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番外編【実録】Little Town LEGACY #15 なんでも屋、休日に装備を見に行く 




皆さんは休日に何をしますか?

買い物。

ドライブ。

映画。

カフェ巡り。

人それぞれだと思います。

私はというと、

ホームセンターです。

こんにちは。

愛知県を中心に活動している「なんでも屋プリンス」です。

最近ふと思ったのです。

モンスター討伐にも装備は大事だなと。

これまで私は、

レイン・ギャング。

ミズアカダンシング。

開かずの物置ダンジョン。

数々の困りごとモンスターと戦ってきました。

しかし、

気付けば装備も年季が入ってきています。

レシプロソー。

空調服。

脚立。

工具箱。

どれも頼れる相棒たちです。

ですが、

現場で使うたびに思うのです。

「そろそろ新しい装備も欲しいな」

そんなわけで休日。

私は装備を見に行くことにしました。


冒険の始まり

ホームセンターへ到着。

私は真っ先に工具コーナーへ向かいます。

普通の人が家電売場を見るように、

私は工具売場を見ます。

そこには最新装備が並んでいました。

新品のレシプロソー。

高性能な空調服。

大容量バッテリー。

軽量脚立。

どれも輝いて見えます。

まるで武器屋です。

レシプロソーは聖剣。

空調服は伝説の鎧。

脚立は飛行装備。

そんな気すらしてきます。

私は完全に冒険者モードでした。



伝説装備との出会い

新型レシプロソーを手に取ります。

軽い。

握りやすい。

かっこいい。

欲しい。

空調服を見る。

涼しそう。

欲しい。

バッテリーを見る。

欲しい。

予備バッテリーを見る。

もっと欲しい。

気付けば私は、

買う理由を探し始めていました。

現場効率が上がる。

安全性も上がる。

仕事が楽になる。

全部正論です。

完璧です。

買わない理由がありません。

その時だった

ふと値札を見ました。

私は固まりました。

レシプロソー。

思ったより高い。

空調服。

思ったより高い。

バッテリー。

思ったより高い。

予備バッテリー。

もっと高い。

私はもう一度見ました。

数字は変わりません。

当然です。

値札は私の希望に合わせて変化しないのです。



装備屋の門番

その瞬間、

私は気付きました。

今日の目的は装備を見ることでした。

モンスター討伐ではありません。

しかし、

いたのです。

ちゃんと。

最後の最後に。

装備屋の門番が。

レシプロソーを手に取るたびに、

門番が言います。

「通行料はこちらです」

空調服を見るたびに、

門番が言います。

「こちらも必要になります」

予備バッテリーを手に取ると、

門番は満面の笑みで言います。

「もちろん別料金です」

強い。

とにかく強い。

レイン・ギャングより強い。

ミズアカダンシングより強い。

開かずの物置ダンジョンより強い。

私は店内を何周もしました。

手に取る。

戻す。

手に取る。

戻す。

悩む。

また悩む。

そして悩む。

完全に長期戦です。



討伐失敗

その日、

私は結局何も買いませんでした。

レシプロソーも。

空調服も。

予備バッテリーも。

私は装備屋の門番に敗北したのです。

敗北です。

完全敗北です。


帰り道

車に戻った私は、

後部座席を見ました。

そこには、

いつも現場を一緒に回っているレシプロソーがありました。

傷だらけです。

汚れも付いています。

決して最新型ではありません。

でもまだ動きます。

レイン・ギャングとも戦った。

物置ダンジョンも攻略した。

色々な現場を一緒に乗り越えてきました。

私は少し笑いました。

そして思ったのです。

「もう少しだけ一緒に戦うか」

レシプロソーは何も答えませんでした。

たぶんモーター音で返事をしていたと思います。



最強モンスターは意外な場所にいる

今回も思いました。

私たちの人生にも、

装備屋の門番みたいな存在があります。

欲しい物。

やりたい事。

挑戦したい事。

その前に現れる最後の関門。

だから簡単には手に入りません。

でも、

だからこそ価値があるのかもしれません。

私は今回負けました。

しかし冒険者は諦めません。

また装備を見に行こうと思います。

次こそは。

たぶん。

きっと。

おそらく。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

ここから先は、いわば「特典映像」のような内容になります。

私自身、noteの魅力は想像そのものにあると考えています。

想像といっても、人によって受け取り方はまったく違います。発想力、想像力、洞察力、推察力、空想力、創造力――。

同じ文章を読んでも、同じ画像を見ても、そこから何を感じ、何を思い描くかは人それぞれです。

人生経験や価値観によって見える景色は変わります。その違いこそが、noteの面白さであり魅力ではないでしょうか。

だから私は、答えを一つに決めつけるよりも、読者それぞれが自由に想像を広げられる余白を大切にしたいと思っています。

人によって見える世界が違うからこそ、同じ記事でもさまざまな解釈が生まれる。その広がりこそが、noteという場所の価値なのかもしれません。

ただし、この先の内容は、その「想像する余白」をあえて壊してしまう可能性があります。

作品の裏側や種明かしを知りたくない方、文章から自由に想像を膨らませたい方は、この先を読まないほうが楽しめるかもしれません。

それでも構わないという方のみ、この先へお進みください。

なお、ここから先の内容によって皆様の脳が多少なりとも破壊されても、当方は責任を負いかねますのでご了承ください。








特典映像


「冒険の記録」

討伐記録①

装備屋へ向かう

討伐記録②

聖剣SAWZALL(レシプロソー)発見

討伐記録③

伝説の鎧発見

討伐記録④

装備屋の門番出現

討伐記録⑤

討伐失敗

討伐記録⑥

帰り道

「本作に登場する『makiko』は、私の愛用するMakita社が展開するレシプロソーをモチーフにした架空のブランドです。現場の相棒としての信頼感と、リスペクトのオマージュを込めています。」

「本作に登場する『Mirawalk(ミラウォーク)』は、私の憧れのMilwaukee社『SAWZALL』というレシプロソーをモチーフにした架空のブランドです。伝説の工具としてのオマージュを込めています。」


「私も装備屋の門番に負けました」

という方は、

コメントで教えて下さい。

全国の敗北した冒険者たちの励みになります。


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