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LegalAlpha Vol.188|司法審査申立てあれど「時計」を止めない|英自動車ローン補償の最新局面

※本記事は、訴訟ファンドおよびその関連制度について、筆者の個人的見解を含む一般的な情報提供を目的としたものであり、特定の投資対象の取得・売買・勧誘・推奨等を意図したものではありません。


イギリスの自動車ローンをめぐる巨大な補償スキームが、いま奇妙な綱引きの只中にある。

2024年1月から続いていた苦情対応の一時停止が、本日5月31日でついに明ける。

FCAの答え:「不確実性は、何もしない理由にはならない」

普通なら、ここで実務は様子見モードに入る。だがFCAは逆に要求水準を上げた。

第一に、苦情停止の延長はしない。

第二に、これが効いてくるのだが――「スキームが完全に撤回された場合」のプランBを、全貸し手に正式に作らせることにした。その世界では、貸し手は11月中旬から通常の法定期限内で個別苦情を処理しなければならず、補償額の算定もFCAのルールではなく最高裁・高裁判決とTribunalの判断から自力で導くことになる。

つまり貸し手は、「整然としたスキーム」用と「スキームなし」用の2つのオペレーティング・モデルを、同時に、ほぼ同じ時期までに用意せよと迫られている。

何が示唆されるか

ここに、規制当局の哲学が透けて見える。法的不確実性と、現に走っている規制義務は別物であり、後者は前者を待たない――というスタンスだ。係争中だからといって被害者の救済時計を止めれば、それ自体が新たな不公正になる、という整理である。

さて、週末明けの月曜から銀行、ファイナンス会社はどう出るか。
楽しみである。


※本記事は、訴訟ファンドおよびその関連制度について、筆者の個人的見解を含む一般的な情報提供を目的としたものであり、特定の金融商品または投資対象の売買、取得、勧誘、推奨等を意図したものではありません。また、本記事は特定の法的助言を提供するものでもありません。記載内容の正確性や完全性について保証するものではなく、今後変更される可能性があります。投資判断や法的判断を行う際は、必ずご自身でご確認のうえ、専門家にご相談ください。

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中田 憲太郎 Monterey Capital Management Pte. Ltd. チップ不要。お気持ちだけで結構です。