京都15日目の朝に思うこと
この11月、わたしはしばらく京都に住んでいる。
こんなにもスペシャルなタイミングは最初で最後、だろう。
このnoteは、ライターとしての場をつくろうと始めたため、エッセイのような日記のような、個人的な文章を載せることはほぼしてこなかった。
けれど、せっかくもせっかくである。
帰京するまでの間、5日分ずつ、ここに綴って残すことにした。
これは、伊豆の田舎に生まれ育ち、東京で長らく暮らしていたフリーランス5年目のアートライターが、しばらく京都で過ごす日常の記録である。
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京都11日目。
どこへも出かけず、滞在拠点でひたすらPCに向かって仕事をする1日だった。
京都にいるから、といっても、各方面からの連絡ツールは遠慮してくれない。現在進行しているお仕事、直近で動くお仕事の下準備のお仕事。
日々、京都に暮らしている時間の一瞬一瞬を、かけがえのないものだと思う。仕事をしている場合ではない、なんて思ってしまうけれど、お仕事にまつわるメールが山のように届くので、瞬時に振り分け、スキマ時間に順に返信していく。
ラジオを聴きながら、連日の取材で大量に撮影した画像データを見返しつつ、整理。


東京で生活している身としては、どこもかしこも、これが日常の風景、ということに、ただただ驚く。

811(弘仁2)年に修験道の日円上人が
この地に紀州熊野大神を勧請したのが始まり

京都12日目。
早起きし、日帰りで岡山・倉敷へ足をのばす。
京都から岡山までは、新幹線 ひかり、でも90分。のぞみだと60分で到着。

目的地は
1.倉敷民藝館
2.大原美術館
3.岡山市内で開催中していた「岡山芸術交流」
最初に大原美術館に着くが、元気な修学旅行生や ツアー旅行の方々、外国人の方々で大賑わい。かなり面食らう。
一旦 街を歩いて様子を見つつ、倉敷民藝館へ。
せっかくの岡山、ガラスの箸置きが欲しかったので 素敵なお品物を手にでき嬉しかった。お会計してもらおうとしたら、ちょうど正午に。柱時計の音色を最大数 味わえてラッキーだったし、展示も空間も素敵すぎた。

倉敷民藝館 素敵でした
再び大原美術館へ向かうと、ちょっと落ち着いた様子。
本館、児島虎次郎記念館、そして工芸・東洋館を巡り、至福の時間を過ごした。

染色家 柚木沙弥郎さんのデザイン
観光の皆さんが一気にお帰りになり、15〜16時すぎになると館内は一気に落ち着いて静かになった。
平日なのにあの混み具合、今日がたまたま、だったのか。たいていどこも17時くらいでクローズしてしまうけど、できればもうちょっと、できれは19時とか20時くらいまで館が開いていたら嬉しいな、と思ったり。
次回は夕方にかけて出かける方が良さそうだ、と学んだ。

京都への新幹線で、大好きなトーハク本館前のお池を芝生広場に!というニュースに震えた。

山陽新幹線だけの運行 乗ってみたかった
確かに お客様がら増え ゆっくりくつろげる場所が少ないし 国内外のスペシャルなイベントもできる(収益アップにつながる)ようなスペースを!という館の気持ちもわからないではない…けどなぁ… うーん

岡山名物なんですね!!!

身体も温まりました
京都13日目。
京都の街は、早寝早起きに感じる。
個人のお店が地域のいたるところにあり、それらは大抵、18時とか19時とかで閉まる。
格子状の細い道には、街灯もあるけれど、あっという間に静かになるし、まぁまぁ暗い。
東京がどこもかしこも明るすぎて、それに慣れてしまっているから、なのだが、総じて夜がちゃんと暗い。それが妙に心地良い。

とても良い暗さ

こちらもとても良い暗さ

暗くなるから、外出して遅くなっても18時前には帰ってくる。
その分、夜ごはんが早まり、入浴が早まり、すぐ眠くなって、朝は日の出と共に部屋が明るくなってしまうので、起きる。
朝7時半から、近所のお宅で練習してるピアノの音色が聞こえてくる。
そして朝9時くらいからあちこちへと出かけている。
生まれ育った家は、祖父が大工だった。
朝が早く、夜ごはんは17時半から18時に食べるのが普通。場所中は必ず大相撲の中継を観ながら、だったのを思い出す。おかげで大相撲を観るのが今も好きだ。
さて、夜更かししてしまう理由は何だろう。
人とごはんや飲みに行く、夜間開館のミュージアムや、舞台、レイトショーを観る。いまのわたしにはどれも欠かせないもの。

夜間開館日に出かけた

人がいなくて落ち着く
京都14日目。
午前中は、テトリス状態のスケジュールを確認。
もっと効率化させられるかなぁと思いながら、調整を。
初めて訪れた、京都芸術滞在制作・展示プロジェクト
「Unis in Unison 2025: Kyoto Rising Artists Project」もよかった。
観に行った先で出会った作家の方々、ツアーでご紹介してもらった方々。会場で雑談していた方々。
すっかり日がくれた時間帯、夜間開館中の京都国立近代美術館へ向かう。
せっかく京都にいるから、ミュージアムショップで、OKミュージアムパスポートを購入した。いつも伺う、東京国立近代美術館のMOMATサポーターズ(年パス) が更新時期をむかえていたから。
このパスポートがあれば、京近美やMOMATコレクションのほか、上野の西洋美術館や京橋の国立映画アーカイブ、そして中之島の国立国際美術館でコレクション展も観られる、という、お得が過ぎるパスポートである。

プラ製のカードデザインは 写真家 野島康三、福田平八郎、そして神坂祐吉(神坂雪佳の弟さん)と3種類。
だいぶ迷ったが、やっぱり螺鈿が好き!ということで 神坂祐吉さんに。
シックな黒のパッケージはギフトにも良さそうだった。
ちなみに、コレクション展のみの OKコレクションパスポートはデュシャンのデザイン。こちらも素敵。
さらに、企画展にもご招待してもらえて、没後50年記念の堂本印象展を観る。画力と努力と美しさにくらくらしながら見入ってしまった。
会期は11/24まで。
その後、京都で唯一、行きつけのように伺う飲食店へ。
集った人たちとの話が尽きず、お酒が美味しくて楽しすぎて、気づいたら深夜2時頃になっていた。静まった街中を眺めながら、のんびりと帰る。ほんとうにいい時間である。
京都15日目。
日中は、滞在拠点で仕事を進め、夕方から外出。
作品が気になった、とある方の個展と、アートフェア「CURATION⇄FAIR Kyoto」へ
さて。
来週の今頃はもう、東京での暮らし、である。
残りわずかなこの旅。できるだけ自分自身のために、京都にいる時間を使いたい。
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