独立後、仕事がなかったので交流会に行きまくった話

こんにちは、公認会計士・税理士のyamakenです。

前回、独立後に利用・検討した税理士紹介サービスについて、実体験をもとに書きました。

その記事の中で、独立後の集客方法の一つとして「交流会」についても少し触れました。

私は独立してから、集客施策の一環として、無料・有料を含めていろいろな交流会に参加してきました。

独立したばかりで、仕事があまりなかったため、時間だけはたっぷりあったからです。

実際に交流会で知り合った人と契約できたこともありましたが、いろいろ試した結果、交流会での集客はあまり私に合わないと感じ、参加する目的も次第に変わっていきました。

そこで今回は、私が実際に参加した交流会について、どのような人が参加していたのか、仕事につながったのかという観点から、これから独立を考えている会計士・税理士の方や、集客に悩んでいる方に向けて率直な感想を書いていきます。

なお、当然ながら、同じ種類の交流会でも、主催者、参加者、地域、開催時期によって雰囲気は大きく異なります。

あくまで私が参加した範囲での個人的な体験・感想です。

以下のおすすめ度についても、会計士・税理士が新規顧客を獲得する目的で参加した場合の、私個人の評価です。


異業種交流会

まずは、誰でも参加できる一般的な異業種交流会です。

独立したばかりのころは、

「いろいろな経営者と知り合えば、そこから税務顧問やコンサルティングの仕事につながるのではないか」

と考えて、それなりの回数参加しました。

しかし、実際に行ってみると、そう甘いものではありませんでした。

参加者の大半は、自分の商品やサービスを売りたい人です。

つまり、自分と似たような発想や状況の人たちが集まっているということです。

仕事を探している人同士が、お互いに営業をしている状態ですね。

営業代行、Webマーケティング、コンサルティング、保険、不動産などを扱っている人が特に多かった印象があります。

中には、金やプラチナなどの投資商品を勧めてくる人もいました。

スピリチュアル色の強い人や、マルチ商法なのではないかと警戒するような勧誘をしてくる人もいます。

少し油断すると、こちらが仕事を取るどころか、何かを買わされそうになります。

参加している「経営者」についても、すでに事業が軌道に乗っている人というより、私と同じような独立直後、起業直後の人が多い印象でした。

起業したばかりの経営者同士で情報交換をして、仲良くなること自体は別に悪いことではありません。

ただし、顧客を獲得する目的で考えると、すぐに仕事につながる可能性はそれほど高くありません。

そもそも、経営者ではない人も普通に混じっています。

決裁権のない若手営業と名刺交換をしても、少なくともこちらの集客という意味では、あまりメリットはありません。

異業種交流会の参加者を一言で表現するなら、有象無象です。

ある交流会では、そこで知り合った自称イベンターから、

「来週、別の交流会を主催するのでぜひ来てほしい」

と誘われたことがありました。

内容を聞いてみると、高層タワーマンションのレジデンスで秘密裏に開催され、芸能人や有名経営者も参加するラグジュアリーなパーティーなのだそうです。

参加費は、1回5万円。

あからさまに怪しい。

その場では笑顔で話を終わらせたのですが、その後Messengerでも熱心な勧誘が来たため、さすがにブロックしてしまいました。

社会見学としては、ある意味面白いです。

世の中にはいろいろな商売があり、いろいろな人がいるということを知る機会にはなります。

ただ、集客手段として期待できるかというと、かなり微妙です。

おすすめ度:★☆☆☆☆

経営者限定の交流会

それでは、「経営者限定」と書かれている交流会ならどうでしょうか。

参加者の属性が上がり、実際の経営者とだけ話せるような気がします。

