アイデア発想は「才能」じゃない。★4.84の裏側で起きた「新規0人」の残酷な現実。|講師ログ #28
0.はじめに
受講生 84人。評価 ★4.84。
数字だけ見たら、「順調ですね」って言われる。
実際、評価のコメント欄を読むと、自分でもちょっと泣きそうになる。
でも5月に入ってから、まだ新規受講者は0人だった。
この記事は、その「0」を見ながら、それでも僕が一番伝えたかったことを、もう一度、ここに置いておく回。
結論から言う。
アイデア発想は、才能じゃない。
これを、★4.84と84人の受講生という現場を踏んだ上で、改めて言い切れる理由を全部話す。
1. 「アイデアが出ない」は、頭の問題じゃない
40代のビジネスマンから一番よく聞く言葉。
「何か改善案出して」で頭が真っ白になる
会議で意見を求められても、当たり障りのない一言しか出ない
若手の方が突飛な発想をしてきて、自分が古く見える
これ、才能の問題じゃない。
本当の原因はシンプルで、
アイデアを「思いつく」ものだと思っている
アイデアを「製造する」ものだと思っていない
この一点だけ。
「思いつく」は運。
空から降ってくるのを待つ「狩猟採集」の時代。
「製造する」は手順。
工場でラインを回す「近代工業」の時代。
手順なら、誰でも、何度でも、再現できる。
センスというあやふやな言葉に逃げるのを、今すぐやめてほしい。
2. ★4.84という数字が、僕に教えてくれたこと
4/24に講座を出すまでは、正直、自分でも半信半疑だった。
「TRIZや発想法を“型”として教えて、本当にエンジニアじゃない人にも刺さるのか?」
結果、84人が受講して、★4.84がついた。
実際に届いたレビューを、原文のまま並べてみる。
「アイデア出しに型があるとは考えたことがなく、非常に興味深く受講できました。身近な商品を例に挙げた解説が分かりやすく、すぐに実践に活かせそうです。」(harunaさん/★5)
「『意志』を『仕組み』に。──『センス』を『型』に変える。再現性を持たせる仕組みが必要だと改めて感じました。『根性・感覚』から一歩抜け出したい人にすごくお勧めできる内容です。」(山科さん/★5)
「ポッキーという国民的お菓子が題材となっており、面白かったです!『視点が狭い』=『自分の考えの範囲でしか見ていない』というのを改めて考えさせられました。」(アキノさん/★5)
「漠然とやるのではなく、フレームワークを使ったり、特定して対策を考える戦略的な方法を学びたい方にピッタリな講座です!」(なつみさん/★5)
つまり受講生たちは、「根性・感覚」や「才能」という前提を手放した瞬間に、アイデアが「降ってくるもの」から「組み立てるもの」に変わっていった。
才能を疑うんじゃなくて、才能という前提を、捨てる。
これが、★4.84が僕に教えてくれた一番大きなことだった。
「向こう側」に行った人は、みんな同じことを言う。
「なんだ、ただの手順じゃん」って。
3. それでも「今月0」だった理由を、言い訳せずに書く
受講生84人。評価★4.84。
なのに、今月の新規登録はまだ0。
ここ、正直に言う。
めちゃくちゃ凹んだ。
でも、理由は自分なりにハッキリしている。
「アイデア発想術」という名前が、自分ごと化されにくい
→ 「自分はアイデア出す立場じゃないし」と、勝手にスルーされる。時間管理(1作目)ほど、痛みが言語化されてない
→ 「眠い」「時間がない」は誰でも自覚できる。「アイデアが出ない」は、自分が損していることに気づくのが遅すぎる。僕自身が、2作目を“売る発信”を、ほとんどしてこなかった
→ これが一番デカい。
つまり、講座が悪いんじゃなくて、届け方が止まっていた。
「いいものを作れば勝手に売れる」という幻想に、僕自身がハマっていた。
これ、ビジネスの現場でもよくある「罠」だ。
4. 「才能じゃない」と言い切れる、たった1つの構造
2作目で伝えている発想プロセスは、結局これに集約される。
感じる → 見える化 → 解く
感じる:違和感・モヤモヤを言語化する
(ここを飛ばす人が9割・デザイン思考)見える化:問題を構造で見る
(カスタマージャーニー)解く:型に当てはめてアイデアを“製造”する
(TRIZ)
