見出し画像

【旅行】深い森に眠るブサコ・パレスホテルへ。宮殿とワインを味わう1泊2日

ポルトから1泊2日で、妻の誕生日旅行に行ってきました!!
向かった先は、ポルトガル第3の都市コインブラから北へ約30km、ブサコ国立公園内に佇む宮殿ホテル「ブサコ・パレス・ホテル(Bussaco Palace Hotel)」です。

この建物はもともと、ポルトガル最後の国王のための離宮として建設されました。その後、王政が廃止されたのち、実業家によって改修され、1917年にホテルとして開業したのが始まりです。

宮殿に宿泊できる機会は、そう多くありません。
今回は「経験への投資」のひとつとして、この場所を選びましたが、実際に訪れてみて、本当に素晴らしい建物だと感じました。

また、ホテルに辿り着くまでの道のりにも見どころが多く、とても楽しい旅行になりました。この記事では、そんなブサコへの1泊2日の旅を、写真とともにまとめていきます!!



アクセス|ポルトからブサコまで

🚆 電車

ルート

  • Porto São Bento → Porto Campanhã

  • Porto Campanhã → Aveiro

  • Aveiro → Pampilhosa

  • Pampilhosa → Luso-Buçaco

所要時間:約2時間半
運賃:1人 9.35ユーロ
※帰りも同じルートでポルトへ戻りました。

チケットはポルトガル国鉄(CP)公式サイトから予約。
Omioでも購入可能ですが、手数料が少し上乗せされます。


🚶‍♂️ 徒歩

Luso-Buçaco駅からホテルまでは徒歩約1時間
舗装路が中心で、緩やかな山道と森の中を歩く気持ちのいいルートです。
荷物が少なければ、移動そのものが旅の一部になります。

(※タクシーや車でもアクセス可能)


旅行記

🟦旅のはじまり

旅の始まりは、家から一番近いポルト・サンベント駅。 2万枚のアズレージョに囲まれた「世界で最も美しい駅」が日常の最寄り駅だなんて、改めて贅沢なことだと思います。

Porto São Bento(写真撮り忘れたので、以前の写真)

スマホのe-ticketを見せるだけなので、乗り継ぎのストレスはありません。駅員さんが持つ端末には乗客の目的地が表示されているようで、「次はここで降りるんだよ」と親切に教えてくれるのが心強い。

Aveiroで乗り換え、Pampilhosaを越える頃には、アジア人の姿は完全になくなりました。窓の外が「観光地の景色」から「地元の生活の景色」へ、グラデーションのように変わっていく。このじわじわとポルトの喧騒が遠ざかる感覚が、たまらなく好きです。

Pampilhosa

ここまでくるともはや日本人はおろかアジア人に会うこともありません。。
各駅には電光掲示板があり、そこに乗り換えの情報(ホームの番号など)が表示されているので特に迷うことなく順調に進んでいきます。

💧Luso-Buçaco

Luso-Buçaco駅に到着。 ホームに降りた瞬間、空気が変わりました。深く、澄んだ森の匂い。

Luso-Buçaco駅から少し進む

駅から歩いて15分ほどで、ポルトガルで有名な水の源泉地に着きます。
わが家でも普段から買っている超軟水の「Luso」。 地元の人たちが大きなボトルを持って続々と水を汲みに来る横で、私たちも持参したペットボトルに補充。でも地元の人は家の水を全部これで賄うのではないかというぐらい汲んでいきます笑

Lusoの水汲み場

ここからはホテルまで、約45分の山登り。 Googleマップを信じて進んだら、前日の雨で道はぐちゃぐちゃのぬかるみでした(笑)。 「舗装された車道を歩けばよかった…」と思いつつも、この泥だらけの道さえ、冒険感があってリフレッシュになります。

Googleマップではこの道を進めと。。

ぐちゃぐちゃの道を上っていき、舗装された道に出て、歩いていくと、右手に池と自然の中に作られた美しい階段が見えます。
ここはFonte Friaというスポットで、自然の中に作られた上の方まで続く美しい階段がとても印象的なスポットです。

Fonte Fria
なんか石板

ぬかるみを抜け、美しい階段「Fonte Fria」を通り過ぎると、ついにその姿が見えてきました。 霧の中に浮かび上がる、圧倒的な密度の彫刻。 「本当に今日、ここに泊まれるの?」と思わず足が止まります。

