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【日帰り旅】”海の京都”を巡る春の旅 前編|焦燥の先に待つ、舟屋の里の絶景

プロローグ

 2026年4月3日、金曜日。寒さも緩み、各地から続々と満開の桜便りが届く中、”春の景色”を求めて高速バスの揺れに身を任せていた。日帰り旅ではあるが、見たい景色や食べたいものなど充実のスケジュールに心を躍らせながら、車窓に広がるのどかな風景を眺めていた。


11:40 30分の遅れと、募る焦燥感

 目的地まではあと1時間ほどの辺りで小休憩。舞鶴若狭道の六人部(むとべ)パーキングエリアへ立ち寄る。途中、高速道路の工事渋滞により30分の遅れが発生しており、目的地に着いてからのスケジュールへの影響が頭をよぎる。


12:45 ”海の京都”観光スタート

 定刻から遅れること25分。着いた天橋立は、日本三景の一つに数えられ、海を渡る龍の姿にも例えられる白砂青松の絶景地。しかし、今回の目的地は天橋立のさらに奥、丹後半島の東端に位置する「伊根」。
 海にせり出すように建つ「舟屋」で知られる、全国でも珍しい漁村の風景が広がる場所。その場所にある、“とある景色”を見に行く。

13:00 天橋立サイクリング

 当初は天橋立を徒歩で渡り、対岸のバス停から13時半発の伊根方面行きのバスに乗る予定だった。1時間ほど余裕を見て約3.6キロの道のりをハイキングするつもりだったが、道路渋滞による25分の遅れを受け、急遽サイクリングに変更。天橋立の入口で

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2つの切符を購入。早速借りた自転車で松並木の中へ漕ぎ出す。

 松並木の間からは、時折キラキラと輝く宮津湾の海面が見え隠れする。本来なら砂浜に降りて、打ち寄せる波の音を楽しみたかったところだが、今は自転車のタイヤが砂利を踏む「ジャリッ、ジャリッ」という音だけが耳に響く。それでも、どうしても近くで海が見たくて、何とか時間を捻出して砂浜の際まで行ってみた。

 一瞬ではあったが、間近で見る海の透明感に心が洗われる。しかし、バスの時間は刻一刻と迫っている。焦りからか、再び漕ぎ出した足に力が入り、心拍数が上がっていくのを感じた。

13:25 松並木を駆け抜け、バス停へ

 対岸で自転車を返却したのは、バスの発車予定時刻まで残り5分というタイミングだった。そこから足早に歩いてバス停へ。幸いまだ姿は見えず、どうやら間に合ったようだ。

13:45 海岸線の車窓  

 乗ったバスは国道178号線を北上する。まちなかを抜け、車窓の右前方に現れたのは、雄大な日本海。どこまでも続く水平線の青さに、先ほどまでの「間に合うかどうか」という焦燥感が嘘のように溶けていく。穏やかな波の動きを眺めていると、ようやく旅の情緒に浸る余裕が生まれてきた。

14:10 舟屋の里公園・道の駅 舟屋の里伊根

天橋立からバスに揺られること約30分。時刻は14時を回ったところだ。

 伊根の舟屋街についたが散策を始める前に、腹ごしらえをしようと「道の駅 舟屋の里伊根」まで足を伸ばす。

14:20 景色を見ながら軽食

 道の駅のテイクアウトコーナーで、”イカの照り焼き串”と”エビの塩焼き串”を購入。そして展望台へと移動。眼下に広がる舟屋の街並みを眺めながら、さっそく串にかぶりつく。

 イカは身が厚く、噛みしめるたびに弾力のある食感と甘辛いタレの香ばしさが口いっぱいに広がる。
 一方のエビは、ぷりぷりとした食感と絶妙な塩気が素材の甘みを引き立てていた。

 このパノラマビューを望みながら、二つの海の幸を楽しむ贅沢なひとときだった。


 腹ごしらえを済ませ、いよいよ、ここから伊根の舟屋街散策、今回の旅のハイライトである景色を見に向かう。

 (中編へ続く)

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