文春が「美魔女」と呼んだ「社外取締役の女王」早大・遠藤典子教授のウソを暴く! 彼女が「怪文書」と誹謗した「意見・要望書」を一挙公開
名誉毀損裁判は400万円強を覚悟すればいい
「note」に2025年7月、「『社外取締役の女王』を生み出した ダイヤモンド社の奇怪な無軌道経営」という記事を書きましたが、さまざまな反響があり、600を超えるハートマークを頂戴しました。
「レポートを書いたことで名誉毀損で訴えられないか、心配」という声もありましたが、記事をアップする前に弁護士に相談。事実であっても名誉毀損で訴えられることがあり、「文章を修正して訴えられるリスクを減らしたいと、法律家に相談しても難しいですよ。要は相手が訴えるかどうか」という回答でした。
私は「週刊ダイヤモンド」の記者時代、連載小説の編集業務、新規の作家捜し、作家へのアプローチを担当しており、文芸出版の編集者と接する機会もありました。連載小説の編集を始めたきっかけは、高杉良氏の実名経済小説『青年社長』を担当したことで、その後、高杉氏の『腐蝕生保』(連載時は『巨大生保 王国の崩壊』)の連載や週刊誌での対談に関わりました。
高杉氏は『乱気流-小説・巨大経済新聞』という小説を上梓されたが、モデルと目される経営者から、出版差し止めと損害賠償を求めて訴えられました。出版差し止めに至らなかったが、裁判所は、一部名誉毀損を認め400万円強の支払いを命じています。
この経緯を知っていたので、「名誉毀損で訴えられても、400万円強の出費を覚悟すればいい」と腹をくくり、記事掲載に踏み切りました。現在まで、当事者から名誉毀損で訴えられていません(以下、だ調、である調で表記する)。
「怪文書を撒かれた」と文春に文書で回答
「週刊文春」は「安倍官邸が指名 カジノ管理委員 遠藤典子氏に『夫婦で背任』告発 カジノ業者を審査・監督する『美魔女』に疑惑」のタイトルで、安倍官邸(政府)が決めたカジノ管理委員会の委員に遠藤典子氏を登用した人事や、遠藤氏のコンプライアンス(法令遵守)に関する問題を5ページの巻頭特集で追及している(2020年1月23日号)。
遠藤氏が週刊ダイヤモンドの記者時代、夫である辻広雅文氏(週刊ダイヤモンド編集長を経て、当時、ダイヤモンド社の販売部門責任者)が遠藤氏の原稿を添削していたと言われているが、「事実かどうか」という週刊文春の質問に対し、遠藤氏は「さような事実はございません。かつてダイヤ社内で怪文書メールが撒かれたことがございましたが、事実無根の中傷にすぎません」と文書で回答している。

遠藤氏が「怪文書」と呼んだ文書(前原進之介が本名で書いた文書)は、会社名と姓名を明記した文書で、ダイヤモンド社経営陣への「意見・要望書」であった。「怪文書」では決してない。「事実無根の中傷にすぎない」と言いながら、遠藤氏は文書を書いた人物(私)を名誉毀損で訴えていない。
その後、遠藤氏や辻広氏を追及した「週刊文春」や「note」の「『社外取締役の女王』を生み出した ダイヤモンド社の奇怪な無軌道経営」の記事に対しても静観を決め込み、告訴していない。
ただ「週刊文春」で、遠藤氏や辻広氏が文書で回答した事実が世の中に広まっており、2人が社外取締役をしている企業も、教授として採用している大学も、何ら対応をしていない。
noteの記事を読んだ人々からは「2人はまだ社外取締役をやっているのですか」「大学は調査をしていないのですかね」といった声が寄せられた。2人が社外取締役をしている企業の株主は適任かどうか、会社側に糺すべきであろう。2人が関係する大学の学生はゴースト・オーサーシップ、コンプライアンス上問題がないのか、大学側に糺すべきだろう。
遠藤典子氏・辻広雅文氏問題の関連文書を企業や大学に送付
「週刊ダイヤモンド」の先輩記者から「遠藤氏、辻広氏が社外取締役に就任している企業や、教授となっている大学、関係していた大学に、週刊文春やnoteの記事を送っていないのか」と聞かれた。
「送っていません」と答えると、「私が週刊文春やnoteの記事を関係者に送る。これまで私が書いた著書に関する問題でも、名前を明記して、考えを表明してきた」という反応だった。厄介事を他者に押し付けることを潔しとしない考えなので、「私も連名で参加させてください」と依頼し、2人の名前と連絡先を明記した上で送付することになった。
送ったのは、遠藤氏が就任しているNTT、阪急阪神ホールディングス、アインホールディングス、VLCセキュリティ(旧・バルクホールディングス)、ジャパンエレベーターサービスホールディングス(テックポイントは上場廃止になったため送付せず)と、辻広氏の関係する西武ホールディングスの経営者や社外取締役。
大学関係では、遠藤氏が博士論文を提出した京都大学大学院、教授だった慶応大学、現在教授に就任している早稲田大学研究院、辻広氏が教授を務める帝京大学の学長やコンプライアンス関連部署の責任者に送っている。
遠藤氏、辻広氏に関する問題が世間でどのように受け止めれているのか、どれほど知られているのか、ChatGPT(チャットGPT)に、以下のような質問をしてみた。
遠藤典子氏、辻広雅文氏は、週刊文春(2020年1月23日号)などで、どのような問題を起こしたと指摘されているのか。
遠藤典子氏、辻広雅文氏が大学教授(ゴースト・オーサーシップ上の問題など)、社外取締役(コンプライアンス、法令遵守上の問題など)に就任していることに問題はないのか。
ChatGPTが遠藤典子氏・辻広雅文氏問題に答えた
週刊文春が指摘した問題を、世の中の人々がどのように認識しているのか、ChatGPTが回答を出した。
ご質問の件について、『週刊文春』2020年1月23日号などで指摘された内容と、それを踏まえた遠藤典子氏・辻広雅文氏の大学教授・社外取締役就任などについて整理します。
1.『週刊文春』(2020年1月23日号)での指摘内容
◆ 遠藤典子氏について
『週刊文春』2020年1月23日号の見出し
「安倍官邸が指名 カジノ管理委員<遠藤典子>に『夫婦で背任』告発」 と報じています。
この号では、以下のような疑義が指摘されました:
カジノ管理委員会委員への指名と疑惑:
遠藤氏が政府(安倍官邸)によってカジノ管理委員に指名されたことについて、「夫婦で背任」とまで見出しが打たれ、批判的に扱われました。
夫・辻広雅文氏との関係:
記事内では、遠藤氏の夫である辻広雅文氏との関係を絡めて、夫婦をめぐる職務上・利害関係上の問題や、夫婦で利益を得ている可能性が疑われるような文脈で報じられました(※詳細は後述)。
週刊誌としての批判点:
記事は最終的に「カジノ委員として高い規範意識が求められる中で、遠藤氏にその資格があるのか」という形で疑問を投げかけています。
◆ 辻広雅文氏について
『週刊文春』単独での名前付き大きな記事は見つかりませんでしたが、上記の文脈では
夫婦としての関係性や経済的な利害について問題視されている箇所が存在します(遠藤氏報道の中で間接的に論じられる)。
※提示された指摘の多くは、後述する関連報道・批評分析の中で述べられているものであり、文春の本文を丸ごと転載したものではありません。
2.ゴーストライティング・共同執筆(オーサーシップ)の指摘
報道や関連解説によると、以下のような批判も出ています:
遠藤氏が過去に 会社(週刊ダイヤモンド)所属時に夫である辻広氏に原稿を添削してもらっていたとされ、社内でも噂があった、という指摘があります。
また、 学術的著書・論文の執筆に夫が関与していた可能性 があり、本来は共同執筆者として名前を記すべきだったという類の指摘(*ただし、事実認定については関係者・第三者機関の検証が必要です)。
このように、単独著述者として扱われている仕事の実体が、他者の実質的な関与で形骸化しているのではないか、という意味で“ゴースト・オーサーシップ(実質的な貢献者を表に出さない執筆)”の疑義が出ています。

3.社外取締役や教授就任に関するコンプライアンス上の問題とは
◆ 大学教授(教授職)への就任
