荒技ショートショート_ 鼻先
サンダル履きがに合う季節になってきた。
とは言え関東の先週は、週の初めは夏の暑さで。週の半ばから一転、三月中旬の寒さになった。
流石にこの季節は、「寒の戻り」とは言うまい。
天候とは本当に、人智を超えたものである。
ところで私は、サンダルは履かない。
というのは、ほとんど全ての週末や祝日のプライベートは、クロックスを履いて過ごすからである。
夏は黄色のクロックス。冬は黒のクロックス。
そう、決めていて。3年に一度買い替える。
今年は買い換えの年になる。今度の週末は、夏用のクロックスと冬用のクロックスをネットで選定しようかなんて、考えている。
そんな日曜日の夕方に、またもや、荒技をやってしまった。
さて、小牧幸助さんの、シロクマ文芸部の最新お題は、毎週木曜日に出る。
そして、今回のお題は、「サンダルで」からはじめるnoteを自由に書いてみませんか?
ジャンルは小説・詩歌・エッセイなど何でもOK。はじめての人も自己紹介の代わりとしてお気軽に!ということで。
そして、田原にかさんからのお題は…。
お題が【下僕並べ】|д゚)チラッ、ということで。
また、山根あきらさんの、青ブラ文学部のお題は…。
「可視化されたリダンダンシー」。小説、詩、エッセイなど、どのような形式でも、とのことで。
今回は、涼の言葉で言わせてみよう。
心の中の、リトルkojuroが、ボソリと、呟いた。
コジ、「荒技師」だなんて、あんまりおおっぴらに言わないほうがいいよ。
うむ……。そうだな。
3人の企画は両方とも、膨大な数のファンの方、参加希望者を抱えていらっしゃって。お題を出すだけでも、大変だと思うのである。それでもお題を出してくれる。毎週。ほんとうに、ありがたい限りだ。ほんとうに励みになる。
また、今回は、花村のの香さんのシロクマ文芸部作品を読んでみた。ちょっとその感想を、シロクマ感想文として書いてみる。
「シロクマ文芸部・サンダルで」で検索して飛んで来ました。
コメント欄に、シロクマ感想文を、ほんの少し書かせて頂きます。
初夏も通り過ぎ、梅雨入りですね。季節は。
今日も鈍色の空でしたが、海って、やはり晴れた日に映えるものなのでしょうね。
例えば、黄金色のサンセットとか。
私は、海が好きです。神戸に育ったこともその理由にあるのかも知れません。
でも同時に、海って、切なくて怖い面も持ち合わせていて。海の色んな表情を、幼い頃から知っています。
花村のの香さんの作品を読むと、昼間より少し傾いた陽射しの下で、優しい潮騒に打たれつつ夏の装いに変わっていく人の心持ちを感じました。
海。夏の海。海にとって、一番良い季節が、すぐそこにきているようですね。
今、生きていられることに感謝して。今宵も、月に祈ろう。
心の中の、リトルkojuroが、ボソリと、呟いた。
せっかく出していただいたお題を、小牧幸助さんの始まりの言葉(シロクマ文芸部)と、たらはかにさんの表のお題(毎週ショートショートnote)、そして山根あきらさんの青ブラ文学部のお題。3ついっぺんに書く荒技。まして、シロクマ感想文と、全部で4重の荒技。あまりにもやりすぎじゃないかな。
そうだ、今週は4重の荒技だ。
うむ。
これで何週間だろうか。とうとう3年7ヶ月に突入した。
まあ、続けられるだけ、続けるさ。
心の中の、リトルkojuroが、また、ボソリと、呟いた。
まるで、悪ガキそのものだな。
まあな。
なんのはなしですか。