たどり着いた目的地

🏰ブサコ・パレス・ホテル

🏰 ブサコ・パレス・ホテルとは
ブサコ・パレス・ホテルは、ポルトガル王家の離宮として計画・建設された宮殿を改修したホテル。19世紀末に建設が始まり、王政廃止後(1910年)に用途を失った宮殿を、1917年にホテルとして開業しました。

現在は国立公園「ブサコ国立公園(Mata Nacional do Bussaco)」の森の中に佇む、ポルトガル屈指の歴史的ホテルです。

🏛 建築と雰囲気
ネオ・マヌエリーノ様式(大航海時代を想起させる装飾)
外壁・回廊・彫刻まで装飾過多とも言える密度
宮殿らしさは外観だけでなく、階段・食堂・天井装飾まで徹底

🏰建物内

建物の中は、さらに別世界でした。 壁一面のアズレージョ、騎士の銅像(なぜか目が光っている…笑)、日が差すと輝くステンドグラス。

奥に目の光る騎士笑
美しいアズレージョ
輝くステンドグラス

🏠部屋紹介

部屋は全体的にとてもシンプルです。
もしかすると、もう少し豪華な部屋タイプもあるのかもしれませんが、今回泊まった部屋は装飾控えめで落ち着いた印象でした。

家ではシャワーだけの生活なので、久しぶりの湯船は正直ありがたかったです。(妻は大喜びでした笑)それだけで、この宿に泊まった価値が少し上がりました。

一方で、設備面はやや弱め。Wi-Fiはあまり強くなく、そもそも電波自体が入りづらい場所もあります。ドライヤーは少し特殊なタイプで、風量はかなり控えめ。さらに、シャワーを使うと横から水が漏れて、気づけば床が水浸しに……。

ただ、正直なところ、1泊だけの滞在だったので「まあ、そんなものか」と思える範囲でした。この場所に来る目的は、設備の快適さよりも宮殿に泊まる体験そのものなので。

ちなみに、これはブサコに限らずですが、最近のポルトガル、というかヨーロッパのホテル全般で、歯ブラシ・歯磨き粉は基本的に置いていないところがほとんどです。以前、ベルリンで歯ブラシを忘れ、ホテルにも在庫がなく、極寒の夜中の街を歯ブラシを求めて走り回る羽目になったことがありました……。歯ブラシだけは、どうかお忘れなく。

☕️カフェ休憩

ディナーまで少し時間があったので、レストランの横にあるラウンジでカフェ休憩。ディナーの開始は一番早くて20:00からでした。ポルトガルは全体的に夕食の時間が遅めだと感じていますが、それよりもさらに遅め。その分、焦ることなく、館内をゆっくり探検する時間が持てました。

写真を見ても分かる通り、人はほとんどいません。閑散期だったこともあり、体感としてはほぼ完全な貸切状態。観光目的で建物の中に入ってくる人は時々いましたが、宿泊客はごくわずかだったようです。

実際、ディナーは私たちを含めて3組ほど、翌朝の朝食でも5組程度。静けさの中で、宮殿そのものを味わえる、とても贅沢な時間でした。

美しいラウンジ

🥂ディナータイム

ディナーは夜20:00から。 閑散期ということもあり、広いダイニングはほぼ貸切状態。自分たちが貴族になったかのような、静かで贅沢な時間です。

ディナー会場(朝食も同じ場所)

🍽️ディナー

この日のディナーは、クラシックで丁寧なポルトガル料理が中心でした。
金額はやや高めです。周辺に食べる場所はないので、車で食べにいくか、昼どこかで食べて、夜はおつまみとワインだけ楽しむでもいいかもしれません。ワインは間違いなく飲んだ方がいいです。

  • ポルトガル産チーズの盛り合わせ
    クセの少ないものから熟成感のあるものまで、ワインに合わせやすい構成。

  • アゾレス産パイナップルの炙りサラダ
    燻製ウナギ、セイア地方のDOPフレッシュチーズ、トマトのコンフィ、キヌアのクリスピーを合わせた前菜。甘み・燻香・酸味のバランスが印象的。

  • 大西洋産スズキのロースト
    レモンタイムの香り、ヴァドゥヴァン風味のバターソース、セロリのピュレと季節野菜添え。軽やかだが奥行きのある一皿。

  • 乳飲み仔豚のコンフィ(バラ肉)
    バターナッツかぼちゃのピュレ(ベイラ地方のオレンジ皮の香り)、青菜のブレゼ、スモーク感のある濃厚なソース。しっかりとしたメインディッシュ。

