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インディフィニト・ノート 30話

<前話までのあらすじ>

西田が緊張感を取り戻させる為にヒール役を引き受けた事によって再びリングに緊張感が戻ってきた。派手な技で試合の流れを掴む西田と空回りをする
黒崎。そんな黒崎を見ていた鶴居が先に入って相棒に冷静さを取り戻させようと行動する。西田は鶴居にダメージを与えると興味を無くしたように奥島にタッチして鶴居の反撃が始まる。

1話は<1~5P>こちらから
29話は<141~145>こちらから

         30話<146~150P>

「休憩してる暇はないわよ」
 鶴居は言い終わると仰向けに倒れている奥島にエルボードロップを仕掛ける。ジャンピング式ではないので判断が遅れたら奥島の腹部に全体重が乗った肘がめり込んで大ダメージを追う事になるのは間違いなかった。

 頭部を打ってなかったのでギリギリで交わすことに成功する奥島だった。
空振りした状態なのでマットに肘をぶつける事になったと予想された。交わされる事を読んでいた鶴居が両手で受け身をとってダメージを最小限に押さえて直ぐに立ち上がって来て片手で掌を曲げての挑発を2回繰り返す。 

「舐めんなよ!」
 奥島は、立ち上がると近距離からのタックルを鶴居に仕掛ける。左肩を前に出して、ぶつかるもビクともしない。
「もう一丁っ」
 興奮しているのか鶴居は胸を手で払い効いていないアピールをする。
「上等だよ!」

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 奥島はロープの反動を利用して再度タックルを仕掛ける。鶴居を少し後退させることには成功したがダメージを与えているとはいえない。
「アンタの実力は、そんなもんかしら?」
 鶴居が退屈そうな仕草をして挑発する。

「奥島、真面目にやれよ」
 西田が激を飛ばす。その瞬間、自軍コーナーの南側へ素早く移動すると片足を踏みながら相方へ返事をした。
「言われなくたって分かってるよ」
 
 奥島は足でリズムを取りながら気分を高めると上体を屈めて腰を落とした状態になる。そこからリング中央の鶴居に向かって高速ダッシュして相手の腹にダイブするようなスピアーを仕掛けた。流石にこれは鶴居も防ぐことは出来ず、体が吹き飛びマットに倒れてしまう。

 レスリングが得意な選手が覚える技ではあるが上手く決まれば必殺技にもなりえる破壊力があるのが特徴だ。鶴居は次の攻撃を食らいたくないと思ったのか本能的にリングの下に転がり落ちた。

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「場外でタッチは認めねぇからな」
「言われなくても分かってる」
 奥島に痛い所を突かれて気持ちが下がっている黒崎だったが本人の回復を待つしかなかった。

 その間、奥島は自軍のコーナーポストに戻って西田にタッチして入れ替わっていた。マットに座ると開脚しての柔軟ストレッチを入念に行なう。これ見よがしの動きに苛々しながら見てると体を起こした鶴居が視界に入ったので黒崎は声をかけた。

「意識は、はっきりしたか?」
「あぁ、頭は大丈夫そうだ」
 黒崎は肩を貸して鶴居を起き上がらせるとリングに転がり入るのを補助した。西田は無視を決めている。

 つまり、今は対戦相手として見ていないという事が伝わった。リングに入った事を受けて素早くエプロンに上がった黒崎は鶴居の体に触れてリングに入った。これで試合の権利は鶴居から黒崎に移った。それを受けて西田はニヤリと笑って立ち上がり、両手で交互にパンパンと鳴らした。

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 中央に居る黒崎に向かう前にリングの外にロープを持ちながら両足で鶴居を押し出してしまう。
「遊びでやってんじゃない。邪魔だっ」
「……」
 本当は言い返したかったが寝転がっている状態の鶴居は邪魔でしかなかった。それは鶴居自身が誰よりも感じていた事だと黒崎は思った。

 西田がリング中央に来ると黒崎と接近戦で睨み合った。額が重なると押し合いが始まり、しばらく交互に移動するが痺れを切らして先に動いたのは、黒崎だった。西田をヘッドロックの体勢にする。
「グゥーーっ」

 自力で外そうとするもキッチリ決まっているので抜けらそうにない。西田はボディタッチで黒崎に外す合図を送るが外れない。後ろに動かして様子を見るが余計に力を入れて外さないアピールをする黒崎。手前に動かすも外れずに3回目となったので西田は相手の腰を両腕で抱えて後方へ反り投げるバックドロップ(岩石落とし)を出してヘッドロックが解除される。

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「うっぁーぁ」
 首の後ろを押さえながら、マットで悶えている黒崎を横目で見ながら自分でリング外に落とした鶴居の様子を確認する。マットの上に落ちたみたいで怪我をしたような様子はなかった。

「投げといてアレだが黒崎、大丈夫か?」
「気にするな。少し痛めただけだ。こっちはプロ目指してんだし、伝説のプロレスラーから直接指導して貰っているから鍛え方が違うんだよ」
「危険な落とし方はオレッチの流儀ではないから、それを聞いて安心した」

 まさか、こんなにも簡単に投げられるとは思っていなかったので黒崎は驚いたが西田の言う通り、危険な投げ方では無かった。奥島の水車落としといい。二人のプロレス力の高さに敵意が消えそうになる所を何とか抑え込んで立ち上がった。下半身は安定しているが視界は少しボヤけていた。

 コーナーを背に立って居た事が分かった瞬間に西田の額から出血して目に入った時に雰囲気が変わって両脇が少し開いた構えで相対していた。

     150

         30話<146~150P>  

31話は<151~155P>こちらから
1話は<1~5P>こちらから


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昌人っち(五十嵐 昌人) 父親(ドラクエマニア)から譲り受けた変速自転車(損傷)の部品交換代&おやつ代に当てたいと思います✨ あなたの応援が力になります! 

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