見出し画像

「神様のいるところ」第3話

帰省

俺は言われた通り実家に戻ってきた。
休みの日は家の仕事を手伝う。
願い事をしにきた人の願いを神様に伝える仕事、神社の掃除、瞑想、色々とやることが多い。俺がやれることはまだ庭の掃除ぐらいだ。
掃除をしていると1人の女の子がお参りにきた。
髪は長くて艶がある黒髪で見惚れるような可愛さだった。俺が見ていると女の子と目があった。
女の子が会釈をしてきたので慌てて会釈を返す。
「願いことがあって毎日祈りにきてるんです。」急に女の子が話しかけてきたのでびっくりした。
阿修羅「何かあったんですか?」
少女「私前世で人を傷つけたみたいで、、その償いで来てるんです」
阿修羅「前世、、ですか?」
少女「はい、私には前世があって少し覚えてるんです。だんだん忘れてきてしまいましたが、私を救おうとしてくれた人のために早く生まれ変わらなきゃ。その思いで生まれ変わったんです。」
阿修羅「そうだったんですね。俺には前世がどうとかよくわからないですが、一緒に祈ることはできます。また明日も来てくださいね」
少女「はい!ありがとうございます!」
そんなやりとりを陰から見てるものが1人いた。
阿修羅の母だ。産みの親ではないが、阿修羅のことは何かにつけて警戒している。
そんなことも知らずに俺は呑気に掃除をするのだった。

衝動

月曜日がきてしまい学校へ向かう。
朝から本当に憂鬱だった。結局大して友達もできなければ思い描いていた生活は叶わなそうだ。
そんなことを考えながら廊下に突っ立っていると急に背中から声がした。
「おい」
一瞬誰かに呼び止められて背筋が凍った。
「誰だ」一瞬で俺も防御を固める。
「ここには普通の学生しか来ないと思っていたが、お前のような奴もいるんだな」
同じ神の使い…?いやこいつのオーラからは人間の匂いがする。
「俺は妖のきつねだ。神の使いがいるとは驚いた。ここはお前がくる場所じゃないだろ?」
俺は一瞬で察した。あぁこいつは妖だ。見た目は普通の学生だが人間の匂いをつけていたから分からなかったんだ。
「妖がこんなところにいるとは俺も驚きだ。種族がバレるのはお互いよくないだろうし、ここは仲良くやらないか?」
「俺も最初からそのつもりだ。ただ普通の人間には気づかれないだろうが、お前も結界を張らないと一瞬でバレるぞ。死神に見つかったら1番厄介だろ?」
(たしかに…)俺は油断していた自分を反省した。

この世には人間、妖、死神、神の使い、その他諸々の種族が存在する。死神は本来、死ぬはずだった人間が死に損なった時、神に命じられて息を引き取りに行くのが役目だ。しかし、神の命令に背き、死ぬはずではなかった人間から魂を抜き取ろうとする死神も存在する。人間から魂を抜き取ることで自分のエネルギーとして蓄えてしまうのだ。常に弱い人間につけ込み、アカシックレコードを狙っているのだ。(*アカシックレコードとは生まれる前に人間が決めた運命が記された書のこと。)

俺のように第6感が使える人間はこの国に2%だけ存在する。その中の2%がこの国をよくしていけるように毎日祈りをささげている。どうか、この世界が平和になりますように。


#創作大賞2024
#漫画原作部門
#神様
#神社
#青春
#漫画

第2話はこちら↓

第1話はこちら↓


いいなと思ったら応援しよう!