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忙しい人のための『科学的根拠で子育て』まとめ|書評③

どうも、もみじです。

今回は、2024年12月発売の『科学的根拠で子育て』で紹介されている内容を分かりやすい流れにしてまとめ、

親として、先生としてできる具体的なアクションプランをご提案します。

『科学的根拠で子育て』は教育に関わる大人必読の本です。

ですが、子育てや教員としての仕事は毎日が忙しく、なかなか立ち止まって学ぶ時間を取ることはむずかしいですよね。

そこで、この記事一つ読めば、

  • 1|『科学的根拠で子育て』の全体像が分かり、

  • 2|「じゃあ具体的に何をすればいいの?」

というところを行動レベルにまで落とし込むことができるようにしました。

(あの~、そうしたかったのですが、1|で相当な時間を使ってしまったので、2|は次回の記事に託します。すみません…)

最後まで読んで、あなたの明日からの教育・子育てに役立ててもらえたらうれしいです。


『科学的根拠で子育て』で著者は何が言いたかったのか?

『科学的根拠で子育て』の全体像が短時間で理解できるようまとめ直しました。

こちらの前提を読んだうえで、読み進めることをおすすめします。

「本書における「エビデンス」とは、あくまである集団に対する平均的な効果を指しています。このため、そのエビデンスがすべての子どもに当てはまるとは限りません。それぞれの子どもの個性を踏まえて、活かしていくことが大切です。」

『科学的根拠で子育て』p8より


上から順に読むと、著者が言いたいことがよく分かります。

『科学的根拠で子育て』を主張の流れを分かりやすく要約


教育や子育てでは長期的な成果を求めるべきである。
子どもが将来、経済的に独立できるように「稼ぐ力」を身につけることが重要である。そして、「稼ぐ力」を上げるカギとなるのが「非認知能力」

はじめに・第1章


その非認知能力が大人になってからの健康、仕事、貯蓄、結婚生活にまで影響を与え、結果的に将来の収入を上げることが分かっている

第2章


そして、
非認知能力を育て、将来の収入を上げるためには、「スポーツをする」「リーダーになる」「音楽活動・美術鑑賞をする」ことが効果的である

第1章・第3章


また、
親が自分の時間を投資するのは、子どもの年齢が小さいうち(10歳くらいまで)の方が効果が高く、11歳以上になると子ども自身の時間を自分に投資することの方が効果的である

第4章


ちなみに、
学校では「⑴自制心」「⑵やり抜く力」「⑶好奇心」「⑷向社会性(思いりやり)」といった非認知能力を伸ばすことができる

第3章


もっと詳しく言うと、
学校で「⑵やり抜く力」を育てるには教師が「成長マインド」で子どもと関わり、「⑶好奇心」を育てるには授業の導入で疑問(?)を持たせ、自ら答えを探したり調べたりさせ、「⑷向社会性(思いやり)」を育てるには身近に「模範となる大人」と「手を差し伸べるべき同級生」がいることが効果があると明らかになっている

第3章


学力についても話すと、
勉強ができるようになるには「①目標を立てる」「②習慣化する」「③チームで取り組む」という3つの条件がある

第5章


また、
最も学力の上がる学習環境は「習熟度にあった学び」ができ、さらに「同じくらいの学力で集められたグループ」の中で学び、その中で「鶏口となる」(同じ学力層のグループの中で上位にいる)という条件である

第6章・第9章


ただし、けっきょく、
社会に出た時に重要視されるのは学力ではなく、「1位 コミュニケーションスキル」「2位 主体性」「3位 チャレンジ精神」「4位 協調性」「5位 誠実性」(2018,経団連「新卒採用に関するアンケート」より)という"非認知能力"であり、それらの能力は40歳以降の所得に大きな影響を与えている

はじめに・第2章(p46~52)


しかも、
非認知能力が上がると認知能力(学力・IQ)も上がる。しかし、認知能力を上げても非認知能力は上がらない。

第2章(p53)

だから、
「国」「学校」「家庭」が非認知能力を伸ばすために有効な教育に投資をして、

子どもが将来的に稼ぐ力を身につけ、「自由な人生を歩める土台」を授けることができるような方向性で日本教育を考え直しませんか?

