📐数学ミステリー✏️│循環小数はなぜか最後だけ雑🌀中3男子との不毛なやりとり
循環小数って?🤔
「先生、これ教えて。」
私の座っている事務机に向かい合うよう、
大柄な男子がドカッと腰を掛けた。
ヤマムラだ。
▼ヤマムラ エピソードⅠ
そう。
頼んでもないのに夜11時まで
塾講師である私のジョギングに伴走。
(しかも自転車で🚲!)
しかもなんのメリットもないのに
なぜか意中の相手を自白。
さらに勝手に顔を紅く染め爆走で帰宅した
お馴染みのヤマムラだ。
「先生、この循環小数を分数に直す問題だけど…」
ヤマムラだって、たまには勉強する。
だって受験生なのだから。
次の循環小数を分数に直しなさい。
(1)0.444…
「あー、循環小数の問題ね。」
私はキーボードを打つ手を止めた。
循環小数
小数点以下で数字の列が限りなく繰り返される小数のこと
「じゃあ説明するぞ。
まず、これ覚えておくとラクだ!」
机の下からメモ帳をとりだす。
0.111…=1/9
「えっ!ホントに?」
「ホントだって。
嘘だと思ったら1÷9、電卓で計算してみな。」
ヤマムラは慣れない手つきで電卓で弾く。
出てきた答えに、おぉと声を上げる。
「で、今回は0.444…なんだから、
1/9に4をかけるだけ。答えは4/9。」
「えっ、じゃあ0.222…は?」
「2/9」
「じゃあ、0.333…は?」
「3/9、だけど約分したら1/3だね。」
私が答える度、ヤマムラがおぉと声を上げる。
しかし
着実に禁断の質問へと導かれていることを
ヤマムラはまだ知らない。
「じゃあ、0.999…は?」
とうとう足を踏み入れてしまったな。
「1だ。」
「えっ?」
彼にとっては何気なく放った質問だ。
私自身も心から納得している訳ではない。
でもこれからヤマムラには教えなければならない数学の闇ーー。
あぁ、憂鬱だ。
「えっ?0.999…って1なの?」
「そう。」
「いや先生、0.999…は1じゃないよ!」
「わかっている。でも1なんだ。」
再び、メモ帳に書きたしていく。
0.999… = 1/9 × 9 = 9/9 = 1
たしかに「0.999…=1」は立証できてしまう。
とても納得なんかできない。
でもそこは何とか割り切って納得してほしい。
循環小数の話だけれどもね!💥
「えーっ。0.999…=1なんて、
なんか最後だけ雑じゃないですか?」
そうなんだよ、ヤマムラ。
よくわかったな。
私が循環小数が腑に落ちない理由ーー
それは
最後だけ雑なところだ😡
なーんで最後だけ雑なの?🤔
小数のルールは厳しい。
無限に続く小数を答える場合は
数字の最後に「…」をつけなければ
子供であろうと大人であろうと
容赦なくバツにされてしまう。
「これは四捨五入したときの答えなのか。
それとも割りきれる答えなのか。」と
学校の先生から厳しく問い詰められる。
もし「…」をつけなければ
無限小数としては認められないのだ。
(さらに中学では循環小数のルールまで追加される!)
数学は頑固だと思ってた😞
数学はまるで
納得したものしかお店に出さないラーメン屋さんぐらい頑固だと思っていた。
「オレんとこはな、自慢の太ちじれ麺だ。
チャーシューも3時間かけないとダメだ。
ネギだって、メンマだってこだわってる。
ただなぁ、今日はスープが納得いかねえんだ。ヤメだ!もう今日は店じまいだ!」
そんな頑固一徹を貫くラーメン屋さんが
納得の一品を作り上げたあと最後にボソッという。
「盛り付け?適当でいいんじゃない?」
全部こだわり続けてたのに
どうした大将!何で最後だけ雑なんだ!?😠
数学も同じだ、
「小数点がないのはダメ!マイナスもしっかりつけろ!約分し忘れた?出直してこい!」
大将。その頑固さが気に入ってたんだよ。
替え玉おかわりちょうだい!
「0.999…?もう1でいいんじゃないの?」
大将。もうこの店も変わっちまったな。
ごちそうさん。
19.999…才はもう20才?🤔
ひとりで妄想を楽しんでいたところ
ヤマムラがひょっこりと現れる。
邪魔をするんじゃないよ!(⚠️本業 塾の先生)
「じゃあさ、19.999…才はもう20才?」
ヤマムラは目を輝かせて尋ねてくる。
「まぁ、さっきの理屈が通るなら
そうなっちゃうな。
でも、そもそも19.999…才ってなんだ?」
「オレの誕生日前日の午後11時59分59秒」
「いや、ダメだ。まだ早い。
午後11時59分59秒99だ。」
いくら雑な大将でもココは譲らないだろう。
「よし。じゃあその瞬間に
オレは初めて酒を飲む。」
「おぅ。飲めばいい。」
もしそのタイミングで飲んだって
体に吸収される頃には20才だ。
「でも先生は19.999…才の時に飲んでも捕まらないって言ったんだから、責任をとってよ。
一緒に飲もう!塾あけて!」
「ヤマムラは
19才最後の瞬間をわざわざ塾で過ごすのか?
もっと人生を楽しめよ!」
えっ…それよりもさっき
塾で酒飲むって言った?😲
「おい!待て待て!塾で酒飲むなよ。
20才超えてもダメだわ!」
初めての酒?🤔
「あっ。でもよく考えたら、祭りで
酒飲んでたから初めての酒じゃないわ。」
またしても衝撃の告白!😨
「おい!じゃあもう年齢も関係ないじゃん!」
そういえばこの地域の祭りで
中学生が酒を飲んだと騒ぎがあったなぁ。
疑わしい生徒が先生に呼び出されたっても聞いたぞ。
「じゃあ、やっぱりヤマムラも先生に叱られたのか。」
「いや。叱られてない。」
「おかしいだろ。飲んでないやつだって
疑われたって言ってたぞ。」
そう尋ねるとヤマムラは無邪気な笑みを浮かべた。
「だってオレその日、
二日酔いで休んでたから。」
「…。」
もはやかける言葉すらない。
数学にも割り切れないことがある。
でも社会はもっと理不尽なことだらけ。
飲んでないやつが疑われることだってある。
「先生!無視しないでー。」
だから…