  • ブサコ名物「モルガード」
    ナッツと卵黄、砂糖を使った伝統菓子に、ポートワインのアイスクリームを添えたデザート。


🍷ワイン

  • ブサコ 白(Branco Reservado 2022)

  • ブサコ 赤(Tinto Reservado 2018)

ここでワインの情報を少し

🍷 ブサコワイン(Vinho do Bussaco)とは
ブサコワインは、ブサコ・パレス・ホテルのために造られている特別なワイン。一般市場にはほとんど流通せず、基本的にはホテルのレストランで飲むか、館内で購入するしかないため、「幻のワイン」とも呼ばれています。

歴史|なぜブサコにワインがあるのか
ブサコワインの起源は19世紀後半。ブサコの地にあった修道院と、その後に建設された王家の離宮(現在のパレスホテル)に深く結びついています。
当時この場所は、王族、貴族、外交官といった限られた人々が滞在する、特別な保養地でした。そのため、「この場所にふさわしい、ここだけのワインを」という考えから、ブサコ専用のワインが造られるようになります。
現在もその思想は変わらず、ブサコワインは土地と建物に紐づいた存在として守られています。

特に白は、蜜感のある果実味ときれいな酸が印象的で、料理とも単体でも楽しめる一本でした。ワインがそこまで得意ではない妻が思わず買って帰るほど白が気に入っていました。若いビンテージで、古いビンテージのものはとても高価なので手が出せず、、それでもとても気に入ったワインでした。

ブサコ 赤(Tinto Reservado 2018)
ブサコ 白(Branco Reservado 2022)


ポルトガル産チーズの盛り合わせ / アゾレス産パイナップルの炙りサラダ
乳飲み仔豚のコンフィ


ブサコ名物「モルガード」

最高の気分でその日は眠りに落ちました。

🥂モーニングタイム

翌朝も、会場はほぼ貸切状態。静かな空間で、朝からスパークリングワインをいただくという贅沢な朝食が始まりました。

「どうぞ」と勧められて、朝からスパークリングワイン。気づけば2杯。
こんな朝も、たまにはいいものです。コーヒーは隣のラウンジで丁寧に淹れてくださり、ラウンジで販売されているケーキも朝食として楽しめました。もちろん、すべて朝食代に含まれています。

妻の誕生日を、こんな素敵な場所で祝えたことが本当に嬉しく、
この旅を選んでよかったと思いました。

この一年が、穏やかで、実りの多いものになりますように。

広い!豪華!
何回見ても美しい
朝からスパークリングいいですね。

そんなこんなで、贅沢なステイも終わり。帰りも行きと同じルートで、のんびりとポルトへ戻りました。

いかがでしたでしょうか。
今回、はじめてしっかりとした旅行記を書いてみたのですが、旅を言葉にして振り返ることで、記憶がもう一段、鮮やかになる感覚がありました。

旅が終わるたびに、Instagramでは短い旅行動画(リール)も作っています。
もしよければ、そちらも覗いてもらえると嬉しいです。感想なども、お気軽にいただけたら励みになります。

また、次の旅で。


費用|今回のブサコ旅行(2人・実績)

※為替レートは €1=183円 で計算。

🇵🇹 現地支払い(ユーロ)

  • ディナー:141ユーロ(約25,800円)

  • ディナー前のコーヒー&ケーキ:12ユーロ(約2,200円)

  • ブサコワイン購入:58ユーロ(約10,600円)

ユーロ合計:211ユーロ(約38,600円)

🇯🇵 円払い

  • 電車(往復・2人):約7,000円

  • ブサコ・パレス・ホテル(1泊朝食付き):約15,000円(Trip.comのポイントで5000円引き)

💰 トータルコスト(2人)

約60,600円

宮殿ホテルに宿泊し、ディナーとワインまで含めてこの金額感。妻の誕生日ということもあり、ディナーは少し贅沢をしましたが、体験としての満足度はかなり高かったです。

今回、お土産にブサコワインも購入してしまいました。。。荷物に余裕があれば日本に持ち帰る予定です。もし難しそうなら、ポルトガル滞在の最終日に、妻と一緒にゆっくり開けようと思っています。
それもまた、この旅の続きを楽しむひとつの形。🥂

ブサコ 白(Branco Reservado 2022)

▼今のポルトでの暮らしや日々のリズムについては、こちらの自己紹介に書いています。

いいなと思ったら応援しよう!

SHUN いただいたチップは、資格試験の受験料や教材費など「成長への投資」として大切に使わせていただきます📚記事が少しでも役に立っていたらうれしいです。引き続き、コツコツ書いていきます。