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LegalAlpha Vol.171|サンタンデールと銀行リース協会は司法審査申立てか?

※本記事は、訴訟ファンドおよびその関連制度について、筆者の個人的見解を含む一般的な情報提供を目的としたものであり、特定の投資対象の取得・売買・勧誘・推奨等を意図したものではありません。


■ 孤立するサンタンデール:スペイン金融大手の苦悩

バークレイズとロイズという英国内の二大巨頭がFCA(金融行為監督機構)の補償スキームを受け入れる決断を下す中、スペイン系金融大手サンタンデール(Santander UK)の動向が注目されています。

同行の英国責任者マイク・レニエ氏は、以前から「FCAのスキームは自動車市場と英国経済に深刻な悪影響を及ぼす」と公然と批判しており、政府の介入さえ求めていました。金曜日の夜時点でも、サンタンデールは司法審査(Judicial Review)を申し立てるかについて「依然として検討中」と報じられています。

大手行の間で足並みが乱れる中、サンタンデールが単独で「反旗」を翻す決断を下すのか。同行が抱える約4.6億ポンド(約900億円)の引当金とその増額リスクを考慮すれば、法的妥当性を最後まで争うインセンティブは依然として高い状態にあります。

■ 業界団体FLAの「最後通牒」

個別行以上に重い意味を持つのが、業界団体であるファイナンス&リース協会(FLA)の動きです。

  • 緊迫の日曜日: Sky Newsの報道によれば、FLAはFCAの提案するスキームに対し、司法審査の申し立てを行う方向に傾いています。

  • 決定のタイミング: 理事会は早ければ日曜日(26日)にも最終決定を下し、声明を出す見通しです。

FLAが申し立てを行う場合、それは「個別の銀行」ではなく「業界全体のルールメイキングに対する異議」となります。銀行が直接顧客と争うことを避けても、団体がルールそのものの正当性を法廷で問うという、高度な政治的・法的戦略と言えるでしょう。

■ 司法審査の争点:FCAは「権限を越えた」のか?

今回の司法審査で焦点となるのは、主に以下の点だと予測されます。

  1. 遡及適用の是非: 2007年まで遡る補償が、当時の規制基準に照らして妥当か。

  2. 損害計算の合理性: FCAが採用した「ハイブリッド型」の補償計算モデルが、実際の顧客の損失を正確に反映しているか。

  3. 比例原則: 91億ポンドという巨額の負担が、業界の安定性に対して不相応ではないか。

■ 運命の月曜日へ

司法審査を申し立てるための法的期限は、明日を越えた「月曜日」に設定されています。

  • 申し立てが行われた場合: 6月から順次開始予定の補償プロセスにブレーキがかかり、法廷へ。

  • 見送られた場合: FCAの完全勝利となり、英国史上最大級の消費者救済が実務フェーズに突入。

日曜日のFLAの声明、そして月曜日のサンタンデールの最終回答。1.8兆円の行方を決める「最後の48時間」が始まっています。


※本記事は、訴訟ファンドおよびその関連制度について、筆者の個人的見解を含む一般的な情報提供を目的としたものであり、特定の金融商品または投資対象の売買、取得、勧誘、推奨等を意図したものではありません。また、本記事は特定の法的助言を提供するものでもありません。記載内容の正確性や完全性について保証するものではなく、今後変更される可能性があります。投資判断や法的判断を行う際は、必ずご自身でご確認のうえ、専門家にご相談ください。

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中田 憲太郎 Monterey Capital Management Pte. Ltd. チップ不要。お気持ちだけで結構です。