【Advent企画】12/7:ひいらぎ【410字小説】
「何したいんじゃ、元彼さん!」
と薫子が吠えた。
聞かない振りのオーナーが、カウンターの向こうでグラスを磨きながら口元を緩めたのが見える。
薫子に誘われて、ジャズバーDukeに来ている。
ここはジャズの生演奏が売りの店だけれど、今日は演奏が無いからか、客の入りが普段よりも悪い。今はたまたま、貸し切り状態だ。
カウンターの上にあった、ひいらぎに囲まれたアドベントクランツが、妹尾が持って来たものによく似ていて、昨日のことを、うっかり話してしまった。
全力で味方になってくれる薫子は有難い。
とはいえーー
「美吉さんのこと明らか好きなくせに、据え膳に手を出さないとか!」
現状、だいぶ居たたまれない。
「窪さんもそう思うでしょ!」
オーナーは、苦笑しながらチェイサーを出した。
「状況がよくわからないけど」
ごもっともだ。
「一度痛い思いをしてると、手を伸ばしづらいものではあるかな。男ってビビりだから」
的外れですかね、とオーナーは意味深に微笑んだ。
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本文410字。
#いつきちゃんのアドベントカレンダー
昨日のあの雰囲気で手を出さなかったらしい、妹尾です。
自分のことなのに自分以上に怒られると冷静になる、美吉です。
明日(12/8)のお題「プレゼントの包み」と、お題を勘違いしていて。
23時半くらいに気が付いたのですが。
交互に視点変えてる以上、そのままスライドさせることもできず、慌てて書き直しました。
0時台に間に合ってよかった。
この二人の話です。
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