ヌープ(27)銃撃と開花
◆(27)銃撃と開花
私たちは家の裏口を探し、デソーサがそちらに向かっているのが見えました。
「騙したな!」
ジョンが怒鳴りつけて、デソーサに飛び掛かっていきました。
デソーサは拳銃を持っていて、発砲しました。ああ、神さま。何発も。
ジョンは、胴体だけでなく頭も撃ち抜かれましたが、猿のように飛びついてデソーサに食らいつきました。首や頭をつかまれたデソーサは、声を上げる間もなく枝根に貫かれて、動かなくなりました。
ジョンが、枝根を引き抜くと、血が噴水のように流れました。
ジョンは体だけでなく、顔も銃撃を複数受けて原型を留めていませんでした。ジョンが、ばたりと倒れると、ジョンから、見る間に、白い芽が生え始めました。急速に芽は緑色の枝になり、黄色い葉が出てきて、紫の花が咲き、ジョンは干からびていき、植物もまた急速に枯れていきました。
■第2部 子守歌 ~アイリス・ミラーの手紙
(26)デソーサの家/(27)銃撃と開花/(28)ベッドと逃走/(29)祖父/(30)ヌル遺跡とソレッキ