しかし、私が参加した範囲では、一般的な異業種交流会と大して変わりませんでした。

経営者限定と書かれていても、経営者ではない人が普通に参加しています。

主催者側も、参加者が本当に事業を経営しているのか、厳密には確認していません。

おそらく、そこまで確認するつもりもないのでしょう。

名刺には「代表取締役」とか「CEO」と書いてあるものの、会社の登記情報を調べても法人の存在が確認できない、ということもざらにあります。

もちろん、法人化せず個人事業として活動している人や、会社を設立準備中の人もいるため、それだけで問題があるとは限りません。

ただ、「経営者限定」という言葉を、そのまま信用しない方がよいでしょう。

経営者限定という看板が付いただけで、参加者の質が劇的に上がるわけではありません。

おすすめ度:★☆☆☆☆

交流会で獲得した最初の顧客がクレーマー化

もっとも、参加者の質が高かったかどうかは別として、実際に契約につながったことはあります。

私は若手経営者交流会のような場所で、起業準備中の人と知り合い、契約することができました。

その人が、私の記念すべき独立後最初の顧客です。

内容は、創業融資のサポートでした。

その人は、海外へ進出する日本企業を支援するコンサルティング会社を立ち上げたいという構想を持っていました。

とても自信ありげに語るので、さぞ豊富な経験があるのだろうと思い、日本政策金融公庫への創業融資申請のための事業計画書を作るべく、事業内容や経歴についてヒアリングをしました。

しかし、詳しく聞いてみると、本人は対象となる海外地域へ行ったことがありませんでした。

海外進出支援の経験やノウハウも、当然ありません。

聞けば、日本企業の事業立ち上げの手伝いをしたことがあるので、それと同じようにやればできるだろう、という話…。

さらに、自己資金は20万円程度しかなく、クレジットカードの支払いも滞納しているなど、普通に考えて融資審査上かなり厳しい状態。

その一方で、本人は創業融資の上限4,800万円まで、借りられるだけ借りたいと言っています。

さすがに無理がある。

それでも、私にとっては初めての顧客です。

なんとか役に立とうと思い、事業計画を整理し、必要な運転資金を洗い出し、融資希望額も現実味のある金額まで引き下げ、公庫の担当者にも確認を重ねるなど、それなりに時間をかけて対応しました。

しかし、残念ながら、やはり融資は難しいという結論になりました。

そのことを説明すると、今度は顧客本人がクレーマー化しました。

公庫の担当者に自分の個人情報を売ったとか、むちゃくちゃな理屈で非難してきます。

昼夜を問わず電話をかけてきます。

電話に出なくても、何度もかけてきます。

LINEでも、罵詈雑言のメッセージが延々と送られてきました。

事務所の前で待ち伏せしてやる、といったメッセージも送られてきました。

ちなみに、この融資サポートは成功報酬の契約だったため、私は一銭も受け取っていません。結果的には完全なボランティアだったのにコレです。

結局、別の交流会で知り合った弁護士に相談し、営業妨害や脅迫にあたる旨の警告を内容証明郵便で送ってもらい、ようやく沈静化しました。

交流会で出会った顧客とのトラブルを、別の交流会で出会った弁護士に解決してもらったわけです。

交流会が役に立ったといえば、役に立ったのかもしれません。

こうして私は、独立してかなり早い段階で、

・顧客を厳選すること
・契約前に期待値を調整すること
・無理なものは無理だとはっきり伝えること

の重要性を学びました。

契約を取れることと、良い顧客を獲得できることは、まったく別の話です。

当時は仕事がなかったため、「せっかく頼ってくれたのだから期待に応えたい!」という気持ちが先に立っていました。

仕事がないときほど、契約を断る判断が難しくなります。

最初の顧客から、なかなか重い授業料を払うことになりました。

有料会員制の経営者交流会(リアル開催)