遠藤氏・辻広氏ともに、いずれも大学で教授など研究・教育ポジションを務めていますが、一般的に 大学教員であれば学術的活動や研究倫理が重視されるべき立場です。
報道・批評では、 ゴースト・オーサーシップや共同執筆者の扱いなどについて透明性が問われるべきではないか、という疑問が一部で提起されています。
ただし、こうした批判は学術界全体の倫理議論の一部として出されているものであり、法的な処罰・制裁の対象になったという公的な判決などではありません。
◆ 社外取締役としての就任・コンプライアンス上の疑問
社外取締役についても、次のような制度的ポイントがあります:
社外取締役は企業ガバナンス(企業統治)とコンプライアンス(法令遵守)のチェック機能を担うことが期待されます。
一部批評では、過去の疑義報道がある人物が、こうした役割を担う資格が適切かどうか、社会的な監視や株主・第三者の評価が必要ではないか という論点が提示されています。
ただし、これも 法的な禁止や失格要件というものではなく、実際に企業が就任基準や独立性の評価をどう行うかが問われている段階です。
4.まとめ(問題点と現在の状況)
項目 指摘内容の主なポイント
『週刊文春』報道(2020年1月23日号) 遠藤氏のカジノ管理委員就任に対して背任疑惑として批判的に取り上げた(夫婦関係や利害も含めて)
ゴースト・オーサーシップ問題 遠藤氏の執筆・研究に関し、夫が実質的に関与していた可能性を指摘する声(批評)
社外取締役・コンプライアンス 過去の疑義報道がある人物が社外取締役として企業ガバナンスの役割を果たすことについて、評価や透明性の議論がある(批評的論点)
補足
週刊誌報道自体は調査報道の一形態であり、完璧な法的検証や裁判結果ではありません。客観性や事実確認については報道機関・当事者双方を含めて精査が必要です。
大学教授や社外取締役の就任自体が違法であるかどうかは、現時点では明確な違法性や退職要件に抵触しているという公的見解は示されていません。ただし、倫理・コンプライアンス上の透明性をどう確保するかは、各機関・企業での評価・説明責任が問われています。
以上の情報と見解が、ChatGPTが導き出した回答である。さらに、以下のような質問を重ねて提出した。
遠藤典子氏は、「週刊文春」(2020年1月23日号)で、「(夫である)辻広氏が遠藤氏の原稿を添削していたこと」に対する質問に、「さような事実はございません。かつてダイヤ社内で怪文書メールが撒かれたことがございましたが、事実無根の中傷にすぎません」と文書で回答しています。遠藤氏の発言を裏付ける証拠はあるのか。これで疑惑は解消したのか。
① 「発言を裏付ける証拠はあるのか」
公表情報の範囲では、遠藤氏側が「さような事実はございません」「事実無根の中傷」と文書回答したことは確認できますが、
原稿データの履歴
メールや編集記録
第三者による検証報告
訴訟での事実認定
といった客観的資料が公的に提示された、という情報は確認されていません。つまり、
「添削していない」という主張を裏付ける具体的証拠が公開されたわけではない
かといって「添削していた」と断定する公的認定もないというのが現状の整理になります。
② これで疑惑は解消したのか
疑惑が「解消した」と言えるかどうかは、
当事者の否定のみで十分と見るか
客観的証拠や第三者調査が必要と見るか
によって評価が分かれます。
一般的に、
文書での否定コメントのみ
独立した第三者調査がない
司法判断がない
場合は、完全に疑惑が検証された状態とは言いにくいとされます。
一方で、
追加の裏付けが出てこない
所属機関による公式な処分や認定がない
場合は、社会的には「それ以上の追及が続いていない」状態になることもあります。
③ 結論(整理)
現時点で言えるのは、
遠藤氏は明確に否定している
それを裏付ける公的証拠は確認されていない
司法的・第三者的に白黒が確定した事案ではない
ということです。
したがって、「疑惑が法的に完全解消された」とまでは言えませんが、「事実認定がなされた不正事件」とも位置付けられていない、という中間的な状態と整理するのが妥当でしょう。
以上がChatGPTの2つ目の質問に対する回答である。
辻広雅文氏が遠藤典子氏の著書の校正をしていた事実を示したが、アポイントの電話を辻広氏が取材先にかけ、2人で取材に行き、遠藤氏の著書の確認作業をダイヤモンド社の会社の机から取材先に電話をしていた事実も記しておく。それを踏まえて、遠藤典子氏の博士論文の目次と、岩波書店から出版された『原子力損害賠償制度の研究』の目次を比較していただきたい。

京都大学学術情報リポジトリ KURENAI紅https://repository.kulib.kyoto-u.ac.jp/server/api/core/bitstreams/314a5005-fc4b-4003-9f91-7aac8d25e888/content
鹿谷史明社長をはじめ、全役員が意見書を無視
遠藤氏が「週刊文春」の取材に文書で回答した「かつてダイヤ社内で怪文書メールが撒かれたことがございましたが、事実無根の中傷にすぎません」という文書がどういうものか、「note」に公開することにした。
「怪文書」なのか、じっくり読んで判断していただきたい。 怪文書の定義 は「いかがわしく、無責任で中傷的・暴露的な出所不明の文書または手紙」とされる。埼玉県の県議会議員同士の名誉毀損をめぐる損害賠償請求事件で、さいたま地方裁判所が2006(平成18)年9月に下した判決で述べたものだ。
遠藤氏が怪文書と断じた文書は、ダイヤモンド社の経営に対する「意見・要望書」で、鹿谷史明社長のほか、全役員(辻広雅文氏も含む)にメールで送付。全役員が「意見・要望書」を無視したため、ダイヤモンド社の社員(不特定ではなく、面識のある社員)に送付した。
社員宛の文書では個人名をA、B、Cなどに置き換えた。今回、公開するのは役員宛の文書で、社内事情が分からないと通じない部分は言葉を補足した。文書のタイトルは当初のものと若干異なるが、表記を統一して混乱が起きないようにしている。
「意見・要望書」は長文であるため、今回、「note」に掲載するにあたって、読みやすくするため中見出しを付けた。
文書は、2013年9月にダイヤモンド社の取締役全員に送ったものだ。この文書を送付したことで、経営陣は、私に懲戒処分を下し、すでに文案が記されている始末書に署名して提出するよう、執拗に求めてきた。
ダイヤモンド社の出向・人事考課など 人事・経営に関する質問・要望書
昨2012年6月28日、人事に関するいくつかの質問を、人事担当常務の白壁文次さん(文書を送付した時点では退任)に提出しました。提出のきっかけは、6月25日午前中にクロスメディア事業局の社員が参加する部会で、深川敏雄さん(同年6月23日、取締役に就任)から、以下のような報告があったからです。
「取締役の辻広さんが、今回、雑誌編集局の担当役員になられました」
その時点で、私は「出向中ではありますが、辻広雅文さんの奥さんである遠藤典子さんが週刊ダイヤモンドに復帰した時に上司となるので、人事制度上、問題はないのでしょうか」と質問しました。
深川さんから「微妙な問題なので、直接、人事担当の白壁さんに話してほしい」と言われ、白壁さんに連絡をして、6月28日午前中にアポイントをもらいました。しかし、指定時間の前にあったクロスメディア事業局の管理職会議が延びて、時間通りに行けませんでした。そこで「事前に作成していたメモがあります」と告げると、「メールで送ってほしい」と言われ、面談は改めて時間を取ってもらうことになりました。
6月28日に人事担当の白壁さん宛にメールした内容は以下の通りです。
社内で夫婦が勤務する際、人事のルールはどうなっているのでしょうか。社員同士、役員と社員間で違いはあるのでしょうか。
出向期間中、ダイヤモンド社における出向者の位置付けはどうなっているのでしょうか。
出向期間中、人事評価はどのように行なうのでしょうか。1次評価者は? 2次評価者は?
