マレーシア教育移住「エプソム vs マルボロ」徹底比較|マレーシア英国ブランドインター校、どっちが正解?【前編+後編の完成版】
「マレーシアへの教育移住」に興味をもつご家庭の中で、イギリス名門校のマレーシア分校の存在に目をとめられる方も多いのではないでしょうか。
今日はそんなメンバーシップの方からの質問にお答えする記事です。
「マレーシアにイギリスの名門校の分校があると、東洋経済やアエラの記事で読んで、気になっている」
「イギリスの名門校の分校は、教育レベルはやっぱり高いの?学費は?満足度は?」
そんなことが気になる方は、ぜひお読みください。
Yurikoの視点で10項目を抽出して、徹底比較しました。
かなり力を入れて書きました。全19,903文字の記事となります。
🌸この記事はメンバーシップ・リクエスト記事です🌸
「信頼性でいえば、イギリス名門校の分校はマレーシアにおいて魅力的な存在。エプソムカレッジとマルボロカレッジが気になっています」とのご質問に、長文でお答えします。
メンバーシップの方は無料でお読みいただけます。
(まるごと記事読み放題+個別相談/記事リクエスト)
🌸メンバーシップ以外の方ももちろんお読みいただけます🌸
質問にお答えする形であるため、いつもよりも的を絞って書いています。
タイトルと目次でご興味を持たれた方ならきっと参考にしていただけるかと思います。
公開されている情報、セミナー等で得た知見、海外教育サイトでの取材内容、また関係者(保護者・インターナショナルスクールの現役先生、エージェント業の方など)から友人として個人的に聞いたオフレコ話など、幅広い情報源をソースとしています。
Yurikoのメンバーシップってなに?というと、そのテーマは
「マレーシア&カナダの教育移住を先に経験している親友として、親身に回答する」
ということ。
親友に聞かれたら、ポジティブな情報だけでなく、ネガティブなことも率直に答えます(Yurikoはエージェント業ではないのでポジショントークはナシです)。そんな「事情通の親友」みたいなスタンスでお付き合いいただいています。
でもですね。
「○○って実は✖✖なんだって!」
というネガティブなうわさ話を広げたくてお話するわけではないので、記事の内容はあんまり口外しないでいただけるとありがたいです。
Yurikoは教育移住の当事者としてマレーシアに3年、カナダに3年暮らし、いろいろなご家族・生徒、いろいろな学校・先生をみてきました。
「総合的に考えて私はこう思うよ。だからこの点をよく注意してみたらいいんじゃない?」
という意見と視点をお届けします。
そんなメンバーシップ記事。今回は、ちょっと遊び心を加えて
「エプソム VS マルボロ、十番勝負!」
として、各項目で「どっちが勝ち!?」という勝敗を付けてみました。
遊び心として楽しく読んでもらえたら、と思います。
ではでは、いきますね。
エプソム VS マルボロ、最強の英国インター校はどっち?10の項目で徹底比較してみたよ
マレーシア教育移住の人気と信頼性向上の立役者ともいえるのが「イギリスの名門校」の分校の存在。
マレーシアにはいくつかそうしたタイプのインターナショナルスクールがありますが、そのトップとして双璧を成すのが
エプソム・カレッジ・イン・マレーシア(Epsom College in Malaysia)
と
マルボロ・カレッジ・マレーシア(Marlborough College Malaysia)
の2校です。
どちらも英国本校は長い歴史と高いブランド力を持つ、言わずと知れた世界的名門校。
しかし、マレーシアでの分校運営には、学校の思想やビジネスモデルの違いがくっきり表れるのが実情です。
以下、解説していきますね。
1. 立地
■エプソムは日本からの単身留学に便利な空港近く!
エプソム(Epsom)はKLIA(クアラルンプール国際空港)からタクシーで15~20分ほどのところにキャンパスがあります。
かつてF1を開催していたセパンサーキットの近くですね。
敷地面積は80エーカー以上もあります。

クアラルンプール中心部からは車で1時間ほどと、都市部からはやや離れるものの、空港から近い、というのは日本からの渡航のしやすさという点ではメリット。
一時帰国のしやすさでいえば、特に単身で留学するボーディング生(寮生)にとっては便利なロケーションといえそうです。
エプソム・カレッジ・イン・マレーシアの創設者は、格安航空会社の雄、エアアジア(AirAsia)の創業者のトニー・フェルナンデス氏。
トニー氏が英国のエプソム・カレッジ本校の卒業生で母校での経験をとても気に入っておられ、
「自分の母国のマレーシアに、英国の本格的な寄宿舎教育を」
という思いからこの分校設立に至った、のだそう。だから空港から近いという立地も納得ですね。
■マルボロは、シンガポールの富裕層ねらい!
一方、マルボロ(Marlborough)は、ジョホール州のイスカンダル・プテリ(Iskandar Puteri)にあり、地理的にはシンガポールに隣接したマレーシア最南端のエリアです。
日本からのアクセスは、いったんクアラルンプールに行ってからマレーシアの国内線でジョホールバルまで飛ぶか、シンガポールまで行って陸路でマレーシアに入国するかの二択。
あまり便利とは言えず、ちょっと難ありです。
しかし、マルボロがここを拠点に選んだのは明確に「シンガポールの高所得層家庭」を対象としたマーケティング戦略によるものです。
というのも、シンガポールからマレーシアのジョホールバルは、国境は超えるものの通勤・通学が可能な距離。シンガポールとマレーシアでは、学費や住居費、生活費などが3倍とも6倍ともいわれるほどの差があり、国境を越えて通勤や通学をする人がわりといるのです。
この点で、マルボロはマレーシアの郊外、というより「シンガポールの郊外」ともでもいうべきロケーション。郊外型のプレミアムスクールと位置づけることができます。
こちらも敷地面積は90エーカーだとか。
やっぱり、プーさんの森に近い広さがあるんですね。
■立地勝負の判定は!?
ともに、英国のボーディング校らしい広大な敷地と、豊かな緑にあふれる落ち着いた環境。ボーディングスクールはどうしても敷地が必要になりますから、郊外型にはなりますね。
「都市から離れてしっかりと学ばせたい」という家庭には理想的なロケーションともいえるでしょう。
なお、その立地のねらいからもわかるように、在学生の中の日本人の数という点では圧倒的にエプソムの方が多いです。
【立地勝負は……】
日本人家庭にとって、ということでいえば、エプソムの勝利!
2. 学費(両校の一覧表付き)
インターナショナルスクール選びにおいて、学費は避けて通れない現実的な指標ですね。