それでは、誰でも参加できる交流会ではなく、年会費のかかるクローズドな経営者交流会ならどうでしょうか。

私は、年会費が30万円程度する会員制の経営者交流会にも参加してみました。

これは、一般的な交流会と比べると、参加している経営者のグレードは確かに上がったと思います。

「先月起業しました」という人はほとんどおらず、年商数億円規模の会社を経営している人や、見るからに儲かっていそうな人が多く参加していました。

むしろ、独立したばかりの私が参加していることに、少々気まずさを感じるくらいです。

参加者の属性を上げるという意味では、年会費によるスクリーニングは一定程度機能しているのでしょう。

一方で、参加者の属性が上がったからといって、そのまま仕事につながるわけではありません。

すでに事業が軌道に乗っている会社であれば、当然ながら、すでに顧問税理士がいることが多いです。

経営者同士のつながりを作ることと、その場で自分のサービスが売れることは別の話です。

また、私が参加した会では、いわゆるオラオラ系の経営者が比較的多い印象でした。

ネット番組(令〇の虎)に出てくるような、成功した経営者っぽい雰囲気をイメージすると、近いかもしれません。

実際、ネット番組に関係しているという人もいました。

そういうノリが好きな人には、刺激があってよいと思います。

一方、私はあまり得意ではありませんでした。

交流会で知り合った人と、後日個別に面談することもありました。

かなり時間を使って相談に乗った後で、

「別の専門家に頼むことにしたよ!」

と明るく報告されたこともあります。

もちろん、契約に至らなかったのは、私の営業力が低かっただけかもしれません。

また中には、明らかに問題のある節税スキームをすでに実行していたり、今後やりたいと相談してきたりする人もいました。

コンプライアンス感覚が欠けている人が、思った以上にいることを知りました。

経営者同士で人脈を広げること自体が好きな人や、食事や飲み会を通じて関係を作ることが得意な人には向いていると思います。

逆に、大人数の場で自分を売り込むことが苦手な人にとっては、年会費の元を取るのは簡単ではありません。

そもそも、1回や2回会っただけの人に自分のサービスを売るという行為自体、かなり難易度が高いです。

特に士業の場合、自分から必死に売り込むほど、逆に価値が下がる性質があるようにも思います。

こちらから「仕事をください」という姿勢を強く出すと、足元を見られやすくなるからです。

専門性を売る仕事では、営業しなければ仕事は来ない一方で、営業しすぎても安く見られる。

なかなか難しいところです。

おすすめ度:★☆☆☆☆

有料会員制の経営者交流会(オンライン開催)