遠藤さんの出向期間は何年でしょうか。
遠藤さんの出向はフォルマ(出向先の企業名)からの要請に基づくものでしょうか。
ダイヤモンド社側がこの出向を決めたとしたら、どういう狙いからでしょうか。
出向終了後、遠藤さんはどのような職場で、出向期間中に蓄積したノウハウ、情報を活かすのでしょうか。
遠藤さんは出向先で、どのような役職、肩書きなのでしょうか。
出向先で、ダイヤモンド社の名刺を使って活動することはできるのでしょうか。ダイヤモンド社の名刺を使う場合、どのような名刺を使っているのでしょうか(この件は、遠藤さんにも確認してください)。
遠藤さんの出向期間中、出張費、取材費、交際費はフォルマが出しているのでしょうか。
フォルマの就業規則はどうなっているのでしょうか。
遠藤さんの出向先での勤務形態はどうなっているのでしょうか。その管理は誰がしているのでしょうか。ダイヤモンド社の人事はそれをどのように把握しているのでしょうか。
私は、ある取材先から、辻広さんと遠藤さんが一緒に取材に来られましたと聞きました。遠藤さんはどのような名刺を使っているのでしょうか。
遠藤さんが他社の媒体で活動するとき、どのような肩書きを使用しているのでしょうか。
他社の媒体で活動した場合の対価(原稿料、ギャラなど)はフォルマ、ダイヤモンド社、どちらに入るのでしょうか。
遠藤さんはフォルマにどのような貢献をしているのでしょうか。
出向先を見つければ、誰でも出向が許可されるのでしょうか。どのような手続きを経れば、出向が認められるのでしょうか。
遠藤さんの場合、フォルマへの出向はどうして認められたのですか。
遠藤さんの出向は役員会議で決議されたことと思いますので、今回の質問に関して、役員の総意としての回答をお願いします。
上記の質問項目は、ダイヤモンド社の就業規則などが収めてある「全社フォルダー」の「出向規定」に基づいて作成しています。
質問項目をメールで送った後、白壁さんからメールが届きましたが、そこには、「7月3日午後1時に」と時間を指定され、「人事室に出頭してください」と書かれており、出頭という言葉に驚きました。一般的には、警察、裁判所に出頭するとか、出頭命令といった使われ方がされるからです。
7月3日午後4時半から面談があり、白壁さんだけでなく、クロスメディア事業局局長で取締役の深川さんも同席し、白壁さんから以下のような回答がありました。
「人事は会社が決めるものであり、自分の仕事に影響を与えるものでない限り、人事に対する質問は就業規則5条の越権行為に当たり、処罰の対象になる」
「役員の担当変更、出向人事に関する質問について、答える必要がない」
そして、「全社フォルダー」で公開されている「出向規定」は現在、失効しているとの説明がありました。人事異動での本人同意制度(社内異動をする場合、それまで本人の同意が必要であった)が廃止された後、労働組合と出向規定について話し合ったが、合意に至らず「今はない状態」ということでした。従来の規定にあった「出向時に本人に期間を明示する」といったルールはないというのです。
■この件に関して、組合に確認しましたが、「新しい出向規定」が提示されたが、会社側は引っ込めたということでした。出向規定がない中で、遠藤さんはどのような規定に基づいて出向したのでしょうか。
人事に関する質問は越権行為ということでしたが、「質問しただけで、越権行為になるのですか」と何度も念を押しました。答える必要はないと言いながらも、この面談で白壁さんから以下のような説明を受けました。白壁さんが説明、回答しなかったものは、「記載すべき回答なし」と記しています。
■それぞれの質問項目で明らかになったことを以下にメモしておきます。
・社内で夫婦が勤務する際、人事のルールはどうなっているのでしょうか。社員同士、役員と社員間で違いはあるのでしょうか。
「明文化されたものはない」
・出向期間中、ダイヤモンド社における出向者の位置付けはどうなっているのでしょうか。
「会社の就業規則のPDFにある出向規定は現在、廃止されている。3年ほど前に新・出向規定を作ったが、組合と合意していない。出向者の位置付けは、かつては総務部付きだったが、現在は人事室付きとなる」
・出向期間中、人事評価はどのように行なうのでしょうか。1次評価者は? 2次評価者は?
「評価は行なわない。B評価となる」
・遠藤さんの出向期間は何年でしょうか。
「決まっていない(規定では、期間を事前に明示することになっている)。どこに戻るかも決まっていない(規定では、以前にいた部署に戻ることになっている)」
・遠藤さんの出向はフォルマからの要請に基づくものでしょうか。
「記載すべき回答なし」
・ダイヤモンド社側がこの出向を決めたとしたら、どういう狙いからでしょうか。
「総合的に判断して、人事異動を行なっている。会社にとってプラスになるよう、全体最適を図って、人事異動を実施している」
・出向終了後、遠藤さんはどのような職場で、出向期間中に蓄積したノウハウ、情報を活かすのでしょうか。
「それはどうなるか分からない。もし遠藤さんが会社を辞めて、会社(ダイヤモンド社)に貢献できなければ、この出向人事は失敗ということになる」
・遠藤さんは出向先で、どのような役職、肩書きなのでしょうか。
「役員ではない」
・出向先で、ダイヤモンド社の名刺を使って活動することはできるのでしょうか。ダイヤモンド社の名刺を使う場合、どのような名刺を使っているのでしょうか。(この件は、遠藤さんにも確認してください)。
「ダイヤモンド社の局長、編集長が認めたら、その名刺は使える」
・遠藤さんの出向期間中、出張費、取材費、交際費はフォルマが出しているのでしょうか。
「回答なし」(規定では、出向先までの旅費はダイヤモンド社が負担するが、それ以外の出張費は出向先が負担する規定となっている)
・フォルマの就業規則はどうなっているのでしょうか。
「回答なし」(規定では、出向先の就業規則に従うことになっている)
・遠藤さんの出向先での勤務形態はどうなっているのでしょうか。その管理は誰がしているのでしょうか。ダイヤモンド社の人事はそれをどのように把握しているのでしょうか。
「記載すべき回答なし」(ダイヤモンド社では把握していない)
・私は、ある取材先から、辻広さんと遠藤さんが一緒に取材に来られましたと聞きました。遠藤さんはどのような名刺を使っているのでしょうか。
この質問に対し、「それによって、あなたの仕事に、なにか影響、不都合があったのですか」と、白壁さんから声を荒げて質問された。
・遠藤さんが他社の媒体で活動するとき、どのような肩書きを使用しているのでしょうか。
「記載すべき回答なし」
・他社の媒体で活動した場合の対価(原稿料、ギャラなど)はフォルマ、ダイヤモンド社、どちらに入るのでしょうか。
「記載すべき回答なし」
・遠藤さんはフォルマにどのような貢献をしているのでしょうか。
「記載すべき回答なし」
・出向先を見つければ、誰でも出向が許可されるのでしょうか。どのような手続きを経れば、出向が認められるのでしょうか。
「記載すべき回答なし」
・遠藤さんの場合、フォルマへの出向はどうして認められたのですか。
「記載すべき回答なし」
遠藤さんが使用できる名刺に関して、関係者に確認すると、週刊ダイヤモンドの名刺の使用は許可されておらず、ダイヤモンドオンライン(DOL)では、麻生祐司編集長時代に使用を許可されていました。(昨2012年7月時点で)ダイヤモンドオンライン編集部が記事を書いてほしいと遠藤さんに依頼したが、DOLへの原稿執筆はないという。
人事に関する質問を社員がすることができないというなら、職務上、人事問題を調査し、回答できるのは誰でしょうか。それが可能なのは、社長をはじめ取締役であろうと思われますが、この出向人事に関して、具体的説明が社内に対してあったのでしょうか。
