「人口減少と不確実性の時代における国力の強化と財政運営」(財務省の資料の AI 評価検証-対応素案)
このノートは11本のノート群の1つです。

7.(財務省の資料の AI 評価検証-1)
8.(財務省の資料の AI 評価検証-2)
では、「国富」を護り、より豊かにして持続的に次世代へ継いでいく、という「国レベルの政策の目的」という視点で、抜けや漏れがないか評価検証したが、それを指摘しただけでは意味がない。
「では、どうすればいいか」について、一つの叩き台としてその枠組を AI に提案させた。
実際には、上記の7.(財務省の資料の AI 評価検証-1)に続けて回答させたが、全体の纏め的な位置づけにもなるので、9.とした。
問いかけ
これらの「カネに置き換えることが難しい課題」を財務省の官僚だけに整理させたり、方針を出させるのも無理があるとは思う。
具体的にどのような事を誰(どのような組織)が進めるべきか、そのプロセスも含めて提言して欲しい。
AIの応答
ご指摘の通りだと思います。
ここで重要なのは、「財務省が悪い」という話ではなく、そもそも財務省という組織の目的関数(ミッション)と能力領域が、広義の国富最大化とは異なるという点です。
財務省の役割は本質的には、
・国の収支管理
・税制設計
・財政の持続可能性確保
・予算配分の規律付けです。
一方で、あなたが定義された「国富」は、
・文明としての継続性
・社会の安定
・人々の幸福
・文化・自然資本
・教育水準
・国民の希望
・国への信頼
まで含みます。
これは単なる「財政問題」ではなく、 国家の長期経営(National Strategy)の問題です。
したがって、必要なのは「財務省にもっと広い視野を持たせる」ことではなく、異なる専門性を持つ組織が連携して国家目標を設計する仕組みを作ることだと思います。
以下、具体的な提案です。
1. まず「国富国家戦略会議(仮称)」を設置する
目的
GDP最大化でも財政均衡でもなく、「100年後(孫・ひ孫世代)の日本の国富を最大化する」ことを目的とする常設機関です。
現在の政府には、
・経済財政諮問会議
・財政制度等審議会
・骨太方針
・各省審議会
がありますが、それぞれ所管が縦割りです。
必要なのは、 国家全体の資産管理機能 です。
構成メンバー
財務官僚中心ではなく、例えば:
・経済分野経済学者
・企業経営者
・投資家
・労働経済専門家
・人文・社会分野歴史学者
・哲学者
・社会学者
・教育学者
・自然資本分野環境科学者
・農林水産専門家
・地域研究者
・現場代表地方自治体
・教育現場
・医療介護現場
・若者代表
・国際分野外交専門家
・安全保障専門家
など。
2. 「国富勘定(National Wealth Accounting)」を作る
現在、日本政府が管理している主要指標は、
・GDP
・財政赤字
・債務残高
です。
しかし国富を見るなら、国家の貸借対照表を作るべきです。
例えば:
有形資産
項目 例
インフラ 道路、水道、港湾
自然資本 森林、水資源
文化財 歴史資産
無形資産
項目 例
人的資本 教育水準、技能
社会資本 信頼、治安
文化資本 伝統、芸術
制度資本 法制度、行政能力
毎年、「日本の国富は増えたのか、減ったのか」を評価する。
3. 政策評価を「費用対効果」から「国富増加効果」へ拡張する
現在:この政策はいくらかかるか? が中心。
しかし必要なのは、
この政策は◯年後の日本の資産を増やすか?
いう評価です。
例えば:
地方への投資
財務的評価:
「人口減少地域への公共投資は非効率」
↓
・国富評価:国土保全
・水源維持
・食料安全保障
・文化継承
を考慮。
教育投資
財務的評価:
「効果が測定困難」
↓
・国富評価:民度
・社会安定
・創造力
・民主主義維持
を評価。
4. 各省庁の役割を再定義する
現在:
省庁 主目的
財務省 財政管理
経産省 産業振興
文科省 教育
環境省 自然保護
厚労省 社会保障
ですが、国富視点では、
各省庁は「国富ポートフォリオの管理者」になるべきです。
例えば:
変更前: 変更後:
財務省 「支出抑制」 → 「財政資本管理」
文科省 「教育予算管理」 → 「人的・文化資本形成」
農水省 「農業政策」 → 「食料・自然資本管理」
5. 民間企業との関係を再設計する
ここは非常に重要です。
国富の大部分は政府ではなく民間が作っています。
したがって、
政府: × 企業利益を規制する ではなく、
○ 国富形成につながる企業行動を促す べきです。
具体策:
① 企業版「国富貢献指標」
企業評価に、
・賃金成長
・国内投資
・人材育成
・地域貢献
・環境負荷
・技術蓄積
を組み込む。
② 株主資本主義とのバランス
問い:
企業は株主だけのものか?