有料会員制のオンライン交流会にも参加しました。

これは、はっきり言って、私には参加する価値を見いだせませんでした。

私が参加したものは、1時間の開催時間の中で、15分程度のオンライン会話を4回繰り返す形式でした。

同様の交流会が、毎週決まった曜日に開催されています。

運営側が参加者を1対1のルームに振り分け、15分たつと次のセッションへ移動します。

自己紹介をして、少し仕事の話をすると、すぐに時間切れです。

そして、別のセッションに移動して、また同じ自己紹介をします。

回転寿司型の婚活パーティーじゃん、という感じでした。

オンラインなので、移動時間がかからない点はメリットですかね。

ただ、短時間で参加者が次々に入れ替わるため、関係性を作るのが非常に難しい。

名刺交換すらなく、画面を閉じた瞬間に、誰と何を話したのか分からなくなります。

月額数万円を支払っても、コンタクトできるのは1時間に4名。毎週参加したとしても、4週間で16名です。

しかも、1人当たり15分では、自己紹介をして少し仕事の話をしたところで終わります。これで継続的な人間関係を作るのは、なかなか難しい。

利用料は利用開始時にクレジットカードを登録し、毎月自動決済される仕組みでした。

契約後1年間は解約できないという条件も付いていました。

こういうサービスを利用するときは、申込みボタンを押す前に、契約条件をよく読んだ方がよいでしょう。

このサービスは交流会で知り合った人から紹介されて契約しましたが、契約前に一度でもビジター参加していれば、おそらく契約しなかったと思います。

今思えば、紹介する側にも何か見返りがあったのかもしれませんね。

おすすめ度:☆☆☆☆☆

BNI

BNIは、経営者の紹介組織として有名です。

ただ、私は正式には参加していません。

理由は単純です。

朝が早すぎました。

一度、交流会で知り合ったBNI会員から誘われて、ビジター参加することになりました。

しかし、当日の朝、見事に寝坊しました。

ハッと起きてLINEを確認すると、その人から不在着信が何件か入っていました。

気まずい…。

私は夜型です。

定期的に早朝から集まり、参加者同士で紹介を出し合う仕組みは、継続できる人にとっては有効なのかもしれません。

しかし、私はビジター参加の時点ですでに起きられませんでした。

これで毎週参加するのは無理だろうと思い、そのままフェードアウトしました。

そもそも参加していないため、おすすめ度は評価不能です。

おすすめ度:評価不能

士業交流会

税理士、司法書士、社会保険労務士、行政書士、弁護士などが参加する士業交流会にも何度か参加しました。

士業交流会は、友人や相談相手を作る場としては悪くありません。

独立後は、事務所の中で一人で仕事をする時間が増えます。

同じように独立している士業と知り合い、仕事の悩みや業界の話をできることには、それなりの価値があります。

また、自分の顧客から、自分の専門外の相談を受けることもあります。

会社設立や商業登記であれば司法書士、社会保険や労務問題であれば社会保険労務士、許認可であれば行政書士、法的なトラブルや契約書周りのレビューであれば弁護士、といった形です。