事情が分からないまま不思議に思っている社員が数多くいますが、それだけに、上記のような質問、疑問に対する、納得のいく説明をしてほしいと考えています。
企業経営の神髄は、公平、公正な人事、納得性のある人事にあると私は思っています。技術力、マーケティング力など、企業が成長する上で必要な要素はいろいろありますが、つまるところ、どれだけ優れた人材を抱え、彼らに最大限の力を発揮させるかにかかっています。不透明な人事、不公正な人事がまかり通っている会社は無責任、無気力が醸成され、やがて衰退していくでしょう。
遠藤典子氏が表明した突然の退社
会社に質問書を出して1年余りが経った、今年9月6日、以下のようなメールが遠藤さんから多くのダイヤモンド社員に届きました。
ダイヤモンド社でご一緒させて頂いた皆様
大変ご無沙汰を致しております。Bccメールで失礼を致します。
昨日、人事部に辞表を提出致しました。
10月頭に京都で開かれる科学技術フォーラムの手伝いを終えた後、
出向先のフォルマを離れ、12月いっぱいでダイヤモンド社を退職致します。
今後は大学に席を置き、研究や執筆などを行って参りたいと存じておりますので、引き続きご指導くださいますよう何卒よろしくお願い申し上げます。
18年と半年の長きにわたり、大変お世話になりありがとうございました。
皆様のご健勝とダイヤモンド社の発展を、心よりお祈り申し上げます。
遠藤典子
出向で得たノウハウ、スキルをダイヤモンド社に還元してこそ、出向の意味があるのに、出向したままダイヤモンド社に戻らず、今年12月で退職するという報告でした(ダイヤモンド社に戻って働くのではなく、有給休暇を消化するために形式上、12月末退社となっていた)。改めて、ダイヤモンド社の経営者に伺いたいと考えています。
遠藤さんの出向はダイヤモンド社にとって、どのような意味があるのでしょうか。
遠藤さんが出向後、ダイヤモンド社に戻らなかった時、人事担当常務の白壁さん(2012年6月時点)は「この出向人事は失敗ということになる」と話されていましたが、取締役会はどのように考えておられるのでしょうか。
出向期間中の遠藤さんの活動はどのようなものだったのでしょうか。
出向期間中の2年間余り、ダイヤモンド社は遠藤さんに給与を支払い、今年12月まで給与を支払うと思います。この間、ダイヤモンド社に貢献していないし、今後も社員として貢献できません。給与を支払うのは、おかしいのではないでしょうか。
フォルマ出向後、遠藤さんがダイヤモンド社を辞めることは予想できなかったのでしょうか。
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出向期間中、どのような活動をしていたのか
ここで改めて、出向人事の経緯や社内の受け止め方を説明しておきます。
遠藤さんの出向人事が2011年の夏、社内掲示板で明らかにされたときから、この出向が唐突だったため、どういう背景があるのかと取り沙汰されていました。遠藤さんはダイヤモンド社を辞めて、他に職を求めて転職活動をしている、と考えられていたからです。
ただ、掲示がされただけで、何の説明もないまま、誰もこの件には触れてきませんでした。労働組合も「管理職の人事には、口を挟まない」ことになっており、この出向について労使協議会でも話し合いをしていないようです。
遠藤さんの出向先はフォルマ。同社の代表取締役社長の芹澤ゆうさんの父親は旧大蔵官僚の内海孚さんですが、芹澤ゆうさんのプロフィールを紹介しておきます。
■芹澤ゆうさん、およびコンサルティング会社のフォルマについて
1992年、株式会社フォルマを設立し、代表取締役社長に就任。パリ金融市場の発展をめざす非営利組織パリ・ユーロプラスが東京で毎年開催する国際金融フォーラムをはじめ、多数の国際会議の企画・運営に携わっている。2000年3月より森ビル株式会社の顧問(国際部門)を務めるほか、2004年より科学技術と人類の未来を考えるNPO法人、STSフォーラム事務局長も兼務。
STSフォーラムは尾身幸次氏(元財務大臣、元科学政策担当大臣)が会長を務め、毎年京都で総会を開催し、世界各国から著名な科学者をはじめ、大臣を含む政策担当者、政治家、企業経営者などが一堂に会す。
芹澤さんは1990年から2005年まで、世界経済フォーラムの日本におけるアドバイザーも務めた。通称「ダボス会議」の世界経済フォーラムは、世界の政・財・官・学各界のトップ1000人ほどが集まる。東京六本木ロータリー・クラブ会員。
実は、フォルマに関して、二百数十万社の企業情報を有する某信用調査会社には記載がありません。日本有数の信用調査会社である同社は、ペーパーカンパニーの情報さえも把握していますが、記載がない理由として、以下のようなことが考えられると言います。
「銀行との取引がなく、企業間の商取引がない。たとえコンサルティング会社でも、商行為が行なわれていれば通常、信用調査を掛けるもので、我々は調査し、レポートを作成します」と、同社の調査スタッフは語っています。
就業規則は、10人以上の労働者がいる事業所に義務付けられていますが、個人事務所のような会社では作成していないケースも多い。フォルマは作成しているのか不明で、出向者を送る側のダイヤモンド社の人事責任者は答えていません。就業規則のない会社に社員を出向させている可能性がありますが、社員保護の観点から問題はなかったのでしょうか。
遠藤さんは米国など海外に頻繁に出張していたようですが、出張費、取材費などはフォルマが負担していたのでしょうか。フォルマは個人事務所のような会社ですが、そうした経費負担に耐えられる企業体なのでしょうか。
フォルマ出向後、ダイヤモンド社に何の貢献もないまま退社するだけに、この2年間余りの遠藤さんのフォルマでの活動を精査して、社員に明らかにする必要があるのではないでしょうか。管理職でありながら査定もなく、給与を支払い続けていたのですから。
遠藤さんはダイヤモン社から給料をもらいながら(1次、2次評価者がおらず、B評定のため、減額された給与ではなく、通常の給与を受け取れる)、TBS「Nスタ」やテレビ朝日「やじうま」など、他のメディアにも登場しています。その対価はどうなっていたのでしょうか。
ダイヤモンド社から給料をもらい、アルバイト収入を丸々、受け取れるとしたら、こんなに“いい生活”はありません。週刊ダイヤモンド副編集長時代に支払われていた管理職手当は、出向時、どうなっていたのでしょうか。
遠藤さんは京都大学大学院エネルギー科学研究科の大学院生or教職員をしています。フォルマの仕事と、学生or教職員生活をどのように時間配分し、こなしていたのでしょうか。
出向規定もなく、ダイヤモンド社の人事も管理していない。やりたい放題? 治外法権? となっていたのでしょうか。だれがどのように管理してきたのか、その実態を、ダイヤモンド社の経営者は、社員が理解できるように説明してほしいと思います。
なぜこのような出向が可能なのか不思議ですが、それは取締役の一族だからではないでしょうか。今回の出向がまったく問題がないというなら、誰もが希望すれば、遠藤さんのような待遇が受けらルように、全社員に告知してほしい。
遠藤さんは週刊ダイヤモンド副編集長時代から京都大学の大学院に通学していますが、土曜日、日曜日だけの通学だったのでしょうか。平日は休暇届を出して大学院に行っていたのでしょうか。会社が大学院に行くことを許可しているなら、通学の状況と勤務状況を把握しているはずです。そして、フォルマ出向後の京都大学大学院の通学or通勤状況も明らかにしてほしい。
遠藤さんのツイッターのプロフィールは以下のようになっています。
