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🟢緑の章:深緑の楽園 ― 揺るぎない信念を貫くものたち 6


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ムヒのお勧めクリエイター
         柴犬あんさん

「真実は、この尻尾が知っておりますわ!」


かつて数々の難事件を解決した“名探偵”――それは、小柄な柴犬・アン。

赤い蝶ネクタイに探偵バッジ、ツンデレ令嬢口調で事件を推理する彼女は、人間の言葉を操り、真実を追う“しっぽの探偵”。




  第六章 禁断の洞窟

 楽園での日々は、まるで、底なし沼のように、レオンとホズミの心を、ゆっくりと、しかし確実に蝕んでいった。

彼らは、もう旅の目的をほとんど忘れてしまっていた…

日中は木陰で昼寝をし、日が沈むと星が輝く夜空の下で、飽きるほどに美味しい果物を食べ眠りにつく。
そんな、何の変化もない日々が、何日も、何日も続いていた。

彼らの会話も、次第に旅の思い出や、未来の夢を語ることはなくなり、今日の果物の甘さや、海や湖の魚の大きさなど、この島の快楽にまつわることばかりになっていた。

ホズミの

「わたくしはオーロラランドを絶対に復活させます!」

という希望に満ちた声も、


レオンの

「いつか、オーロラが輝く空の下を旅したい」

という情熱的な眼差しも、この島の安穏とした空気に、溶け込んでしまっていた。



   ある日の午後

レオンは湖のほとりで、仰向けになりぼんやりと空を見上げていた。
彼の隣には、ホズミが心地よさそうに寝息を立てている。
レオンは、自分の腰につけていた【キャンプ用ポーチ】をそっと撫でた。
そのポーチの中には、ムヒから託された大切な知恵と、そしてこの島の楽園に置き去りにされてしまった旅の思い出が詰まっている。

しかし、彼はそのポーチをもう何日も開けていなかった…

ポーチから微かに漂う、砂漠の乾いた香りが、彼の心をかすめていく。

(俺は……一体、何をしているんだ……)


レオンの心の奥底に、小さな違和感が生まれていた。
この楽園での満たされた生活が、どこか空虚に感じられる…
このまま、ここで一生を終えてしまうのだろうか。
そんな、漠然とした不安が、彼の心をかすめていく。

その時ホズミがゆっくりと目を覚ました。

「レオンさん……。
どうしたんですか……?
何だか、元気がないようですね……」

ホズミはそう言って、レオンに心配そうな眼差しを向けた。
彼の瞳には、この楽園での生活に、慣れきってしまった安穏とした光が宿っていた。

レオンは、ホズミのその瞳を見て、何も答えることができなかった。
彼の心の中の違和感は、まだホズミの心には届いていないようだった。

「わたくし、ちょっと、この島の探検に行ってきます!
きっと、この島には、まだ、わたくしたちが知らない、もっと美味しいものや楽しいものが隠されているはずです!」

ホズミはそう言って、無邪気な笑顔で立ち上がった。
彼の好奇心は、この島の豊かさによって、さらに増幅されていた。
彼は、探求心ではなく、ただ、より大きな快楽を求めて、ジャングルの奥へと向かおうとしていた。

レオンは、そんなホズミの姿を見て、静かに、しかし、少しだけ寂しそうに笑った。

「そうだな……。
     行ってくるといい……」

レオンはそう言って、ホズミに声をかけた。
彼の心の中の違和感は、まだ、ホズミを止めるほどには強くなかった。

ホズミは、レオンの言葉に力強く頷くと一人でジャングルの中へと消えていった。

レオンは、一人、その場に残り、ホズミの姿が見えなくなるまで見つめていた。

彼の心の中には、ホズミの無邪気な笑顔と、そして、この島の安穏とした空気が混じり合っていた。

どれほどの時間が経っただろうか…


ホズミは、ジャングルの中を好奇心に満ちた表情で歩き回っていた。
彼の胸元にある【星図の石】は、相変わらず静かに、しかし、どこか悲しそうに輝きを放っている。
そして、ホズミはその光に気づくことはなかった。

彼の心は、この島の豊かさに完全に奪われていた。


 ジャングルを歩き続けていると、彼の目の前に一つの影が現れた。
それは、入り口が蔦に覆われた小さな洞窟だった。

「……洞窟だ……!」


ホズミはそう言って、その洞窟を好奇心に満ちた瞳で見つめた。
洞窟の入り口からは、微かに、しかし、心を惹きつけるような甘い香りが漂ってくる。
ホズミは、その香りに誘われ、洞窟の入り口へと近づいていった。
すると、彼の心の奥底にカンロの声が微かに、しかし、確かに響いてきた。

『あの洞窟には、近づいてはならん。
あの洞窟は……
この島で、最も危険な場所じゃ……』

ホズミは、その声に足を止めた。
彼の瞳には、一瞬迷いの色が浮かんだ。

しかし、洞窟から漂ってくる、甘い香りが彼の理性を、再び奪い去っていった。

「カンロさんから、近づくな!と言われていましたが……。
でも……、この洞窟の奥には、きっと、もっと美味しいものが隠されているはずです‼️」

ホズミはそう言って、一人洞窟の中へと足を踏み入れた。

洞窟の中は、暗く湿っていた。

しかし、ホズミは、その暗闇に怯えることはなかった。
彼の心は、この洞窟の奥に待ち受けているであろう、新たな快楽への期待で満ちていた。
彼は、洞窟の中を、奥へ、奥へと、進んでいった。

 その時、洞窟の入り口で、ホズミを待っている一人の影があった。

それは、ホズミが一人で洞窟へと向かったことを知ったレオンだった。

レオンは、ホズミの姿が見えなくなるまで、ずっと、その場で待っていた。
彼の心の中の違和感は、次第に大きくなり、ホズミを危険な場所に、一人で行かせてしまったことへの、後悔の念が彼の心を苛んでいた。

「ホズミ……! 待ってくれ!」

レオンは、そう叫び、ホズミの後を追って、洞窟へと駆け出した。
レオンの心の中には、ホズミを助けなければならない!という強い思いがあった。

彼は、この島の安らぎを、完全に捨て去り、再び旅人としてホズミを守ろうとしていた。
レオンが、洞窟の中へと、足を踏み入れたその瞬間。
洞窟の入り口をふさぐ蔦が、まるで、生き物のように、ゆっくりと、しかし確実に閉じていった。




楽園での堕落した生活に浸りながらも、レオンの心に生まれた違和感が、ホズミを追って洞窟へ向かわせましたね〜
そして、カンロの警告と、ホズミの好奇心が、物語を、新たな局面へと導いていきます。

さて!次回は…
ワシ(ムヒ)の持つnoteだけが知っている
😁


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