足尾の街を歩く。源流は足尾にあり ー 旅の栞 みなかみ紀行編 ー
足尾には、銅山しかないとお嘆きのアナタ。
ノンノン、足尾の街は奥が深いんです。そして、源流なのだ。
どういうこと?
ぐるりと歩けばわかるのだ。
街を歩いて、日本のとある企業、通信、鉄道・・
いろんな「源流」を探しにいこう。
足尾銅山の坑道見学を終えたアナタ。
次に向かうは、正面に見えるコチラです。

▼ 足尾銅山記念館
足尾銅山坑道から、町なかを歩くこと30分。
場違いな建物が、ドーン
これが、足尾銅山記念館。

足尾銅山記念館のすぐ横に、駐車場あります。が、なぐツーは、歩きますよ。前回紹介した、足尾銅山観光 無料駐車場から、徒歩30分。鉱山の街を散策してみよう。(歩くの苦手な方、車なら5分です。)
江戸時代中期に 栄華を誇った足尾銅山。その銅は、長崎を通して海外にも輸出していた。が、徐々に産出量が減り、江戸末期になると、幕府とともに衰退の一途であった。誰もが、掘りつくしたと思っていた。
明治になっても厳しい経営が続く。そんななか、古河市兵衛は、「いや、銅はある」と信じて、莫大なお金を投じ、明治政府より払い下げを受ける。
はたして、結果は・・
あった・・
銅鉱脈を発見したのだ。
古河さん起死回生のホームランでした。
どうだ!(銅だけに)
復活した足尾銅山の司令塔となったのが、足尾鉱業所本屋。現在の足尾銅山記念館は、当時の設計図を基に復元した建物ですが、この建物を見れば、当時の栄華がわかるよね。がっぽがっぽ、稼いだんだろうね。
それでは、中に入りましょう。
本屋だけでなく、現存する建物と合わせて、整備されています。これらの建物もぐるりと見学できるのだ。

おっと、ここで注意が
足尾銅山記念館は、事前予約制。(なにー!)
入館すれば時間制限はないが、1時間ごとに入館者を25名に絞っている。ゆったりじっくり見学できる、オイラにぴったりの施設なのだ。
▼ 足尾とは、熱の歴史

入口看板にあてられた。
古河さんの熱が体内に移り、内側から力が湧いてくる。心に火が灯る。そんな気持ちになる言葉に満ちた施設。
社会人につかれたアナタ、おススメですぞ。
ここでは、足尾銅山の全体像を皮切りに、銅の採掘・精錬技法の説明。古河市兵衛を創業者とする古河財閥の紹介。また、当時5万人が暮らした足尾の街の様子も描かれる。
そして、避けては通れない、足尾鉱毒事件について、説明がある。ただ、ここはちょっと説明不足かな、個人的にはもう少し深掘りして欲しかった。
ところで、これなーんだ?

シルバーの線が、山の稜線を模したもの、そして銅色の線が、そう、坑道の跡なんだ。人間の欲望が、この造形を生み出した。
▼ 古河財閥
えっと、古河電工(古河電気工業)ってご存知ですか?
知らない?
地味だもんね。(コラ!)
じゃぁ、富士通は知ってる?
知ってるよね。
富士電機、富士通、横浜ゴムや、最近CMでも頻繁に見かける(リス印マーガリンでおなじみの)ADEKA・・・など、そうそうたる企業の系譜を辿ると、そう、市兵衛さんにたどり着くんだ。
壁一面の家系図ならぬ、社系図?は、写真におさめきれないくらい。

ここ、足尾の山から、日本産業の河が流れ始めたのだ。
続いて、周りの建物も散策するよ。
▼ 掛水倶楽部
さきほどの、足尾銅山記念館(旧足尾鉱業所本屋)は、事務方の司令塔があった場所。変わってこちらは、「倶楽部」
そう、「くらぶ」なんです。

海外からの要人を迎えるため、西洋料理を供するレストラン、ビリヤード室などを兼ね備えた宿泊施設。迎賓館ですな。
寝室も部屋ごとにテーマがあり、ピンク系の部屋、ブルー系の部屋など、見てるだけでもワクワクしてくる。
こんなところに招かれてみたい。
葉巻をくゆらせながら、ビリヤード
憧れの世界ですね。
▼ 電話交換所
同じ敷地内にあるのが、足尾銅山の電話交換所。
すごくないですか!
足尾に、専用の電話交換所があったんですよ。(って、スマホ世代にはピンとこないかな・・)
あと、特筆すべきは、この交換機、まだ動くんです。ちびっこがいたら、ぜひ寄って欲しい。
試しに電話をかけると、横にある10畳くらいの大きさの「電話交換機」が「ガチャガチャ、カタカタ」と、隣の部屋の電話機に繋げてくれるんだ。
隣室に陣取った妻に電話をかける。
中年夫婦による電話ごっこ「もしもし」「あたしリカちゃんよ」
リカちゃん電話知らないか・・
色んなものが、デジタル化され現実感が薄い昨今ですが、ガチャガチャ動くアナログは面白い。お父さんも大興奮間違いなし。
ぐるりと社宅へも回ろう。
平成の時代まで使用されていた社宅は、屋内も見学できる。生活感があってホッとする。社交界が苦手な、なぐなぐでした。
つづいて、すぐ近くにある駅にも行こう。
▼ 足尾駅
かつては、銅山で採掘された鉱物を運んだ鉄道。今では観光列車が運行される。その脇には、ひっそりと歴史を刻んだ列車が佇む。

さぁ戻ろう。
駐車場まで、少し線路脇の道を歩く。かつては日本の発展を支え、今では観光客を運ぶ鉄路。今回は、電車に乗れなかったが、渡良瀬川を眺めながら、いろんな源流に思いを巡らせるのも悪くないな。

銅の源流
日本産業の源流
有力企業の源流
そして、
渡良瀬川の源流に想いを馳せながら・・
(つづく…)
足尾に来たなら、
別子も、どうぞ。
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