私的数学の面白い問題④

 久しぶりに数学好きの生徒が反応する問題を紹介します。この問題は,私が中学3年生のときに出会った問題です。確かジュニア数学オリンピックが始まるぐらいの頃だったと思うのですが,当時教わっていた数学の先生が持ってきた問題だったと思います。結構,上手く解けたこともあり印象に残っている問題の1つです。なのに,忘れていました。

【問題1】
 ある石板には4×4のマス目があり,そのマス目には数が書かれている。どのマスも「辺を共有するマスに書かれた数の和は1である」という。このとき,この石板に書かれた数の合計はいくつか。

※「辺を共有するマスに書かれた数の和は1」というのは,角のマスから見ると,隣り合う2つのマスの数の和が1であり,内側のマスの場合は,四方のマスの和が1ということである。


この問題を今日,中学1年生に出題したところ,15分で1名が正解を出すことができました。その生徒は具体的に16マスに数を入れていました。

ただ,私が中学生のときに解いた方法は「マスに数字を入れないで解く方法」です。さて,皆さんは解くことができますか?



【ヒント】
この問題は,条件を満たすように数を入れろではないのです。
この石板は『辺を共有するマスの数の和が1』を満たしているわけですから,この事実を使って考えましょう。



【答え】
答えは6です。具体的に数を入れる場合には「外側のマスすべてに0.5を入れる」と条件が成り立ちます。
ちなみに,私が考えた方法は「1になるマス目を組み合わせて16マスを埋め尽くす」という方法です。

さらに発展させて,5×5や6×6で考えてみましょう。「0.5を敷き詰める方法」も「1になるマス目を組み合わせる方法」もどちらでやっても非常に興味深い結果となります。


では,もう1問。これは「コマ大数学科」からの出題です。
日本では,ホテルや病室などのルームナンバーには「死」や「苦」を想起させることから4や9が避けられることがあります。


【問題2】
 ホテルの部屋の番号に4や9を使わずに1番から順番に部屋番号をつけていく。500部屋すべてに部屋番号をつけたとき,500部屋目の部屋番号を答えなさい。

具体例を見ていきましょう。
 1部屋目は1番,2部屋目は2番,3部屋目は3番となりますが,
 4部屋目は4が使えないので5番となります。

つまり,段々と数字が後ろにずれていってしまうということです。


この問題には「エレガントな解法」もありますが,もし難しいようであれば上手く数える方法を考えてみましょう。


【ヒント1】数え上げ
1~100の数字のうち,4と9が入った部屋番号は使えないので,使えるのは64個となります。つまり,64部屋目が100番ということが分かります。これを繰り返していきましょう。



【ヒント2】エレガントな解法
10進法で使える数字は0~9の10種類です。しかし,今回の場合は4と9の2種類がない世界線の話になっています。さて,どうしたものでしょうか…。



【答え】
答えは875番です。
64部屋で100番,128部屋で200番,192部屋で300番,256部屋で500番(4が含まれる400番台が全て使えない),……,448部屋で800番,512部屋が900番です。

ここからは地道に戻っていくのがよいでしょう。
511部屋→888,510部屋→887,509部屋→886,508部屋→885
507部屋→883,506部屋→882,505部屋→881,504部屋→880
503部屋→878,502部屋→877,501部屋→876,500部屋→875

となります。


エレガントな解法は「8進法を使うこと」です。
8進法で500を表すと,764になります。
しかし,8進法は0~7の数字を使うことになるので,少し対応を考えなければなりません。

     0→0,1→1,2→2,3→3,4→5,5→6,6→7,7→8

です。つまり,764は875になるというわけです。


この問題に関しては,n進法の考え方を知っている方が面白い問題となります。上手く数え上げることで中学生でも解くことはできますが,「おお!」となるのは,中学3年生~高校1年生ぐらいなのではないかなと思います。


いいなと思ったら応援しよう!