そうしたときに、安心して紹介できる専門家を見つけるという意味では、士業交流会は有用です。

ただし、税理士の集客という観点では、過度に期待しない方がよいでしょう。

紹介の流れは、税理士から他士業へ向かうことの方が多いからです。

税理士は、顧客の経営やお金に関する相談を日常的に受けるため、顧客から他士業のニーズを聞く機会が比較的多く、他士業もそのような紹介を期待します。

一方、司法書士や社会保険労務士から税理士へ、継続的に顧客を紹介してもらえるケースは、それほど多くありません。

会社設立時に司法書士から税理士を紹介してもらう、といった流れはあるかと思いますが、すでに提携している税理士がいることも多いでしょう。

税理士は他士業へ紹介を出しやすいけれど、他士業から税理士へ紹介が戻ってくるとは限らない。

紹介の流れは、必ずしも対称ではありません。

したがって、士業交流会は、顧客を獲得する場所というより、自分の顧客のニーズを満たすためのアライアンス先を探す場所と考えた方がよいと思います。

友人を作る、情報交換をする、顧客を安心して任せられる専門家を探す。

そうした目的であれば、有意義です。

おすすめ度:★★☆☆☆

税理士と経営者をつなぐ交流会には注意

士業交流会から派生して、税理士と経営者をつなぐことを目的とした交流会もあります。

こうした会には、税理士に何かを相談したい経営者というよりも、税理士本人や税理士の顧客に対して何かを販売したい事業者が参加していることがあります。

例えば、保険商品、不動産、高額な節税商品(らしきもの)などです。

税理士が顧客へ商品を紹介し、契約につながれば、販売業者から紹介料、いわゆるキックバックを受け取れる仕組みもあります。

確かに、手っ取り早く収益を得る方法ではあるかもしれません。

しかし、そもそも紹介できる顧客がいない税理士にとっては意味がありません。

仮に顧客を抱えていたとしても、よく分からない商品を安易に勧めるべきではないでしょう。

顧客に紹介した商品が期待どおりの効果を生まなかったり、節税商品として購入したものが税務上否認されたりすれば、顧客との関係に深刻な影響が出ます。

商品を販売した業者は責任を取らず、それどころか紹介した税理士が顧客から責任を追及される可能性もあります。

紹介料は受け取れても、それと引き換えに、自分の信用毀損や賠償リスクを負うことになります。

目先の紹介料だけを見て、安易に手を出さない方がよいでしょう。

会計士の集まり

私の経験上、最も仕事につながりやすかったのは、会計士の集まりです。

例えば、協会主催の研修会後に催される懇親会や、CPA主催の交流会、コワーキングスペースでのつながりなどです。

やはり、会計士同士というだけで、一定の安心感があります。

同じ試験を受け、似たような業界、特に監査業界で働いてきたという共通点があるため、相手の能力や仕事に対する姿勢を、ある程度想像できます。

また、会計士といっても、実際に取り組んでいる仕事はかなり異なります。

監査、IPO支援、FAS、内部統制、経理支援、税務、事業再生、IFRSなど、それぞれ少しずつ違うフィールドで仕事をしています。

分野が完全には重ならないため、意外と競合しません。

そのため、

「今ちょっと忙しくて対応できない案件があるのですが、興味ありませんか」

「この分野は自分より詳しそうなので、お願いできませんか」

といった形で、仕事を紹介してもらえることがあります。

ただし、一度名刺交換をしただけで、いきなり仕事を紹介してもらえることは稀でしょう。

何度か顔を合わせ、普段どのような仕事をしているのか、どの程度信頼できる人なのかを知ってもらう必要があります。

結局のところ、継続的に参加することが重要です。

これは会計士の集まりに限らず、ほかの交流会にも共通する話だと思います。

おすすめ度:★★★★☆

地区会や委員会活動も馬鹿にならない

そういう意味では、会計士協会の地域会・地区会や委員会での活動も馬鹿になりません。

私は委員会活動に参加しています。

参加したのは独立後ではなく、まだ事業会社に勤務していたころです。

監査法人を辞めて事業会社へ転職すると、周囲に会計士がほとんどいなくなります。

そこで、会計士の知り合いを作りたいと思い、委員会活動に参加しました。

地区会や委員会には、独立している会計士も多く参加しています。

そのため、私自身が独立する前から、独立後の仕事や営業、働き方などについて、いろいろな話を聞くことができました。

これは大きなメリットでした。

ところで、委員会でも最近はオンライン会議や、会議室とオンラインを併用したハイブリッド形式が増えています。

中には、一度も会議室に来ず、毎回オンラインで参加している人もいます。

もちろん、業務や家庭の都合もあるため、オンライン参加が悪いわけではありません。

ただ、人と知り合うことも目的の一つなのであれば、ずっとオンライン参加では少しもったいないと思います。

実際に会議室へ行き、会議後の懇親会にも参加した方が、圧倒的に話す機会は増えます。

月に1回・1時間半程度の委員会の会議だけで、いきなり親しくなることは難しいです。

結局、会議前後の雑談や、懇親会で話した内容の方が記憶に残ります。