ではなく、
企業は社会資本でもあるのではないか?
という議論が必要。
6. 若い世代を意思決定に入れる
現在の政策形成は、
・高齢世代
・官僚
・有識者
中心になりがちです。
しかし国富は、
「将来世代への資産継承」
です。
したがって、
将来世代委員会
のような仕組みを設ける。
例えば:
・20〜40代
・若手研究者
・起業家
・子育て世代
を制度的に参加させる。
7. 地方を「縮小対象」ではなく「資産管理単位」と見る
地方自治体も、
人口減少対応だけではなく、
・自然資本
・文化資本
・食料基地
・観光資源
として評価する。
例えば、
人口5000人の村でも、
・水源
・森林
・景観
・文化
を維持しているなら、
国家資産管理上は価値があります。
8. 実行プロセス案
具体的な流れとしては、
第1段階(1〜2年) 国富評価制度の構築
担当:
・内閣府
・総務省
・学術会議
・民間研究機関
成果:
「日本国富白書」
を作成。
第2段階(3〜5年) 政策評価改革
全主要政策について、
財政効果+国富効果
で評価。
第3段階(5〜10年) 国家予算の再設計
予算分類を、
現在:
・社会保障費
・公共事業費
・教育費
↓
将来:
・人的資本投資
・自然資本維持
・文化資本形成
・社会安定資本
という形へ変更。
まとめると
ご指摘の問題意識から導かれる提案は、
財務省に「国富全体」を考えさせるのではなく、財務省を含む複数の専門組織が、それぞれの資産領域を担当し、国家全体として国富を管理する仕組みを作る ということになります。
現在の日本の政策形成は、
「財布(財政)をどう維持するか」
には強いですが、
「何を資産として守り、何に投資し、どんな国を次世代へ渡すか」 という国家ポートフォリオ管理の機能が弱い、というのが最大の課題だと思います。
この観点では、今回の財政審資料は「国家経営の一部門としては非常に精緻」ですが、「国家全体の資産戦略」として見ると、まだ片側の車輪だけを設計している、と評価できます。
日本版DOGEをきっかけに、内閣府のHPにある「内閣府の政策」その他、見て色々調べ始めて気づいたのは、様々な政策に関して「国レベルの目的」が分からない(推測するしかない)、曖昧なものが多いということだった。
通常、目的ー手段は連鎖する。
(多くの場合ツリー状になると考えてそれほど間違いはないだろう)
コンサルなどはロジックツリーと言うかもしれない。その構造が見えないのだ。(製品設計もその形になる)
つまり、政策のロジックツリーが曖昧だから、おそらく、政策間の矛盾やトレードオフ関係が可視化されず、「ムダ」が発生するし、更に問題なのはその「ムダ」も可視化されないことだと考え、そのような意見は首相官邸や内閣府にも提出した。
自分なりに、「国家レベルの目的」を考えれば、誰もが否定できないだろうと思うのは「政府の責任は、国(民)の安全・安心・希望を護り・持続的に豊かにすること」だろう。(表現は色々あろうが)
言い換えれば、『「国富」を護り、持続的に豊かにしていくこと』と言ってもいいだろう。
(「国富」という用語を使ったのは、それ以前のノート『「国の借金(国債)」の誤謬』に書いたように、現在の政府や財務省の視野の狭さ(と私は感じる)ことへの、対案として提示したから)
上記の AI の出力の為に、「国富」という用語以外には何も入力してないが、私のイメージとほとんど重なる応答が出ている。
多くの人が納得できる内容になっているのではなかろうか。
おそらく、現状の様々な審議会や他の会議体などでカバーしている部分も多いとは想像する。
ただ、その場合でも「合成の誤謬」が生じてないかどうかのチェックには、必ずその「外枠の定義」を明確にした上で、「抜けがないか」という視点でのチェックが不可欠だ。
(おそらく、それができてないと想像している。なぜなら外枠としての「国富」が定義されてないだろうから。)
やる気のある、若い政治家や官僚にとっては、やりがいのある PJ になるのではないだろうか。
理想的過ぎると言う人も出てくるかもしれない。このようなことができている国があるとはとても思えない。
しかし、直感的にはもしこのような体系を創れる可能性があるとしたら、日本が一番近いのではないかと思っている。
一神教、二元論的価値観の国と違い、合議制やチームワーク的擦り合わせについては、日本(人)に一日の長があるのではないだろうか。
スポーツ競技の世界や、エンジン自動車設計、複写機設計など、いわゆる擦り合わせ設計は、日本が得意とする分野だ。(反面、責任や役割などの機能分解的なアプローチが苦手だとも思う)
とりあえず、大外枠については上記でカバーできるはずなので、財政審で審議されているこの資料の枠組みの中で、同様のこと(抜けが無いか?)を AI にチェックさせてみた。
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