【 逸話2.3 】後編 Little Town LEGACY#9 別れそして新たな出会い― そして再び新たな挑戦―
【 逸話2.3 】後編
別れそして新たな出会い
― そして再び新たな挑戦 ―
当時は本当にお金がなかった。
今もないが・・・。
どうやってお金って増えるんですか?
みなさん教えて下さい。
彼女との未来、
現実の生活、
将来のことを考えていて、
板金塗装職人の夢を捨て、
飛び出したはいいものの、
何も決まっていない。
「行く場所」は決めた。
でも、
「人生」はまだ何も決まっていなかった。
夢だけでは、
生活は守れない。
彼女と会うたび、
笑っている顔を見るたび、
「この人を幸せにできるんだろうか。」
そんなことばかり考えていた。
今思えば、
あの一週間が、
一番長かった気がする。
本当、
無責任極まりない。
デートって言ったら、
ドライブがメインで、
行く場所といえば、
海、
そして、
大量に自販機が並んだ駐車場。
してあげられる事といえば、
ほぼ、自分のトークだけだった。
それでも、
彼女は楽しそうに笑ってくれた。
未来のことを考えるようになっていた。
ばあちゃんは高知に住んでいる。
海の砂浜で、
高知の方角に向かって、
「俺、彼女と結婚するわ!」
と叫んだ。
あの時だけは、
坂本龍馬みたいに、
海の向こうを見ていた気がする。
若気の至りとは、
ああいう事を言うのだろう。
今思えば、
彼女、
ドン引きしてなかった?
そうこうしていると、
面接の日が来た。
車を走らせながら、
何度も考えた。
「これで良かったんだろうか。」
板金塗装を辞めた。
戻る場所は、
もうない。
だったら、
進むしかない。
そう自分に言い聞かせながら、
向かった先は、
例の・・・
喫茶店。
「ないわー。」
カラーン。
店に入ると、
後輩と、
自分ぐらいの歳の男性が一人座っていた。
後輩が、
「〇〇く〜ん。」
と呼んでいる。
非常に近寄りたくない。
てく、てく、
てく、てく、
「こちらにお掛けください。」
その男はそう言った。
「失礼します。」
履歴書を書いていったので、
差し出した。
「自分より一つ年上ですね。」
そう言って、
名刺を差し出してきた。
一つ年下で、
主任!
その時は思った。
すごいのか?
どうなんだ?
その時の自分には、
主任という役職がよく分からなかった。
某マンガのお父さんは、
確か係長だったよな・・・。
それって、
どっちが偉いんだ?
どうなんだ???
俺、
かなりの世間知らず。
話を淡々と聞き、
若い主任さんは、
「これからよろしくお願いします。」
そう言って、
続けて聞いた。
「いつから来れますか?」
えっ?
入社?
「えーーー。」
「明日から行けます。」
その時の俺は、
まだ知る由もなかった。
再び、
あいつとタッグを組むことになるなんて。
地上最強の戦友。
【トモくん】
最後まで読んでいただきありがとうございました。
次回
【 逸話2.4 】
Little Town LEGACY
弱肉強食、食うか食われるか
勝利へのカウントダウン
― 戦友と立ち向かう新たな挑戦 ―

