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はじめての学級経営②整列の仕方


<目的>

正しい整列の指導方法を身につける

子ども達が安全に教室を移動でき、他者意識を育てることができる"整列"と"歩行"の手順を共有し、クラスに定着させる。



1.並び方

⑴整列指導のポイント

並び方の指導ポイントは大きく2つです。

⑴前の人のに合わせる
⑵横の人のに合わせる

上記の2つのポイントについて、学級開き~1週間以内で初めて教室移動をするタイミングで指導をすることが理想です。



正しい整列をするポイントは「縦と横」を揃えること。

並び方の手順を教えたら、実際に練習してみましょう。

理科の授業開きで校庭のビオトープに行く場面を想定します。

着席した状態でまずは並び方を教えます。
4名ほど前に出して、実際に「⑴前の人の頭に合わせる⑵横の人の肩に合わせる」を実演させます。
実演した児童・生徒には拍手などで称賛をしましょう。



次に、実際にクラス全員で整列をします。

整列する場所は、教室後方(スペースがある場合)がおすすめです。
ちなみに私は教室後方に整列するスペースがない時は、廊下で整列をするようにしていました。

ここでは、

原則、声を出さずに移動すること
⑵整列する場所が分からない子には、ジェスチャーや小さな声でこっそり教えること

この2つを、整列の練習をする直前に伝えましょう。


そして、

「校庭のビオトープに行きます。教室の後ろに並びましょう。どうぞ。」

のように並ぶ場所とこれから向かう場所を端的に伝えます。

このとき、教師は落ち着いた声で話すことを大切にします。必要以上に大きな声を出したり、早口で指示を出したりすると、子ども達も落ち着かなくなるからです。


スムーズに並べたら、

「〇秒で並ぶことができましたね。すばらしいです。」

と承認・称賛を忘れずにしましょう。

指導の基本は「指示→活動→承認」です。


<平常時の整列指導 ワンポイント>

平常時の整列では、並ぶタイミングがバラバラなこともままありますよね。

そのため、

「定刻出発」を徹底する

ことを意識してください。

例えば、中休みや昼休み直後の授業で教室移動がある場合、3分前出発をクラスで共有して、その時刻になったら全員揃っていなくても出発します。

遅れてきた子どもは、授業開始時刻に間に合う場合は各自で出発、間に合わない場合は担任とともに移動するようにします。これは安全面の配慮です。


また、コツとして、日直を先頭に立たせて整列をする場合、

「頭と肩を揃えましょう。」

という声かけを促すことで、全体で「縦と横」を揃えることを意識するようになります。



⑵なぜ整列の指導が大切なのか?

安全と学習時間の確保

これに尽きます。

そして、整列はただ「きれいに並ぶこと」が目的ではありません。
整列の指導を通して、子どもたちは大切な力を身につけていきます。


① 安全を守るため

整列せずに騒いだり走ったりしてしまうと、友達とぶつかったり、転倒してしまう危険があります。特に廊下などの移動時は、他学年の児童や先生方ともすれ違います。全員が安全に移動するためには、整列と落ち着いた歩行が欠かせません。


② 他者を思いやる心を育てるため

整列は「自分だけよければいい」という考えから、「みんなで気持ちよく過ごす」ための行動です。たとえば、歩きながらおしゃべりをしていると、隣のクラスがテストをしているかもしれません。そうした時、「迷惑になっていないかな?」と想像する力、つまり他者意識想像力が育まれます。


③ 集団の一員であるという意識を育てるため

整列は、自分が「集団の中の一人である」という意識を育てる機会でもあります。前の人や横の人に合わせて並ぶことで、「全体の中で自分はどう動くべきか」を自然と学びます。これは、将来社会で生きていくうえでとても大切な力です。


<指導に活用できる声かけ例>

  • 「前の人と横の人を意識して、全体の形を見てごらん」

  • 「もし自分がテスト中に、廊下でワイワイしていたらどう思う?」

  • 「みんなの“心を合わせる”練習だよ」


このように、「整列=しつけ」ではなく、「整列=教育的な意味のある行動」として伝えることで、子どもたちの納得感も高まり、主体的に整列する姿が見られるようになります。


ちなみに、移動教室で「定刻までに」「大きな声を出さずに」「安全に」移動できるのであれば、整列をやめるという選択肢もあります。目的が果たされるのであれば手段は変えても全く問題はありません。


