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Road to Aurora landオーロラに導かれし者 2

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2   レオン カーボーイハットを手に…


 レオンは、まだ名もないヒョウモントカゲモドキだった…
オーロラの残光を頼りに故郷を旅立った彼だったが、最近は毎日、岩の隙間に身を潜め、飛んでくる虫を捕まえるだけの退屈な日々を送っていた…

しかし、レオンの心には、いつも漠然とした憧れがあった。

 それは、北の空に舞うという伝説の光オーロラ。


いつかその光の下で、彼は自分だけの冒険を見つけることを夢見ていた。

 ある日、レオンはいつもより遠くまで食料を探しに出かけた。
そこで彼は、これまで見たこともない不思議な光景に出くわす。

 そこには、古びた幌馬車がぽつんと一台停まっており、その周りには、使い古された道具が散乱していた。
好奇心に駆られて近づくと、荷台の奥から、くたびれた声が聞こえてきた。

「おい、そこのちびっちょ。
こんなところで何をしているんだい?」


 声の主は、ボロボロの帽子を深く被った老いた旅人だった。
その旅人は、レオンを見るなり、どこか寂しげな笑みを浮かべた。

「私は旅の者でね。
長くこの世界を旅してきたが、もうそろそろ潮時だ。
この荷馬車も、道中で朽ち果ててしまうだろう。」


旅人はそう言うと、被っていた帽子を手に取った。
それは、使い込まれた茶色の革で作られた、カーボーイハットだった。

「これは、私が長年旅を共にしてきた相棒だ。
だが、もう私には必要ない。
もしあんたが、どこか遠い場所を目指すのなら、これを受け取ってくれないか? 
この帽子には、私の旅の記憶と、そして未来への希望が込められている。」


レオンは驚いた。
まさか、見ず知らずの自分に、これほど大切なものを譲ってくれるとは。
レオンは、恐る恐る帽子を受け取った。
まだ少し大きすぎるが、ずっしりとした重みがあった。

    「ありがとう…!」


 レオンがようやく絞り出した声に、旅人は満足そうに頷いた。

「いいかい、ちびっちょ。
旅の途中で何があっても、この帽子を被っていれば、きっと道は開けるだろう。
さあ、行くんだ。
あんた自身の夢に向かって。」


 旅人はそう言い残すと、ゆっくりと幌馬車に乗り込み、再びどこかへと姿を消した。

レオンは、手にしたカーボーイハットをじっと見つめた。
その帽子は、今の彼の頭には大き過ぎるように感じられたが、

 …その瞬間、レオンの心の中に、確かな決意が芽生えた。

この帽子を被って、彼は自分だけの旅に出る。

北の空に輝くオーロラを目指し、そして、その道中で、本当の自分を見つけるために…

こうして、旅人から譲り受けたカーボーイハットは、後にレオンのトレードマークとなる。

そして、彼と共に歩む最初の道具となった。

3話目はこちら


#創作大賞2025 #ファンタジー小説部門

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