さて。それでは、本編にまいりましょう。今週の荒技、「ショートショート_ 鼻先」約410字を、どうぞ。

サンダル履きに白衣で研究室で働いている研究員は数多くいるが、財前はそうしない。
走りやすいスニーカーに、ジャケット、カラーシャツ、動きやすいパンツの出で立ちである。
現場に臨場することが多いからである。
時には探索に勤しむこともあり。そういう場合は、少しでも所長室を開けることになる。
財前は、所長室のブラインドを下ろした。
そこに涼と泉が、たまたま現れた。
2人は所長室の異変を察知し。つぶさに観察すると、中には複数の人物がいる。
2人は目配せし、突入した。
すると、大テーブルに腰掛けた5人の財前が振り返り、同時に言った。
「やぁ、君たちか!」
それらは財前独自のAI、智慧丸のクローンを搭載したコピーロボットだった。
涼が言った。
「可視化されたリダンダンシーだな」
すると財前は返した。
「いや、パーマンのコピーロボットへのオマージュだよ」
泉がよく見ると、コピーロボットの鼻先には微妙に色が付いていた。
3人は顔を見合わせ、大いに笑い転げた。

《余滴》
さて。「毎週ショートショートnote」のお題の解説です。
ショートショートnoteカードゲームでは、お題の言葉そのものを入れ込まないで匂わせるのを流儀としています。
私としては。
小牧幸助さんの書き出しのお題や、山根あきらさんの青ブラ文学部のお題、私が水曜日に書いている「三題噺」の三つのお題は、その言葉そのものをストレートに文章やタイトルに入れ込むのですが、田原にかさんのお題は、なるべく言葉そのものは入れ込まず、“匂わせる”という流儀に沿い、なるべくそうしていっている“つもり”なんです。
しかし一方で、私のこの「荒技」にお題を探し続ける人もいらっしゃいまして。
田原にかさんのお題についてと、本日は山根あきらさんのお題について。お節介な解説を入れてみようと思います。
ですが。
この解説についての一切の苦情は受け付けません。なぜならば、これこそが、「荒技」だからです。笑
◆お題が【下僕並べ】→
財前が独自で開発したAIの名は、「智慧丸」といいます。以前に少し、登場しております。これを搭載した、財前そっくりのコピーロボットが存在するというのは、トップシークレットのハズなのですが、涼と泉だけには、まあ、良かろうと財前は割り切っていたのだろうと思われます。
たまたま4体現れ。吟味していたものと推測されます。
皆様、藤子不二雄・F作の、「パーマン」をご存知でしょうか。パーマンもミッションで出かけるとき、コピーロボットを家に置いて出かけます。マンガの世界なのでそこは面白おかしく描かれており、コピーロボットは鼻先が黒いのです。
財前のコピーロボットも、そうしなくても良いのに、わざわざ鼻先に色をつけている。それを確認して、3人で大笑いするというのが最後のシーンです。
ただ。コピーロボットを下僕と言ってしまうのは、やはりちょっと可哀想な気が、私は、します。
◆あきらさんのお題の中の「リダンダンシー」という言葉の意味について→
「無駄に見える予備」とか「重複して持っておく仕組み」のことで。「冗長性」とも表現される、バックアップのことです。
例えば——
* 飛行機のエンジンが複数ある
* サーバーを二重化する
* バックアップデータを取る
* 同じ役割の人を複数置く
こういうのがリダンダンシーです。
本来、こういう黒子的存在は可視化されることはなく。それが可視化されてしまうとなると、裏で静かに支えている“予備”や“重複”が、“見えてしまった”つまり、露見してしまった、ということになります。
何ですと?わからない?理解できない?しっくり来ない?
当然です。全部“荒技”ですから。笑
ちなみに今回のカバー画像は、「パーマン」で検索して選びました。
それにしても荒技。やはり難しいです。時間もかかりますし。苦行です。笑
荒技師への道は、まだまだ遠く彼方にあり。欠片も見えてきません。
そんなこんなを家内と語らおうとしてソファーに目をやると、家内が脚を指さしてニッコリと笑っていた。
「今日は日曜日出勤で疲れたのよね。だから、マッサー(注1)やってから寝てね、コジくん」
「はぁ…」
マッサージをすると、家内は上機嫌である。
家内が上機嫌だと、我が家は平和である。
だから。
これで、いいのだ。

(注1)マッサーとは、マッサージのことである。家内のさっちゃんがそうやって、略して言うのである。さっちゃんへのマッサーは私の最重要の日課である。