この3ステップを踏めば、
「センスがない」と思っていた人ほど、安定してアイデアが出るようになる。
センスがある人は、このプロセスを“無意識”でやっているだけ。
なら、意識して同じ手順を踏めば、同じ景色が見える。
エンジニアが設計図を書くように、アイデアを設計する。
5. この講座が向いている人/向いていない人
向いている人
「アイデア出して」と言われると固まる、まじめな40代
エンジニア・企画・管理職で、“発想”を仕事の武器にしたい人
1作目(時間管理)で「時間はできた。で、何する?」になっている人
向いていない人
すでにアイデアが湯水のように出る天才肌
「才能で勝負したい」と決めている人
この講座は、才能を疑う人のための講座じゃなくて、才能を“前提から外す”人のための講座。
6. Case Study:ポッキーの「持ち手」は、なぜ生まれたのか?
講座でも触れている「TRIZ」的に一番わかりやすい事例の話。
ポッキー誕生(1966年)には、こんな矛盾があった。
チョコでコーティングしたい。でも、手を汚したくない。
普通の人はここで、こう考える。
「箱を工夫しよう」
「1本ずつ銀紙で包もう」(実際、開発初期に検討された案)
これが「思いつき」の限界。コストが上がるか、生産が回らないかで詰む。
ところが、TRIZの 「分離原理(Taking Out)」――「全部やる必要があると思っている要素を、空間で分けて取り除く」――に当てはめると、答えは一発で出る。
「棒の一部にチョコを塗らない」
チョコを塗る部分(食べるところ)と、塗らない部分(持つところ)を、空間で分離する。
これだけで、「美味しく食べたい」と「手を汚したくない」という矛盾が、両立する。
これ、センスですか?
違う。「矛盾を抽出して、型に当てはめた」だけ。
そして、この“持ち手”の発明が、ポッキーを世界チョココーティングビスケットブランドの売上No.1にまで押し上げた。その「形」自体が、発売60年目に立体商標として登録されるほどのブランド資産になっている。
(グリコ公式ニュースセンター 2025/8/4)
こういう「思考の設計図」を手にすれば、仕事の悩みは、パズルのように解けるようになる。
7. Q&A:よくある「才能コンプレックス」への回答
Q: 40歳を過ぎてからでも、発想力は鍛えられますか?
A:鍛えるんじゃなくて、「型をインストールする」だけ。
iPhoneに新しいアプリを入れるのに、本体の年齢は関係ない。
Q: そもそも、アイデアを出す必要がない部署なのですが?
A:それ、マジで危険。
AIが「指示通りの仕事」を奪っていくこれからの時代、唯一の生存戦略は「課題を見つけ、解を出す」こと、つまりアイデアだ。
8. 最後に:1作目→2作目→そして3作目へ
1作目(時間管理)で、時間という余白を作った。
2作目(発想術)で、その余白を アイデアという価値に変える型を渡した。
そして次は、3作目。
「決められない」を終わらせる、意思決定編。
構成はもう完成している。
時間 → 発想 → 意思決定。
この3つで、40代の思考OSを丸ごと書き換える。
3作目の話はまた別の記事で。
今日は、まず2作目を、ちゃんと“届くべき人”に届けたい。
今月の「0」を、来月の「100」に変えるための、再出発だ。
覚えておくべき「武器」
TRIZ(トリーズ):旧ソ連海軍の特許審査官だったゲンリッヒ・アルトシュラーが、約250万件の特許を分析して体系化した「発明的問題解決理論」。「40の発明原理」や「矛盾マトリクス」などの道具を持つ。
分離原理(Taking Out):TRIZの40の発明原理のうちの1つ。「全部必要だと思っている要素のうち、不要な部分だけを取り除く/空間で分ける」。ポッキーの“持ち手”はこの典型例。
抽象化:目の前の問題を「要するにどういうことか?」と構造で捉えること。
矛盾抽出:「Aを立てればBが立たず」という、問題の急所を見つける作業。
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「無料クーポン待ち」で動かない人ほど、半年後も同じ場所にいる。
だから、今回は無料を配らない。
代わりに、今月の「0」からの“再起動”として、1回限りの実験を仕込んだ。
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期限:2026年5月7日(木)まで
これは“投げ売り”じゃない。
500円玉三枚分の「動く意志」を、ここに置いてほしいというラインだ。
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5/7(木)には、このドアは閉まる。
読んでくれて、ありがとう。
才能のせいにするのを、今日でやめよう。
あっち側で待ってる。
タクミ
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