50の言葉 #29 「リードマネジメント② 個人の成長支援の技術"
来年3月で50歳になります。これまでの経験を言葉にして、50の言葉をnoteに残す挑戦を続けています。今回は「リードマネジメント② 個人の成長支援の技術」について書きます。
指導の“やり方”が、成長を左右する
上司として部下の成長を願うのは当然ですが、伝え方次第で意欲を削いだり、関係をぎくしゃくさせたりすることがしばしばあります。「教える」だけでは限界がある・・・この実感は多くの管理職が抱えているのではないでしょうか。
自治体や組織の業務では、手順や基礎知識を確実に伝える“教え”は不可欠です。一方で、価値観が多様化し、正解が一つではない現代において、ただ指示を渡すだけの指導では、部下の主体性は育ちにくくなります。結果として“指示待ち”になり、新しい発想や工夫が生まれにくくなるのです。
ティーチングとコーチング――役割を使い分ける
ティーチングは知識やスキルを与える行為、コーチングは相手(部下)の思考や気づきを引き出す伴走です。どちらが良い・悪いの話ではなく、場面に応じて使い分けることが大切です。
新人に業務の基礎を教えるときはティーチングが有効。具体的な手順や合格ラインを明確に伝える必要があります。
一方で、業務改善や自己成長を促したいときは、部下が自分で考え、答えにたどり着こうとするプロセスを支援するコーチングが有効です。
重要なのは、上司が“教える人”という立場だけに留まらず、時に“伴走者”として部下と並走する姿勢を取ることです。部下を信頼し、問いかけを通じて主体性を引き出すと、長期的な成長につながります。
実践しやすいフィードバック技術(2つ)
ここでは、すぐに使える具体的な技術を2つ紹介します。
1) 主語を変える:YouではなくIで伝える
フィードバックが非難しているように聞こえてしまうは、部下を主語にしてしまうことが多いです。表現を自分側の感覚に置き換えるだけで、受け取られ方が大きく変わります。
×(You)「どうしていつも報告が遅れるてしまうのかな?」
○(I)「報告が遅れると、私としては状況が見えにくくて心配だから、早めに報告してもらっていいかな?」
ポイントは、行為そのものではなく、その行為が“あなた(上司)にどう影響したか”を伝えること。防御的な反応を引き起こさず、協力的な対話につながります。
2) 過去の詰問を避け、未来に向けた問いを投げる
ミスがあったとき、原因追及だけで終わらせると相手は萎縮します。失敗を学びに変えるには、未来に向けた建設的な問いかけが有効です。
×(過去の詰問)「なぜあの時ミスをしてしまったと思う?」
○(未来志向の質問)「この経験から何を学べた?次に同じ状況になったらどんな対応ができそう?」
このような問いは、反省を促すだけでなく具体的な行動改善に繋がりやすく、当事者意識を醸成します。
知識や技術は共有されるものですが、言葉選びや問いかけの仕方は個人の色が出ます。表現を少し変えるだけで、部下の反応は大きく変わります。
次回は「リードマネジメントの技術③ 水質管理の技術」について書きます。ぜひお読みください。
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