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🌠過去と未来を繋ぐ者たち 1



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第1章:調和が織りなすオーロラランド

 足元の光が、ふっとほどけた。

 次元を繋ぐ闇の奔流。
耳を劈(つんざ)くような咆哮を渡りきった先に待っていたのは、拍子抜けするほどの沈黙だった。
 レオンは、無意識に握りしめていた拳をゆっくりと解く。
掌には、まだ「荒廃した未来」の熱い砂の感触がこびりついているようだった。

「……っ」

 肺の奥まで流れ込んできた空気に、レオンは思わず咽(むせ)びかけた。

 それはただの酸素ではない。
濡れた土の重み、若草が弾けるような青い匂い、そして濃密な魔力が「生命」の形を成して肌を撫でていく。
細胞の一つ一つが、眠りから叩き起こされるようにざわめき始めた。

 そこには、彼らが知る死に体(てい)の世界とは似て非なる、原始の美しさを湛えたオーロラランドが横たわっていた。
 天を仰げば、深い藍と透徹した青が溶け合う深淵。
太陽が中天に座しているというのに、空には淡い光の帯――オーロラが、まるで巨大な魚の尾鰭(おひれ)のように優雅な曲線を描いてたなびいている。
 木々の幹には、血管のような光の脈が走り、大地の鼓動に合わせて、世界そのものが静かに呼吸を繰り返していた。

「……すごいですね」

 隣でホズミが、祈るように呟いた。

 その声は、透明な水に広がる波紋のように過不足なく響く。
ここでは叫ぶ必要などない。
世界が、すべての音を慈しむように受け止めているからだ。

「なあ、ホズミ。
  俺たちがいた世界とは……
       根本的に『色』が違う」

 レオンは警戒を解かなかったが、肩の強張りは消えていた。

「敵意がない。
俺たちという異分子を排除しようとする、世界の歪みすら感じないんだ」

 数歩離れた場所で、アルジェリーナは一人、空を凝視していた。
 青の深淵を流れる魔力の大河。
彼女の脳裏に、父・アルフレッドの背中が浮かぶ。

(……父さんが語っていた空は、これだったのか)

 父が守りきれなかった「真実」が、今、目の前にある。
胸の奥が、熱い鉄を押し当てられたように疼いた。

 三人は、導かれるように歩き出した。

 道はない。だが、進もうとする先で草が自ら伏し、追い風が背を押し、世界が彼らを招待している。
 やがて、視界を覆い尽くすほどの「巨大な影」が姿を現した。

 天を衝くほどに太い、黄金の幹。
 宇宙の星々を支えるかのように広がる、幾千の枝。
 葉の一枚一枚が独自の知性を持ち、上空のオーロラと共鳴(シンクロ)して明滅を繰り返す

    生命の樹。

 その銀色の根が大地を掴む場所に、一人の男が立っていた。
 雪のような白のローブを纏い、岩のように揺るぎない背筋。
彼の存在そのものが、この世界の秩序そのものであるかのような、絶対的な「守護」の気配。

 男が、ゆっくりと振り返った。

 その眼差しは、真冬の湖のように静かで、すべてを射抜くほどに深い。

「ようこそ。オーロラランドへ」

 響いたのは、心臓を直接掴むような重厚な声だった。

「この地は、生命の循環が交わる場所。争いを持ち込まぬ者であれば、種族も、出自も問わぬ。
誰であれ、この光に浴する権利がある」

 レオンが一歩踏み出そうとした。
だが、ホズミがそっとそれを制した。
 今、必要なのは言葉ではない。
彼らの内側にある「意志」を、沈黙のまま差し出すことだ。
 風向きが、変わり始めていた。


さぁ〜いよいよ始まりました。
【過去と未来を繋ぐ者たち】

 生命の樹の下で、
オーロラランドの守護者――エルダと、
レオン、ホズミ、アルジェリーナは向かいあった…

わし(ムヒ)のnoteだけが知っている😁

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