事熱心で上昇志向が強い方でしたが、部下への接し方は非常に厳しく、人前で叱責されることも日常茶飯事でした。最初は自分が未熟だからと思い、パワハラだとは認識していませんでした。
でも、周囲の同僚から「それはパワハラだよ」と言われるようになり、少しずつ自分の置かれている状況を客観的に見られるようになっていきました。
前職の外資系生命保険会社ではそのような人は一切なかったので、気づきもしなかったです。
3:限界を迎えた日々。残業と心の不調
仕事のスピードが追いつかず、残業が続く日々。仕事が周りと比べて遅かったので、終電間際に帰宅し、翌朝は朝6時くらいから仕事をスタート。
そんな生活が続き、ある月の残業時間は80時間を軽く超えて、100時間超になっていました。
ただ、自分だけが遅くまで残っていたわけではなく、仕事ができる人はその分より多くの仕事を任される状況でしたし、残業は会社としてウェルカムでしたので、遅くまで残業をしていたのは自分だけではなかったんですよね。よく仲の良い先輩と22時くらいに帰る時は、今日はだいぶ早く帰れるね、みたいなことを話していました。
そういう働き方が4ヶ月連続で続いたある日、産業医から呼び出しを受けました。面談の結果、メンタルクリニックの受診を勧められ、初診でうつ病と診断されました。その場で、3ヶ月の休職を勧められ、診断書を受け取りました。
マネージャーに診断書を提出し、休職の旨を伝えたところ、あっさり受理されました。というのも、このマネージャーのしたで働いていた部下のほとんどが退職か異動しており、ほとんど下には残っていなかったんですよね。当然、休職の理由が上司とは言いませんでしたし、聞かれもしなかったですが、マネージャー自身が理由というのは何となく気づいていたのかもしれません。
4:休職中、仕事のことは一切考えなかった
翌日から休職となりました。
休職中は、北海道に友達とスキー旅行に行ったり、友人と会ったりして、仕事のことを忘れる時間を過ごすことができました。心身ともに疲れ切っていた自分にとって、この時間は本当に貴重でした。
診断書の休職期間は3ヶ月とありましたが、会社との休職期間は1ヶ月で延長するかどうかとなっており、産業医との面談の結果次第になっていたと思います。
自分がもし延長を希望すれば3ヶ月以上休職することができたはずでしたが、仕事への急から、結局1ヶ月で復職を決意。今思えば、もう少し休むべきだったのかもしれません。
休職中、仕事について考える時間はほとんどなかったことはプラスですが、それでもいつか復帰しなければならない事実は変わりません。復帰しても同じ職場環境であれば、再び鬱病になることも十分に考えられました。
3ヶ月の休職期間があれば、転職を含めて、キャリアを考え直すことができたと思います。
5:復職後の現実。変わらない職場と再びのプレッシャー
復職後は、最初こそ定時で帰れるよう配慮され、責任のある仕事も任されませんでした。しかし、それも長くは続かず、すぐに以前のようなプレッシャーのある業務に戻されました。
定期的に産業医との面談はありましたが、根本的な職場環境の改善はなく、マネージャーの態度も変わりませんでした。
今振り返ってみると、休職がパワハラと過重労働とが曖昧になっていたことです。
後者はまだ改善される余地はありますが、前者に関しては自分が異動でもしない限りは状況は同じです。
6:人事部に相談するべきだったと後悔
その後、数ヶ月後に退職届を提出することになったわけですが、引き止められずあっさり受理されました。
このままいると、本当に命が危なかったんですよね。正直、ホームに吸い込まれそうになった時もありました。
この時に、なぜもっと人事部に頼らなかったのかなと後悔しています。
パワハラは今ほどではないにしても、当時でも社会問題になっていました。それによる自殺者も少なくない状況でした。
実は、私がいた大手通信会社では月に100人以上の休職者が出ると言われるほどでした。
従業員数がいくら多いとはいえ、これは普通ではない数字だと思います。
人事にパワハラの現状を相談すれば、何らかの措置をとってもらっていたのかもしれません。
ベストなのは、部署異動か社内異動すること。
グループ会社も多数あったことですし、自分から希望を出せば異動はできたのかなと思っています。
7:最後に
今振り返ると、うつ病のきっかけはパワハラでしたが、根本的な原因は、当時知らなかった自分の特性-2020年に診断されたADHDやASD-にあったのかもしれません。
また、今でも残念に思っているのは、退職後にそのマネージャーをパワハラで訴えなかったことです。実は、会議で指示されたことを覚えていなかったことが多数あったので、聞き逃さないように常にiPhoneで録音をしていたこともあり、証拠は十分にありました。あの時、行動を起こしていれば、同じように苦しむ人を減らせたのかもしれません。ググるのも嫌ですが、このマネージャーは順調に出世し、4年前の人事プレスリリースは統括部長になっています。
休職期間中は休むことが第一ですが、自戒の念を込めて言うと、キャリアについてもっと真剣に考えるべきだったなと思っています。
とにかく現実逃避したくて何も考えませんでした。
でも、あの時にキャリアについて考えていれば、もっと別の道があったのかなと思っています。
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