2.静寂のつくり方

⑴"ごっこあそび"にする

小学校低学年の場合、発達段階を考慮して、"ごっこあそび"を取り入れて楽しく安全に整列や歩行ができるよう声かけをする方法があります。

それが「ごっこあそび」にすることです。


すでに実践したことがある先生もいるとは思いますが、紹介します。

ニンジャとサーカス

廊下や階段を歩行するときは"ニンジャ"になりきります。

指導の手順は「1.並び方」と同じですが、ニンジャになってそろりそろりと歩くようにして、"となりのクラスに気付かれないくらい"静かに歩くことを目標にします。

ここでは、縦と横を揃えることをそこまで徹底する必要はなく、まずは"安全に""スムーズに"移動することを優先しましょう。


また、教室で集中して学習をしているタイミングで、他のクラスが声を出したり大きな音を立てたりしていたとき、"サーカス"を例にして「静かに整列・歩行をする価値」を伝えていきます。

「サーカスは賑やかで楽しいけど、みんなが集中しているときに来たら気が散ってしまいますよね。」

「他の人が集中して学習しているときは、"サーカス"じゃなくて"ニンジャ"になるようにしましょう。」



⑵正しくスムーズに整列する価値を伝える

「⑵なぜ整列の指導が大切なのか?」で書いたように、静寂をつくり正しく整列する価値を伝えましょう。

「ルールだから整列しろ」という理論は、小学校中学年以降になると通用しなくなります。
従わせることはできても、心の中で理不尽を感じている子どもが必ずいます。

担任としては意味をもってやっていても、それが子どもに伝わっていなければ不満が溜まります。
そして、その不満の矛先は担任に向き、いずれ学級が荒みます。


価値を伝えることは面倒に感じるかもしれませんが、長期的には担任と子どもとの信頼を結ぶ土台になります。

指導をするときは原則として、その価値を子どもが納得できるかたちで伝えるようにしましょう。

そのためには、常に「これは何のためにやっているのか?」を自問自答することが大切です。



⑶徹底する

大声を出すなどの不適切な態度がみられた場合は、「やめてください。」と毅然とした態度で接します。

一度指導したことはできていなければスルーしない

これは整列指導に限らず大切な、学級経営の原則です。

コツは、サッカーの審判のように淡々とジャッジすること。
「ファウルがあったらホイッスルを吹く」
ここに感情は全く必要ありません。



3.歩き方

廊下や階段を歩くときには次の2つのポイントを意識して指導しましょう。

⑴歩行中は前を向くこと
⑵前の人と3歩以上離れないこと

注意が「歩くこと」以外に向いてしまうと、前の人と離れてしまったり、よそ見をしてしまったりします。

前の人と離れると慌てて走ろうとする可能性があり危険です。よそ見をすると他の人とぶつかったり、階段で躓いたりするかもしれません。

そのため、整列後に移動するときには、「⑴前を向くこと」「⑵3歩以上離れないこと」をポイントとして伝えましょう。



学習のまとめ

今回は、学級経営の基本である「整列の指導」について解説しました。

まとめると、

<整列指導のポイント>
⑴前の人の頭に合わせる
⑵横の人の肩に合わせる

<整列指導初回 着席→整列のポイント>
⑴原則、声を出さずに移動すること
⑵整列する場所が分からない子には、ジェスチャーや小さな声でこっそり教えること

<なぜ整列の指導が必要なのか?>
安全と学習時間の確保」
①安全を守るため
②他者を思いやる心を育てるため
③集団の一員であるという意識を育てるため

<整列・歩行時 静寂のつくり方>
⑴ごっこあそびにする
⑵正しくスムーズに整列する価値を伝える
⑶徹底する

<歩行時の指導ポイント>
⑴歩行中は前を向くこと
⑵前の人と3歩以上離れないこと


今回紹介した指導はわたしが実際に実践していたものです。

そして、その基本は、教育実習の指導をしてくださった先生に教えてもらいました。

この記事を通して、「今更こんな当たり前のこと聞けない…」と困っている先生の力に少しでもなれていたらうれしいです。

最後までお読みいただきありがとうございました。

お相手はもみじでした。

また次の記事でお会いしましょう👋


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