何のために委員会活動へ参加しているのかは人それぞれですが、人脈も作りたいのであれば、会議室に行って懇親会にも参加するのが良いと思います。

仕事をもらえるかどうかだけではありません。

ほかの会計士がどのような仕事をしているのか、業界で何が起きているのかを聞くだけでも、普通に面白いです。

業界内のつながりを作りたいのであれば、よく分からない経営者交流会へ行くより、地区会や委員会活動に参加した方がよいかもしれません。

少なくとも、参加者が本当に会計士なのかを疑う必要はありません。

もちろん、会計士同士だからというだけですぐに仕事を紹介してもらえるわけではありません。

さらに言えば、一度目は相手との関係性で仕事を振ってもらえたとしても、その仕事が雑なら次はありません。

逆に、紹介された仕事をきちんとこなせれば、別の案件を紹介してもらえることもあります。

交流会は仕事を自動的に生み出す場所ではなく、自分が何をしている人なのかを知ってもらう入口くらいに考えた方がよいのでしょう。

信頼関係を作るには、何度も顔を出し、時間をかける必要があります。

交流会・紹介による集客は本当にタダなのか

交流会や知人からの紹介は、紹介会社のような成約手数料が発生しません。

そのため、一見すると、タダで顧客を獲得できる方法に見えます。

しかし、実際にはタダではありません。

交流会へ参加するには時間がかかります。

会場までの移動時間もあり、参加費や飲食代もかかります。

一度参加しただけで仕事につながることは少ないため、何度も顔を出し、関係性を作る必要もあります。

さらに、誰かから仕事を紹介してもらうと、紹介元に対して「借り」のようなものができます。

次に相手から何かを頼まれたとき、断りにくくなることもあります。

こちらからも仕事を紹介しなければならないような気持ちになることもあります。

飲み会や集まりへ誘われれば、参加した方がよいのではないかと考えてしまいます。

少しウェットな人間関係に引きずり込まれるというか、嫌なことを嫌と言いにくくなる感覚です。

これを会計っぽく表現するなら、「恩義」のような負債を通じて、顧客基盤を取得しているようなものかもしれません。

帳簿上の貸借対照表には表示されませんが、自分の頭の中の貸借対照表には残りますね。

この負債には、返済金額も返済期限もありません。

金銭ではなく、時間、労力、仕事の紹介、飲み会への参加などによって返済することになります。

場合によっては、現金で手数料を払うより重いかもしれません。

一方、紹介会社やプラットフォームを利用する場合は、報酬の一部を成約手数料やマージンとして支払います。

金銭的には高額ですが、基本的には手数料を支払えば、取引はそれで終わりです。

紹介会社に顧客を紹介し返す必要もなければ、飲み会へ参加する必要もありません。

そう考えると、紹介会社のよさは、後腐れがないことなのかもしれません。

広告や紹介会社を使えば、お金を消費します。

交流会へ通えば、時間を消費します。

知人から紹介してもらえば、恩義のようなものが残ります。

実際にはどの方法でも、お金、時間、信用を少しずつ使っているのでしょう。

ただ、どれを多く差し出すかが違うだけです。

結局、自分に合う方法を早く見つけるしかない

私の場合、交流会での集客は、あまり得意ではありませんでした。

大人数の場で短時間の自己紹介をし、自分を売り込むよりも、1対1でしっかり話せる形式の方がやりやすく、実際に結果も出ました。

一方で、大人数の場が得意で、初対面の人とすぐに関係を作れる人もいます。

年上の実力者からかわいがられやすい人や、飲み会の席で自然に懐へ入れる人もいるでしょう。

そういう人であれば、交流会が有力な集客経路になる可能性があります。

結局のところ、実際にやってみなければ、自分に合うかどうかは分かりません。

独立したばかりで仕事がなく、時間だけはあるのであれば、いろいろ試してみるのもよいと思います。

ただ、何度か参加して、楽しくない、関係が続かない、仕事にもつながらないのであれば、早めに見切りをつけた方がよいでしょう。

何かを得るためには、何かを差し出す必要があります。

顧客を増やすため、広告や紹介料にお金を使うのかもしれません。

交流会へ何度も通い、時間を使うのかもしれません。

誰かから紹介してもらい、恩義のようなものを負うのかもしれません。

場合によっては、早朝の睡眠時間を差し出すのかもしれません。

結局、何も差し出さずに都合よく顧客だけ増える、という方法はおそらくありません。

重要なのは、自分が何を得たいのかと、そのために何なら差し出せるのかを考えることだと思います。

私の場合、知らない経営者が大勢集まる交流会へ時間とお金を使い続けるより、会計士同士のつながりを作ったり、1対1でじっくり話したりする方が向いていました。

交流会自体が悪いわけではなく、単純に自分との相性が悪かったわけです。

それが分かっただけでも、いろいろな交流会へ参加した意味はあったのかもしれません。

少なくとも、タワーマンションの秘密のパーティーに5万円を払って通わずに済んだことは、よかったと思います。

以上、独立後に参加した交流会についてのまとめでした。

お読みいただき、ありがとうございました。

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