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☆記録|爆焼けの予感と東京タワー、台風一過の夕景

台風15号が通り過ぎた夕方、「今日は爆焼けが来るかもしれない」という予感がして、浜松町の国際貿易センタービルへ向かった。

エレベーターで40階へ。扉が開いた瞬間、東京の街並みが一望できる大パノラマが広がる。シーサイドトップ、という展望台だ。

ここはもう、ない。

当時すでに再開発の計画が進んでいて、解体が予定されていた。そしてこの文章を書いている2025年現在、長年親しまれたあのビルはすでに姿を消している。だからこそ、あの日の記録は今となっては貴重なものになった。東京の景色は、少しずつ変わっていく。

展望台からは新幹線、在来線、東京モノレールが一度に見渡せる。絶え間なく行き交う列車を眺めていると、東京という街のエネルギーを改めて感じる。窓の下には浜離宮恩賜庭園、反対側には旧芝離宮恩賜庭園。高層ビル群の中にぽつんと残された緑が、都会の景色にアクセントを添えていた。

やがて西の空が色づき始めた。東京タワーの見える窓際へ移動して、刻々と変化する空の表情を見守る。

そして予感は、的中した。

空が赤からオレンジ、オレンジから紫へと、劇的に燃え上がっていく。まさに「爆焼け」と呼ぶにふさわしい光景だった。台風一過の澄み切った大気が、夕焼けの色彩をいっそう鮮やかに際立たせていた。東京の高層ビル群がシルエットになって、その向こうで空が輝く。同じ夕焼けは二度と見られないからこそ、その瞬間がより特別に感じられるのだと思う。

やがて日が沈み、東京タワーに灯りがともった。9月の夏色ライトアップ。昼間の力強い夕景とは対照的に、夜へと移り変わる東京を優しく彩っていた。列車の光跡、高速道路を流れるテールランプ、モノレール。無数の光が交差する様子は、まるで都市そのものが呼吸しているようだった。



美しい夕景と夜景を満喫したあと、地下1階の「しゃぽーるーじゅ」で夕食をとった。注文したのはビーフシチューオムライスのMサイズ。運ばれてきたお皿を見て、ちょっと笑ってしまった。想像より全然大きい。しっかりお腹を空かせていくことをおすすめする。じっくり煮込まれたビーフシチューとふわりとした卵の組み合わせは最高で、撮影で歩き回った身体に温かい料理が染み渡った。

けれど、このお店も今はもうない。展望台とともに、あのビルごと閉店した。

台風一過の爆焼けと、東京の夜景と、ビーフシチューオムライス。写真を見返すたびに、あの日の空の色や街の灯り、そしてオムライスの温かさまで鮮やかによみがえってくる。全部ひっくるめて、忘れられない夜。



台風一過でも、毎回爆焼けになるわけではありません。

あの日は、なぜ条件が揃ったのか。

撮影記録では書ききれなかった判断材料を、天気図や湿度、台風の進路などの気象データから一つずつ答え合わせしています。


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