経済ジャーナリスト・コラムニスト。ダイヤモンド社からクロスボーダー・コンサルティング会社のフォルマに出向中、米国、インド事業担当。京都大学大学院エネルギー科学研究科。チェロ弾き。
そして昨2012年8月のツイッターに以下のような一文があります。8月20日、ジャーナリストの山本美香さんが戦地で死亡した時の遠藤さんのつぶやきです。遠藤さんのツイッターより
山本さんが亡くなった。二年ほど前、大学の講義を聴きにきてくれた後、学生交えて食事をした。戦争報道への志高い、とても素敵な人だった。ご冥福をお祈りします。
ダイヤモンド社の社員は勉強熱心で、海外留学や国内の大学院などで学ぶケースが数多く見られます。みなさん、休職をして留学、大学院に行っていますが、遠藤さんの場合はどうして、休職をしないで、それが可能だったのでしょうか。
休職して大学院に行ったある社員は、給料がもらえない中、ギリギリの生活を強いられながら勉学に励んだと言います。多くの社員はこのような苦労を重ね、大学院などで学んでいるのです。
出向という形で給料を全額もらいながら、大学院に行っている人の存在を認めるなら、明文化された制度を作り、全社的に呼びかけるべきでしょう。ある人はできて、他の人はできない。このような状況を、公平、公正と言えるのでしょうか。
人事評価、副編集長への昇進に疑念
昨年6月23日のダイヤモンド社の株主総会後に、週刊ダイヤモンドなど雑誌編集局の局長、担当役員になった直後、辻広さんは週刊ダイヤモンドの編集長と副編集長を集めた会議で、「遠藤は週刊ダイヤモンドに戻ってこない」と明言しています。
私が同年7月3日に、人事担当の白壁さんと話し合いをしたとき、「遠藤さんの出向期間は決まっていないし、どこに戻るかも決まっていない」と告げられました。遠藤さんの出向終了後の人事を、いつの時点の取締役会で決めたのでしょうか。2年後、あるいは3年後の遠藤さんの人事を、なぜ予言できるのでしょうか。遠藤さんの人事は、辻広さんが自由に決められるということなのでしょうか。
2011年(東日本大震災が起きた年)、遠藤さんは転職活動をしたが、決まりませんでした。それで、出向先を探して、資本関係もなく、ダイヤモンドと業務上のシナジー効果があると思えないフォルマという会社に、遠藤さんは出向することになりました。
フォルマから取材先を紹介してもらう、何らかの連携をするということであれば、わざわざ貴重な戦力である人材を出向させる必要はありません。しかし、この出向は遠藤さん個人にとっては好都合だったと言えます。
ダイヤモンド社では、社員が出向先を探して、会社に申請すれば出向が認められるのでしょうか。夫が取締役であるからこそ、可能だったのではないでしょうか。遠藤さんは、ダイヤモンド社に利益貢献をしていないのに、ダイヤモンド社から年収を得ています。
大学院に行くなら(学ぶor教える)、海外で研究したいなら、休職して行けばいいのです。遠藤さんは米国に頻繁に行っているようですが、辻広さんと遠藤さんのお嬢さんが米国に留学していることと、遠藤さんの米国での活動は関係がないのでしょうか。
また、遠藤さんが週刊ダイヤモンド副編集長時代も、フォルマに出向した後も、辻広さんと遠藤さんは、2人で一緒に取材活動をしていました。三井住友銀行をはじめ、銀行、証券会社などの企業から、週刊ダイヤモンド編集部に「どういうことですか」「どうなっているのですか」という問い合わせが寄せられています。
役員とその妻(ある時期からは出向中の妻)が、夫婦で取材に来て、企業側は、どの媒体の取材なのか、戸惑うのではないでしょうか。辻広さんが元週刊ダイヤモンド編集長で、取締役であれば取材拒否もしづらいでしょう。こうした取材は、ダイヤモンド社の利益に貢献していたのでしょうか。
遠藤さんに関する不透明な人事は、現在の出向人事だけではありません。ダイヤモンド社の人事制度の根幹をなしているのが人事評価制度、目標管理制度(MBO)ですが、その精神に反すると思われる行為を辻広さん、遠藤さんは行なってきました。
わが社は人事評価制度、MBOを導入しています。人事考課の評価点を昇格、昇進に連動させる制度を導入していなければ、以下に指摘するような問題はクローズアップされることはなかったでしょう。
現在、全社員の仕事の質や量を1次評価者、2次評価者が把握し、公平、公正な人事評価を行なうことがわが社の人事制度の骨格、ベースとなっています。人事異動に関して、本人同意制度がなくなり、組合の発言力が低下しました。会社側は人事権を取り戻し、さらに評価制度の導入で、社員をコントロールしやすい体制になっています。それだけに、取締役など経営者の責任は重いはずです。
経営の中枢にいる役員が公平、公正な人事をしなければ、「よく言うよ。役員連中は好き勝手なことをして」「下の者に予算を突き付けて、自分では汗をかかない」といった不満や反発が水面下で高まり、社員のモラールを下げてしまいます。
ダイヤモンド社で人事評価制度が導入されたとき、私は週刊ダイヤモンド編集部に在籍していましたが、この編集部では極めて公平な評価が進められていました。当時編集長だった湯谷昇羊さんが編集部のルールとして決めたものです。
週刊ダイヤモンドでは副編集長の下に4~5名の部員がいますが、人事評価をする際は編集長、副編集長が集まって、編集部全員の記者を評価する方式が採られています。
部員が書いた記事の本数、執筆した記事や編集を担当したページ数、記事や特集の読者満足度、原稿の入稿および下版の締切時間を守ったかなどのデータが副編集長以上に配布されます。
それに基づき、その期の貢献度の高かった記者を年齢、前期実績なども考慮しながら、1位から順にピラミッド状に評価していきます。S評価(最上級の評価)にふさわしいのは誰か、その次の評価に相当するのは誰かといったことが議論されるわけです。例えば以下のようなやり取りが行なわれます。
「〇〇記者の原稿は最近よくなった。頑張っていると思います」。「いやいや、〇〇記者の原稿は7割、私が書き直しています」。こうした話し合いが編集長、副編集長の間で交わされ、評価が修正されていきます。
ある時、部員だった遠藤さんの記事が俎上に上りました。私は「遠藤さんの記事は、辻広さんが原稿をチェックしているので、その分、考慮しないといけない」と指摘しました。
それに対して、湯谷さんは「前原さん、そんな失礼なことを言ってはいけない。記者にはプライドがあり、辻広さんに原稿をチェックしてもらっているはずがない」とたしなめました。私は「複数の人から、そうした事実があることを確認しています。こういう席で、不正確な情報で、人をおとしめるようなことを言いません」と説明しました。
遠藤さんの原稿を辻広さんがチェックしている問題が、再び湯谷編集長と副編集長が出席する公式の場で話題になったのは、遠藤さんの副編集長昇進問題の時でした。週刊ダイヤモンドでは、次に誰を副編に昇進させるかといった事柄も、副編集長それぞれに候補者を挙げさせ、編集長と副編全員で話し合っていました。
みんなの意見を尊重しながら、誰を副編に昇進させるかについて話し合い、最終的には編集長が決めて、経営に提示していました。私自身、公平、公正に昇進人事が決められていると感じていました。
しかし、遠藤さんの時だけは不明朗でした。副編集長の昇進者の候補を副編にヒアリングすることなく、遠藤さんの昇進が、湯谷さんから提案されました。3人の副編が反対し、明確に賛成した副編はゼロでした。私も、辻広さんによる原稿チェック問題、締切時間を守らないなど自己管理もできていない人が部下をきちんと指導できるのかなど、いくつかの理由から反対を表明しました。反対3人、賛成した副編集長はゼロだったにもかかわらず、遠藤さんの昇進が決まったのです。
