組織図の前に「意義」と「期待役割」から【時をかける戦略×人事】(3話)
〜前回までのあらすじ〜
(ナレーション)
予算、要員計画、人事戦略。人事が置かれている“現実”が見えてきた。
だが、その議論の中で、ひとつ決定的な問いが残っていた。
「どんな役割が必要なのか?」
そもそも「何のために存在」しているのか?


なあ、イマトニー。オレ、正直ずっと引っかかってるんだけどさ。
要員計画だ、採用計画だ、組織図だって言う前に、
そもそも“どんな役割が必要なのか”が決まってなくないか?
人数は決めてる。等級もある。
でも、「この組織は何を担う存在なのか?」が曖昧なまま、
あとで帳尻合わせしてる会社って多くない?



耳が痛い……。



ソリットニーの違和感は、かなり本質的だね。だから今日は、いきなり組織図の話はしません。最初に考えるのは、その組織やチームは、何のために存在しているのかです。



存在意義、ってこと?



そうだね。この考え方は、EVeMの長村さんが提唱している《チームの意義》の整理の仕方を参考にしているんだ。




意義、ね。
正直、その手の言葉って現場から一番遠いところにある気がするけど?



その感覚も、もっともだと思うよ。意義という言葉は、理念やスローガンとして語られることが多い。ただ、ここで扱っている意義は、人を動かすための言葉というより、組織を設計するための前提条件に近いものなんだ。



前提条件?



この組織は、どこに価値を出そうとしているのか? どんな貢献をしようとしているのか? それが揃っていないと、中期KPIも、役割も、どうしてもブレやすくなるんだ。

意義は「思いつき」ではなく「構造」で整理する


でも……、意義を考えろって言われても、
どこから手をつければいいかわからないんですよね。



結局、経営者の思いとか、きれいな言葉を並べて終わるケースも多いな。



そこで僕は、意義を「思いつき」ではなく「構造」として整理するというやり方を取っているよ。ここで、具体例を見せるね。




僕が代表を務めるNew Field Partnersでは、ミッション・ビジョン・バリュー(MVV)をそのまま掲げるのではなく、“意義としてどう解釈するか”を分解しているんだ。
上の図でいうと、Mission&Statementだけだと、抽象論で終わってしまうから、きれいな言葉より、実際の判断や行動に使えるかどうかを重視しながら、具体的な「意義」として3つの軸で整理しているよ。



なるほどな……。
意義って、ただ理念を語る話じゃなくて、
役割や判断の前提を揃えることなんだな。



だから組織図は最後なんですね!



そうだね。意義 → 中期KPI → 期待役割 → 組織図。
この順番で考えることで、組織は未来に向かって設計できるようになるんだ。

次回予告
そして次に問われるのは、この役割を、どんな人に担ってもらうのか?
次回第4話「アウトプット・機能・人員から逆算する組織設計」乞うご期待!