ボーディングスクール(寮付きの学校)は、学費以外に寮費がかかります。トータルではどれほどになるのでしょう。
ここでは、2025年4月時点で各校が公式に公開している学費(授業料)を比較し、マレーシア・リンギット(RM)建ての額面に加えて、日本円(1RM=32円換算)での概算も併記してみました。
■通学生の年間の学費(寮費を含まない)の違い

イギリス式は、日本より1年早く小学校が始まるのです
エプソムもマルボロも、マレーシアの中ではトップクラスに学費の高額なインターナショナルスクールとして知られていますが、それでもマルボロの方が年間100万円程度以上エプソムより高いんですね。
Year 13(最終学年。日本でいう高校3年生)なら通学生の場合で150万円程度の差。ボーディング生(寮生)の場合は230万円くらいの差がつくことになります。
「なんだ、その程度の差なのね🌸」
……って言える人だけがマルボロを選べる感じですね。
■エプソムの学費


エプソムはYear 7 のボーディング生で550万円程度。1RM=32.76円の計算で510万円くらいですが、銀行や為替の手数料や振り込み手数料などでけっこうかかります。
あとは制服代や入学金などもかかりますしね。
Year 13で575万円程度と計算され、エプソムに単身留学させるなら、年間600万円程度というところでしょうか。
(もちろん、このほかに諸経費やおこづかい、課外活動費、一時帰国渡航費などもかかりますから、実際はもっとかかります)
■マルボロの学費
マルボロは、通学生の授業料は上記の比較表の通りですが、Year 7 のボーディング生で約700万円程度ですね(計算上で653万円くらいですが、以下同上)。Y13で800万円弱です。マルボロは年間約700万~800万円といったところでしょうか。


表からわかるように、マルボロの方がすべての学年でエプソムより学費が高めに設定されています。
特に小学部の1年生(5~6歳)の時点からすでに約40万円近い差が出ている点は、長期間の在籍を見込んだ場合に重くのしかかります。
また、エプソムは早期一括納入や兄弟割引、エアアジア職員向けのディスカウント制度など、多少のディスカウント制度もあるとの話です。
(Y12-13あたりでは、成績優秀者には奨学金もありえます)
一方、マルボロは「英国の伝統校」というプレミアムブランドを意識してか、価格設定は比較的一貫しており、割引制度は限定的との話です。
どちらの学校も、入学金・申込金・保証金といった初期費用が別途かかりますが、これは大差ありません。
総じて、学費という観点では「どちらも高いから、もはや大して変わらない」ともいえますが、マルボロの方がプレミアム感がある感じ。比べるとエプソムの方がお手ごろに見えてきてしまいます。
【学費勝負は……】
エプソムの方が少しおてごろ(十分高額ですが!)。エプソムの勝利!

3. 教育システム
エプソム(Epsom)とマルボロ(Marlborough)は、どちらも英国の教育カリキュラムに準拠したインターナショナルスクールです。Year 11までは同じカリキュラムですが、その後の最終仕上げともいうYear 12-13(日本の高校2~3年生にあたる学年)でのカリキュラムに大きな違いがあります。
■エプソムはイギリス式の「Aレベル」
エプソムは、英国の伝統的な進学ルートであるAレベル(A-Levels)を提供しています。
これはイギリス式の科目選択制で、大学進学に際して得意な3~4教科を深く学ぶ、という点が特徴のカリキュラム。エプソムでは数学、物理、生物、化学などのSTEM系科目の実績が高いとされ、このあたりの教科でハイスコアを取ると世界の一流大学進学も見据えることができます。

なお、イギリス式の教育の場合、Aレベルの2年前に「IGCSE」という中等教育修了試験があります。こちらは7~9科目受ける人が多いです。
(International General Certificate of Secondary Educationの頭文字です。イギリス国内では最初の「I」を取って「GCSE」というテストになります)
「Aレベル」はエリート生徒のためのハイレベルな試験ですが、「IGCSE」はイギリス式の教育を受ける生徒が主に15~17歳頃に全員必須で受ける「中等教育修了試験」。
日本でいうところの公立高校入試みたいな感じの難易度と理解しておくといいと思います。
これに合格(最低5科目で合格点を取る)しないと高卒資格が得られません。
問題の内容は激ムズではないけど、全部英語&記述式多めなので、相応の英語力がないと詰みます。
つまり、16歳くらいの時点でこの試験に耐えうるだけの英語力がついている必要があるわけで、それが「中学生以降のマレーシア留学はおすすめしない」といわれる最も大きな理由です。
■マルボロはグローバルな「国際バカロレア」
ここから先は

2024.9-⛵️カナダ教育移住のオモテとウラ―2年目
マレーシア教育移住を経てカナダへ。プライベートなこと、データや公式発表にはないけど確かに現地で感じ取っていること、お金のことなども書くので…
この記事が参加している募集
スキやコメント、サポート、シェア、引用など、反応をいただけるととてもうれしいです☕