第10章(+記事の著者の解釈)

という内容になります。


そして本書の最後には、

教育に予算をかけ、公教育で(非認知能力を伸ばせるような)質の高い教員を確保し、効果のある教育活動を選択して、そこに集中できるよう教育現場に余裕をもたせよう

第10章(+記事の著者の解釈)

という主張で締めくくられています。

これらのことから、

本書では一つ、私たち読者に大きな命題が示されているように推察しました。

それは、

非認知能力を伸ばし、学力を上げ、将来的な収入を上げることで「稼ぐ力」を養い、子どもが将来的に自由な人生を歩めるための土台を授けるために、

①親(家庭)でできること
②教師(学校)でできること
③国としてあるべき方向性

がある。

そのヒントは渡したから、後は君たち(家庭・学校・国)に任せた!

というテーゼです。


【まとめ】『科学的根拠で子育て』は素晴らしい本。ただし、足りない視点が2つある。

本書は

「信頼性の高いエビデンスを集め、教育経済学の素人である私たちにも分かりやすく、教育や子育ての研究で得られた成果を届けてくれている」

という点で非常に価値の高い本だと思案します。

その上で、本書では十分に検討されていない点が2つあると、不束者なりに考えました。

それがこの2つの問いです。

「なぜ子どもの将来の収入(=稼ぐ力)を上げることが重要なのか?」

第一章の冒頭に書かれてはいるのですが、より詳しく補足する必要があると思いました。本書では、将来の収入が大きな成果の一つとして取り上げられているからです。ここに疑問をもったまま読み進めることは避けたいですよね。
教育経済学では当たり前のことなのかもしれません。ですが、多くの人に届けるとなると、より納得感のある説明が必要だと思います。

私自身は「子どもの将来の収入を上げる」という視点で教育を進めることは大いに賛成しています。
教育において稼ぐ力を高めることは必要不可欠です。それが、非認知能力とつながっているならなおさらです。

ですが、ここに拒否反応を示す人も少なくありません。
そのため、次の記事ではこの「なぜ子どもの将来の収入(=稼ぐ力)を上げることが重要なのか?」について検討したいと思います。


検討の余地があること2つ目は、

「けっきょく私たちは目の前の子ども達にどう向き合うか?」

という問いです。

具体的な提案と言い換えてもいいかもしれません。

「本書における「エビデンス」とは、あくまである集団に対する平均的な効果を指しています。このため、そのエビデンスがすべての子どもに当てはまるとは限りません。それぞれの子どもの個性を踏まえて、活かしていくことが大切です。」

『科学的根拠で子育て』p8より

中室さんは著書で「10歳までに大人が子どもに関わることが重要」というエビデンスを出しています。中室さんご自身は、大学生に対する教育の経験はあるものの、子どもへの教育という経験があまりないのかもしれません。

そのため、僭越ながら元小学校教員の立場から、この素晴らしい本を補足させていただきたい!と思いました。

ここまでのエビデンスを経済学に詳しくない私たちにも分かりやすく伝えていただきました。

だからこぞ、私は「その上で、教育の現場で何ができるか」という議論を進めていきます。


と、ここまで相当な時間を費やしてしまったので、今日はここまでにしたいと思います。

続きはこちら↓

最後までお読みいただきありがとうございました。

お相手はもみじでした。

それではまた次の記事でお会いしましょう👋


<あわせて読みたい>

こちらの記事は『科学的根拠で子育て』について教師の視点から解説した内容になっています。今回の記事とはちがった切り口で要約をしました。


この記事では、

「なぜ子どもの将来の収入(=稼ぐ力)を上げることが重要なのか?」

について少しだけ触れています。

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