さらに、驚くべきことが起きました。編集長と副編の話し合いは極秘で行なわれており、外部に漏れないことが前提となっていますが、遠藤さんは、自分の昇進人事に、どの副編集長が反対したのか、反対した3人の名前を知っていました。部員である遠藤さんは、誰からこうした内部情報を得ていたのでしょうか。
この時、なぜ、強引に遠藤さんを副編に昇進させたのか。これまでの週刊ダイヤモンドの人事の進め方とは明らかに異なっていました。実は、昇進、昇格など、人事制度が大きく変わる時期だったのです。人事の評価点が、ある基準に達しないと昇進、昇格できない制度が導入されることが決まっており、この時期を逃すと、評価基準に達していない遠藤さんが副編に昇進するのに、しばらく時間がかかるというタイミングでした。
「昇進人事はどうなっているのか」「まだ決まらないの」といった遠藤さんからの催促と思われる電話に、辻広さんが電話で答えている光景を、ダイヤモンド社の社員が目撃しています。夫婦だからと言って、労使協議中の人事情報を漏らしていいのでしょうか。
社内で共に働き、一方は編集長、局長、役員、将来は社長とも取り沙汰されているからこそ、辻広さん夫妻は「李下に冠を正さず」、高潔な姿勢で行動する必要があります。公正な人事、厳正な人事を行ない、疑念が入るような行為は慎むべきでしょう。この点、遠藤さんの昇進人事、出向人事はどうなのでしょうか。
「私ら夫婦は仲が悪いので」とウソを付き通す
修身斉家治国平天下(しゅうしん せいか ちこく へいてんか)という言葉があります。天下を治めるには、まず自分の行ないを正しくし、次に家庭をととのえ(コントロールし)、次に国家を治め、そして天下を平らかにすべきであるという意味です。企業を経営する場合も、身を正し、家をコントロールする必要があるのではないでしょうか。
公正な人事ができないなら、経営者(言うまでもないことですが、取締役も経営者です)になる資格はありません。また、人事の公正さを損ねる動きに対して、物を言わない取締役たちも問題でしょう。
それぞれの取締役がやりたいようにやって、お互いに口出しをしないほうが都合がいいという経営者、取締役会であれば、会社を危うくしてしまいます。週刊ダイヤモンドという経済誌は、経済界にコーポレートガバナンスの重要性を指摘し、経営の不明朗さ、不正に警鐘を鳴らしてきた雑誌、報道機関ではありませんか。
遠藤さんが副編集長に昇格した後、私は辻広さんと2人だけで話をしました。「遠藤さんの原稿をチェックしているのかどうか」、「週刊ダイヤモンドの編集長経験者が原稿チェックをして、そうした事実を編集部のデスク(副編)たちが知らないまま、人事評価されるのは公正ではないのではないか」と質しました。遠藤さんの原稿をチェックしている事実を否定し続けていましたが、この面談の最後に、辻広さんはこう言いました。
「自宅に、遠藤の原稿が置いてあって、それを見たとき、アドバイスをしたかもしれない」と。その当時、辻広さんが在籍していたマーケティング局の複数の社員が、原稿チェックの事実を知っており、おかしいと話していました。そのうちの1人は、原稿チェックをしている辻広さんに、「こんなことをするのは、まずいんじゃないですか」と直言しています。
その後、私は遠藤さんと2人で会って、「辻広さんに原稿を見てもらっていないか」と聞きました。そのときの答えは驚くべきものでした。
「そんなこと、あるわけないじゃないの。私ら夫婦は仲が悪いので、そんなこと、するわけありません」と。
週刊ダイヤモンド編集長として、マーケティング部門とのコミュニケーションを密にしていた湯谷さんは、遠藤さんの原稿チェック問題の事実関係を調査しようとすれば、マーケティング部門の社員に確認するなどして、容易に事実関係を究明できたはずです。しかし、その後、湯谷さんは編集長、副編集長との会議の席で、遠藤さんの原稿チェック問題に一度も言及したことはありません。
副編集長に昇進させた湯谷昇羊氏への感謝
その後、湯谷さんは局長、取締役となりましたが、2008年8月にダイヤモンド社を退社しました。会社を辞めるとき、辻広さんはダイヤモンド社の社員全員にメールを送り、送別会に出るように呼び掛けました。2008年9月のことで、メールの文面は以下の通りです。
「こんにちは。金融情報局の辻広です。このメールは、ダイヤモンド社社員のみなさん全員に送信します。
私たちの友人であり、同僚であった湯谷昇羊さんが、8月1日に会社を辞められました。 そこで、『湯谷さんの新たな人生のスタートをお祝いする会』をひらきます」
これまで、ダイヤモンド社を辞めていった経営者や社員は多々いますが、取締役自らが全社員に送別会への参加を促すことがあったでしょうか。当時、皮肉を込めて囁かれたものです。「私たちの友人」というのは「辻広さんと遠藤さんの友人ということじゃないの」と。
妻の原稿をチェック・修正し、「質の高い記事」にしようとした行為に対し、週刊ダイヤモンド、会社に貢献しているのだから、「何が悪いのか。そんなに目くじらを立てることはないのでは」「どこが問題なの」という見方があるかもしれません。
ダイヤモンド社に人事評価制度が導入されていなければ、大きな問題にはならなかったでしょう。しかし、人事評価が行なわれ、それによって給料が変わり、昇進、昇格にも影響していきます。
特に管理職は目標をクリアしなかったら、給料が減額されます。ある記者がいい記事を書いても、「あれは、副編によって7割、書き直された」といったように、評価の修正が行なわれるなら、問題にする必要はありません。
ところが、遠藤さんの場合、元編集長である夫にこっそり原稿チェック、書き直してもらい、それを自分の原稿として評価を受けていたのです。こうした状況を、公平、公正な人事評価と言えるでしょうか。人事制度、評価制度の根幹に関わる問題ではないでしょうか。
さらに、問題なのは、辻広さんは勤務時間中に、妻の原稿をチェックしているという事実です。自宅にある原稿をたまたま見たかもしれないというのは、正確な表現ではありません。業務時間に妻の原稿を書き直しており、これで、局長、取締役としての職責を果たすことができたのでしょうか。
夫婦2人で取材に行って、あるいは辻広さんが単独で取材に行って、辻広さんが書いた原稿を遠藤さんの原稿として誌面に掲載することも可能でしょう。辻広さんがそれらの経費を落とすことも可能だと思われます。
出向規定では、出張費、交際費は出向先の企業、つまりフォルマが負担すると定められています。フォルマの収益に、遠藤さんがどれぐらい貢献しているか分かりませんが、フォルマとしては多額の出張費、取材費、交際費は出せないのではいないでしょうか。
週刊ダイヤモンド時代、遠藤さんの出張費、取材費は編集部で1位、2位の多さと言われていました。出向していた時期に、遠藤さんの取材費、交際費を、取締役の辻広さんが伝票を切っても分からないでしょう。
週刊ダイヤモンドの編集部では、「夫である辻広さんが将来、社長になる人だから」という理由からでしょうか、遠藤さんが特別扱いされていることがありました。毎週水曜日の夜に編集会議があり、副編は万難を排して出席するように言われていました。
だが、遠藤さんは欠席したり、夜遅い時間になって参加することがたびたびでした。他の副編の多くは水曜日夜の会議を優先にしており、この時間帯に「仕事のアポを入れる」ことを避けていました。遠藤さんの編集会議欠席の理由は「すべて取材、仕事」だったのでしょうか。
遠藤さんは、週刊ダイヤモンド編集部で仕事をしているとき、校正の際に会社に来ないで、かつてはFAXを送らせ、PDFファイルでの校正が可能になると、制作担当者にPDFファイルをメールさせていました。平日、会社に来ないで、自宅or出張先(ときには京都大学大学院がある京都で?)で校正のチェックをしていたのでしょうか。
人事に関する質問は越権行為!?
