見出し画像

日本人は 判断とその修正 の訓練ができていない

 日本人は判断とその修正のトレーニングがシステム的にできていないことについてです。


https://chatgpt.com/s/t_68b3d0e6c20c8191a7d0a8f34344578a

日本人はアメリカ人と比べて「判断と修正」の訓練ができていないのか?


―オシム発言、岩田健太郎の指摘、スタートレック「コバヤシマル」から考える



1. オシム発言が問いかける「判断の修正」の重要性


かつてサッカー日本代表監督を務めたイビチャ・オシムは、日本の選手たちのプレーについて次のように語ったと伝えられています。
「日本人は判断はできるが、修正ができない」

この言葉は、単にスポーツの戦術面を超えて、日本社会や教育文化に根付いた「柔軟な修正力の欠如」を突いたものだと受け止められています。試合中に状況が変化しても、自らの判断をすばやく修正する力――これこそが国際的な競争環境において必要とされる能力です。


2. 岩田健太郎がXで示した危機感


感染症専門医の岩田健太郎氏も、SNS(X)でしばしば「日本人は失敗から学ぶ力が弱い」「計画や想定が崩れた時に修正できない」と指摘しています。特にCOVID-19対応では、海外がシミュレーションやデータを元に政策を修正していく一方、日本では「最初の判断に固執する傾向」が見られたと批判しました。

オシムの言葉と岩田氏の観察は、異なる分野から同じ現象を照射しているのです。


3. スタートレック「コバヤシマル」の試験に学ぶ


SFドラマ『スタートレック』に登場する「コバヤシマル・テスト」は、絶対に勝てないシナリオを課されるシミュレーション試験です。カーク船長はその「負け戦」を前に、ルールそのものを改変することで突破しました。

ここで問われているのは「正解を探す力」ではなく、「失敗を前提に状況を修正し、別解を生み出す力」です。まさに、オシムが指摘した「修正力」と直結します。


4. アメリカに根づくシミュレーション教育


アメリカでは「判断と修正」を鍛えるための教育手法として、シミュレーションが広く活用されています。

• 歴史教育の例:
 『The Oregon Trail』という教育用ゲームは、19世紀の移民開拓の旅をシミュレートし、資源配分やリスク判断をプレイヤーに委ねます。単なる年号暗記ではなく「判断の連鎖」と「修正の結果」を体感させる仕組みです(川上具美『思考する歴史教育への挑戦』参照)。

• 医療・看護教育の例:
 米国の医科大学や看護学校では、高度なシミュレーション教育が普及しています(志賀隆「米国シミュレーション医学教育事情」医学界新聞、2010)。
 患者対応の模擬シナリオで学生が判断し、間違えた場合にはその場で修正を迫られる。こうした訓練は「失敗しても学ぶ」という文化を支えています。


5. 対照的な日本の教育スタイル


一方、日本の教育は長らく「正解主義」に傾いてきました。テストでは唯一の正答を求め、失敗は減点対象であり、学びの契機として扱われにくいのです。そのため「判断を修正する訓練」は制度的に不足してきました。

この違いが、オシムや岩田氏が指摘する「修正力の弱さ」として現れているのではないでしょうか。


おわりに


スポーツ、医療、歴史教育、そしてSFの世界――これらは一見無関係のように見えて、すべて「人間の判断と修正」というテーマで結びついています。
もし日本が次世代に必要な力を育むなら、暗記や一発勝負のテストよりも、アメリカで広く行われているような「失敗を前提としたシミュレーション教育」を大胆に導入する必要があるのかもしれません。


参考文献・資料

• オシム発言関連報道(例:朝日新聞「オシム日本代表監督の言葉」)

• 岩田健太郎(Xでの発言、感染症対応に関する投稿)

• 『スタートレックII カーンの逆襲』(1982年公開、コバヤシマル試験の描写)

• 川上具美「思考する歴史教育への挑戦 ─暗記型か、思考型か、揺れるアメリカ─」

• 「『The Oregon Trail』による歴史教育」(文化庁メディア芸術データベース記事)

• 志賀隆「米国シミュレーション医学教育事情」『医学界新聞』2010年

• 「米国の医科大学におけるシミュレーション教育」(日本医療情報学会誌)

• 弘前大学「アメリカの高度実践看護活動およびシミュレーション教育体験プログラム」



                了



       資料リンク

オシム氏の提言

 かつてのサッカー日本代表の監督であったオシム氏の提言です。


https://www.sponichi.co.jp/soccer/news/2020/11/28/kiji/20201127s00002014438000c.html?page=1

岩田健太郎氏の意見

 サッカーのみならす、医療や教育界隈においても判断と修正のトレーニングがないという意見があります。

判断と修正のトレーニング法はシミュレーション:アメリカの事例

 アメリカではシミュレーションによる教育が盛んで、そこで判断と修正のトレーニングがなされているようです。

アメリカのシリアスゲームの歴史


https://mediag.bunka.go.jp/article/article-19834/

『The Oregon Trail』による歴史教育

歴史を表現する:『The Oregon Trail』が持つ複数の顔https://store.epicgames.com/ja/news/representing-history-the-many-faces-of-the-oregon-trail

川上 具美
思考する歴史教育への挑戦 ─暗記型か、思考型か、揺れるアメリカ─

アメリカの医療看護のシミレーション


https://www.igaku-shoin.co.jp/paper/archive/y2010/PA02894_03

米国の医科大学におけるシミュレーション教育https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjmi/81/3/81_3_201/_pdf

アメリカの高度実践看護活動および シミュレーション教育体験プログラムhttps://www.hirosaki-u.ac.jp/wordpress2014/wp-content/uploads/2017/03/h28_5.pdf

スタートレックにも意思決定シミュレーションが描写されている

https://gendai.media/articles/-/92488


https://en.wikipedia.org/wiki/Kobayashi_Maru

いいなと思ったら応援しよう!