【実録】Little Town LEGACY #12 頭を下げ続けた「お辞儀番長」と、受け継がれたバトン
「おいおい…また下がってるぞ。」
門を閉めるたび、
ガタン。
少し持ち上げないと閉まらない。
上には大きな隙間。
昔はそんな奴じゃなかった。
ピシッとして、
誰よりも真っ直ぐ立っていた。
それなのに、
いつからだろう。
少しずつ背中が丸くなり、
頭を下げるようになった。
まるで、
年老いた学校の番長みたいに。
その日、
私は一人の男に会いました。
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こんにちは。
住まいの青春応援団。
『なんでも屋プリンス学園』風紀委員長、なんでも屋プリンスです。
今回いただいた相談は、
木製フェンスの門。
「閉まらなくなってきて…」
「隙間も気になるし…」
「もう寿命ですかね?」
そんな言葉を聞きながら、
現場へ向かった私は、
思わず笑ってしまいました。
「いやいや。」
「まだ引退させるには早いだろ。」
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近くで見ると、
原因はすぐにわかりました。
何年もの間、
雨の日も、
風の日も、
家族を送り出し、
帰りを迎え、
ずっとこの場所を守ってきた。
でも、
重い扉を支えていた蝶番たちは、
少しずつ疲れ始め、
柱も歳を重ねていた。
それでも、
誰にも弱音を吐かず、
毎日立ち続けてきた。
その姿は、
まるで学校を守り続けた、
一人の番長のようでした。
私は心の中で、
彼をこう呼ぶことにしました。
『お辞儀番長』
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しかし、
番長も歳には勝てません。
もう昔みたいにはいかない。
少しずつ、
身体が悲鳴を上げていました。
そこで私は、
新しい仲間を連れてきました。
頼もしい新型蝶番たちです。
「お前ら。」
「先輩を支えてやれ。」
すると、
若い蝶番たちは、
「押忍!」
と言わんばかりに、
しっかりと番長の身体を支え始めました。
傾いた姿勢を整え、
負担を分け合い、
みんなで力を合わせる。
一人で背負わなくていい。
仲間がいればいい。
それは、
人間も同じなのかもしれません。
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そして、
静かにその時は訪れました。
パタン。
美しく閉まる門。
上の隙間は消え、
あの頃のような凛々しい姿。
お客様も思わず、
「すごい…!」
と笑顔になりました。
私は、
お辞儀番長の姿を見ながら、
なんだか嬉しくなりました。
でも、
同時に気付きました。
番長は、
もう昔のように、
一人で学校を守る必要はないんだと。
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夕日が差し込む中、
私は番長に話しかけました。
「長い間、お疲れさま。」
「よく頑張ったな。」
「これからも無理するなよ。」
すると、
どこか誇らしそうに、
お辞儀番長は静かに立っていました。
そして私は、
新しい仲間たちに言いました。
「先輩が守ってきたこの学校を。」
「いや。」
「この家族を守る門を。」
「これからはお前たちも一緒に守るんだ。」
すると、
お辞儀番長は、
少しだけ頭を下げました。
いつものように、
疲れて下を向くお辞儀ではありません。
まるで、
後輩たちに、
学校を託す番長のような、
優しいお辞儀でした。
私は思わず笑いました。
「最後まで番長らしいな。」
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人も、
物も、
歳を重ねる。
昔みたいにはいかない。
でも、
それは終わりじゃない。
一人で抱え込まなくていい。
支え合えばいい。
受け継げばいい。
そんなことを、
私は一枚の門から教えてもらいました。
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最後まで読んでいただき、
ありがとうございました。
なんでも屋プリンスは今日も、
どこかの街で、
長い間頑張ってきた誰かの「先輩」を、
次の世代へ繋ぐお手伝いをしています。
そして、
次の青春の現場へ向かうのでした。