繰り返しになりますが、昨年7月3日、人事担当の白壁さんに、遠藤さんの出向問題について質問したとき、私自身の職務に関係がないことで、人事の質問をすることは越権行為だ、と言われました。では、「越権行為の禁止」項目は実際にはどういうものなのでしょうか。
第5条 越権行為の禁止
社員は、みだりに自己の意見を持って業務上の約定もしくは承認をし、または雑誌編集その他の業務についての既定方針を侵す等の越権行為をしてはならない。
この文面から、人事に関して質問をしたり、疑問を呈することが越権行為になるとは、読み取れません。越権行為で規定しているのは、「業務上の約定もしくは承認」という行為。この文面を見て、人事について質問をしただけで越権行為に当たり、処罰の対象になるのか疑問です。
「越権行為」と言い募って、口封じすることはいかがなものでしょうか。活発、自由な議論ができるダイヤモンド社であってこそ、バイタリティのある出版社、言論機関として、成長、発展ができると考えます。
「人事について、社員は口を出すな。経営の専権事項だ。経営者がやっていることに文句を言うな」という経営者の態度は、権力の乱用、経営の腐敗を招く恐れがあります。
昨今、ダイヤモンド社では、組合のチェック機能が低下しているように感じられ、取締役間によるチェック機能も十分に働いているとは思えません。
チェック機能、コーポレートガバナンスが機能していれば、出向先を取締役自らが探し、出向期間中、きちんとした管理をすることなく給与を支払い続け、結局、ダイヤモンド社に何の貢献をすることなく、出向者が退社に至る、といった今回のような人事が行なわれるはずがありません。
出向者が辞めることは予測できなかった、あるいは、今回の出向人事に問題はないというなら、遠藤さんのような出向を希望する社員全員に認めればいい。おそらく会社は潰れてしまうでしょう。だが、遠藤さんの出向人事は問題がないという判断を、2011年夏当時、そして2012年7月時点の経営者はしていたことになります。
遠藤さんの言動を見ていると、出向後、ダイヤモンド社に戻るとは思えませんでした。出向後は、大学などの教職員、ジャーナリストとしてキャリアを重ねるだろうと、私は予想していました。そして、それが現実になった。
ノルマで社員の尻を叩く、お気楽役員
2012年6月、マーケティング局から雑誌編集局管掌になったとき、辻広さんが、週刊ダイヤモンド編集長や副編集長に「遠藤は、週刊ダイヤモンドには戻らない」と言ったことは、ダイヤモンド社には戻らないという計画を踏まえての発言ではないでしょうか。
現在、経営からは、売上げ予算の達成、個々の目標(ノルマ)達成のため、管理職や社員にハッパが掛けられています。その裏で、取締役は何をやっているのでしょうか。
会社を辞めようと転職活動をしたが、仕事先が決まらなかった社員を、会社に何の貢献もしないだろうと予測される企業に出向させ、給料全額を払えるほど、当時の、そして今のダイヤモンド社には余裕があるということなのでしょう。これからも、出向希望者に、気ままな出向をさせるつもりなのでしょうか。
2012年4月23日、クロスメディア広告部では、広告代理店関係者を招いて、「代理店感謝の会」を開催しました。各雑誌の編集長が媒体の説明をし、2013年に100周年を迎えるダイヤモンド社の広告の営業施策を発表しました。代理店関係者が帰った後の広告部員を前にして、辻広さんは次のように挨拶しています。
「(局長の)深川さんの上期の予算は18億円、(部長の)濱田君は15億円。頑張って達成してください」。ただ、これだけの挨拶でした。もう少し気の利いた話があってもよさそうなものですが‥‥。
経営者(取締役)は予算数字を局長に与え、それが、部長、副部長、部員と下りてきます。広告の営業マンはそうした数字に基づいて予算が割り当てられ、4半期ごとのチェックで、進捗状況の説明を求められます。
ダイヤモンド社に目標管理制度が導入されたときは、自分のスキルを上げるために、少しストレッチした目標を掲げるという触れ込みでしたが、今やノルマとして割り当てられ、尻を叩く道具に使われています。
広告部全体の予算18億円のうち、辻広さんはどれぐらい予算達成に貢献したのでしょうか。当時、広告担当役員であったわけで、妻と企業を回る時間があるなら、率先垂範、トップセールスをしたらどうでしょうか。
「私はジャーナリストで、広告営業など、する気はさらさらない」というなら、会社経営には関与せず、ジャーナリズムの現場で働き続ければいいのではないでしょうか。
「人生、意気に感ず」という言葉があるように、「この人のためなら、歯を食い縛ってでもやり抜こう」との思いで、人は行動するものです。しかし、身内可愛さで行動する取締役やそれを放置する経営者を見ていると、こうした思いにはなりにくいように思います。多くの人が一連の事実を知れば、モラール、志気は落ちるでしょう。
社員の労働条件を下げた役員の報酬は2ケタ増
さらに、モラールを低下させる事実があります。取締役は管理職や社員の尻を叩き、売上げるようハッパを掛けています。そして、社員の労働条件を低下させれば(コストダウンすれば)、取締役にとっては、それが役員報酬の引き上げにつながるようです。
ダイヤモンド社が中小企業退職金共済制度(中退共)を導入するとき、経営からの説明は、このままではダイヤモンド社の企業年金制度は存続できないということでした。中退共への移行後、年金問題の専門家で、社会保険労務士の北村庄吾さんを取材した際、私はこう言われました。
「ダイヤモンド社は中退共に変更したのですか。よく従業員が受け入れましたね」と。従業員にとって不利益な改変なのに、と驚かれたのです。中退共への移行を強力に推進した1人が辻広さんです。下の者に犠牲を強いる場合、上に立つ者は痛みを分かち合う、自らの身を切るのが、心ある経営者の生き方というものでしょう。
しかし、現実はどうでしょう。中退共への移行を社員に説得、威圧していた当時の辻広さんの年収は1800万円。それが現在は2000万円を優に超えています。
社員の労働条件を引き下げ、人件費をコストダウンすることは、役員にとって大金星を上げたということなのでしょう。「人事に口を出すな」という経営思想の下では「不明朗な経営」「独善的な経営」が蔓延する可能性が高くなります。
取締役の信賞必罰がはっきり社員に分かるよう、役員報酬も公開して「ガラス張りの経営」をする必要があるのではないでしょうか。チェック機能が働かない、ぬるま湯経営を排して、公平、公正な人事が行なわれる会社であることを切に願っています。遠藤さんと辻広さん関連の“不思議な人事”に関して、役員はこれまで発言をして来なかったようですが、実態を知らされていないという面があったのかも知れません。
★ ★ ★ ★ ★
ここで改めて、お願いしたいこと、要望をまとめておきます。
昨2012年6月、人事担当の白壁さんに提出した冒頭の質問に答えていただきたい。
出向規定がない状況で、出向者が出現しているのに、その後、経営は出向規定を出していませんが、どういう理由からなのでしょうか。
新たな出向規定が決まっていないのなら、「従来の規定」が生きているのではないでしょうか。
遠藤さんのフォルマ出向時の活動を明らかにしてほしい。
フォルマとの関係は今後どうするのか。新たな出向者を送り込むのか。希望者にフォルマの出向を認めるのかどうか。
「遠藤さんのような出向」を今後も認める場合、全社員に周知徹底してほしい。
遠藤さんが出向したまま、会社を辞めるという事態に対して、経営責任をどう取るのでしょうか。
経営透明化の1つの方法として、過去10年間の役員報酬の総額と役員数、過去10年間の社員の給与の総額と社員数を出してほしい。そして、今後もその数字を公表してほしい。
1人当たりの取締役と社員の平均年収の推移を比較すると、経営がどのような考えで動いているかの判断材料になります。取締役と社員が苦楽を共にするためにも、こうした情報公開は有用であると考えます。
ダイヤモンド社と利害関係がない社外取締役を置き、経営に対して忌憚ない意見を言ってもらう体制にしてほしい。その「忌憚のない意見」を、社員に公開するルールを作り、経営の腐敗を防止するチェック機能を持たせてほしい。
★ ★ ★ ★ ★
社長選びで重視するのは「無私であること」
今年(2013年)、ダイヤモンド社は100周年を迎えました。数々の困難や危機を乗り越え、ここまでに至りました。これからの100年に向けて、多くのハードルが待ち受けています。それらを乗り切るには経営者、管理職、一般社員が力を合わせていく必要があります。
経営危機に陥った日本航空の再建に尽力した稲盛和夫氏は、日航の次期社長を選ぶ際、最も重視したことは何かという問いに、「無私であること」と答えています。自分に厳しく、公平、公正な人事、経営を行なうことが、社内に一体感を生み、改革を前進させると考えたからでしょう。社長を選ぶときに限らず、取締役を選任するときも、経営全般に目をやり、無私で経営できる人を最優先すべだと思います。
自分の利益を第一に考える経営者がはびこれば、シラケたムード、無責任が蔓延し、組織を蝕んでいき、やがて企業は機能不全に陥ることでしょう。
経営や人事に対して、意見を封じ込めようとする企業、誰も声を上げることができないような企業に、未来はあるでしょうか。ガラス張りで、透明性の高い経営陣の下で、多くの社員が闊達に仕事に邁進できる企業でありたいものです。 以上
遠藤典子氏の週刊文春への回答は名誉毀損!?
上記の「意見・要望書」を社員に送付したことで、鹿谷史明社長(当時)は提出者(私)に懲戒処分を下し、人事担当役員の久米功氏は「始末書を提出しなければ業務命令違反だ」「提出するまで呼び出す」と高圧的な発言をしていた。
この処分は、社内では公表されていない。処分を言い渡されたとき、私は各階の会社掲示板に、懲戒処分の内容を貼り出してほしいと、久米氏に依頼したのだが、久米氏は「前例がない」と断わり、本人が嫌がっていないのに、会社側は躊躇していた。
その後、労働組合がこの問題を追及し、「会社に意見があるときは、どうすればいいのか」と詰め寄ると、鹿谷氏は「社長室の扉はいつでも開いている」と大見得を切っている。
「意見・要望書」を遠藤典子氏は「怪文書」と決め付けているが、怪文書と切り捨てていいものなのか。週刊文春の質問への回答に問題はないのか。ChatGPTに、以下のような質問をしてみた。
自分が勤める会社の経営者に対し、公平、公正な人事が行なわれていないと、経営陣を批判する文書「人事・経営に関する意見・要望書」(名前も明記し、社員として1個人が書いた文書)を書いて経営者に提出した。
この文書に対して、週刊誌の取材を受けた者が記者の追及をかわすため、週刊誌への文書での回答で、「人事・経営に関する意見・要望書」を「怪文書」と断じ、「怪文書を撒かれた」「事実無根の中傷にすぎない」と答え、実際に週刊誌にその回答が掲載された。
「人事・経営に関する意見・要望書」の内容が事実であるにもかかわらず、ウソであると印象付けた場合、どのような罪になるのか。ウソだと言われた側は、名誉毀損などで訴えることができるのか。法律、判例に基づいて判断を教えてほしい。
ChatGPTは以下のように答えている。
ご質問の事案は、典型的には名誉毀損(民事・刑事)や、場合によっては信用毀損罪の成否が問題になります。
以下、法律と判例の枠組みに沿って整理します。
<1>問題となる主な法的責任
(1)刑事責任 ― 名誉毀損罪(刑法230条)
公然と事実を摘示(特定の事実や情報を明確に示すこと)し、人の名誉を毀損した者
が成立要件です。
今回のように、
週刊誌という不特定多数が閲覧する媒体で
実名の社員が書いた「意見・要望書」について
「怪文書」「事実無根の中傷」と断定し、内容が虚偽であるかのように印象付けた場合は、
「怪文書を撒いた人物」
「事実無根の中傷をする人物」
という評価を社会に広める行為になります。
これは社会的評価を低下させる行為に当たり得ます。
● 「怪文書」と断じることは名誉毀損になるか?
裁判例では、「怪文書」とは通常
作成者不明
出所不明
責任主体が曖昧
という意味合いを持つ言葉とされています。
しかし今回の文書は
名前明記
出所明確
正式に経営者へ提出
されたものです。
それを「怪文書」と表現することは、
卑怯な方法で中傷した
出所不明の不正な文書を撒いた
というニュアンスを与える可能性があります。
したがって、具体的事実の摘示を伴う評価的表現として名誉毀損になり得ます。
<2>真実性がある場合の判断(刑法230条の2)
名誉毀損が成立しても、次の要件を満たせば違法性が阻却(法律用語で、通常は違法とされる行為が、特定の事由によって違法性を失い、犯罪や不法行為が成立しなくなること)されます。
1.公共の利害に関する事実
2.公益目的
3.真実であることの証明(または真実相当性)
本件では逆に、
文書内容が事実であるにもかかわらず
「事実無根」と断定した
という状況です。
もし裁判で
実際に要望書の内容が真実であるにもかかわらず虚偽と断じた
と認定されれば、
違法性阻却は成立せず、名誉毀損が成立する可能性が高いです。
<3>民事責任(損害賠償請求)
民法709条(不法行為)に基づき、
名誉毀損による慰謝料請求
謝罪広告請求(名誉回復措置)
記事削除請求
が可能です。
民事での判断基準(最高裁判例)
最高裁判所は、
社会的評価が低下したか
真実性・真実相当性があるか
で判断するとしています。
「怪文書を撒いた」「事実無根の中傷」と公表されれば、
通常は社会的評価が低下する可能性が高いと評価されます。
<4>信用毀損罪(刑法233条)の可能性
虚偽の風説を流布して他人の信用を毀損した場合
に成立します。
社員としての信用や職業的評価が毀損された場合は、
この罪も理論上問題になります。
<5>重要な争点
実際の裁判では、次が最大の争点になります。
「怪文書」という表現が単なる意見か、事実摘示か
「事実無根」と断定したことが虚偽か
要望書の内容が真実か
公益目的があるか
特に「事実無根」と断定的に述べた点は、具体的事実の摘示と評価されやすいです。
<6>結論(法的可能性)
もし
要望書の内容が事実であり
実名で正式提出した文書であり
それを虚偽であるかのように週刊誌に公表したのであれば、
✔ 民事上の名誉毀損による損害賠償請求は可能性が高い
✔ 刑事告訴(名誉毀損罪)も理論上可能
✔ 信用毀損罪も状況次第で成立し得る
というのが法律上の整理になります。
<7>実務的アドバイス
実際に訴える場合、
要望書の原本
提出経緯
週刊誌記事
真実性を裏付ける証拠
が重要になります。
損害額は、社会的地位、拡散規模、故意性で決まります(数十万~数百万円程度が一般的)。
社外取締役や大学教授に適任かどうか
上記の内容が、ChatGPTの見解とアドバイスである。この見解とアドバイスが正しいかどうか、妥当かどうかは、法律家に確認すれば、ある程度の判断ができるだろう。
社外取締役として迎え入れている企業(NTT、阪急阪神ホールディングス、アインホールディングス、VLCセキュリティ、ジャパンエレベーターサービスホールディングス、西武ホールディングス)、教授として採用している大学(早稲田大学、帝京大学)、政府などの委員会委員に任命している官公庁は、問題がないかどうかの身体検査、法的なチェックを行なう必要があるのではないか。
