戦略と組織のギャップを埋める組織開発の進め方②|書評『成果を上げるプレイングマネジャーは「これ」をやらない』
まだ5月だというのに気温が30度を超える日も増え、さらには梅雨も近づきなんだかジトっともしていますね。じんわりと汗ばんでしまうものの、でもそんな日こそ酒がいつもよりうまく感じたりして。noteフォロワーが300名を超えた嬉しさもあります。皆さんのおかげです。
さてさて、今回の書評は中尾隆一郎さんの『成果を上げるプレイングマネジャーは「これ」をやらない』です。
▼前回の書評はこちら
読んだきっかけ
もともと、私は中尾隆一郎さんの「中尾塾」の塾生でした。
中尾さんといえばKPIマネジメント、G-POP®マネジメントの両輪でまさしく「選択と集中」「PDCAを徹底的にこだわり、やりぬく」という手法を提唱されています。
そんな中尾さんが、日本企業で今起こっている「プレイングマネジャー無理ゲー問題」をどのように構造的に整理して、どのような対応策を提唱するのかを知りたいと思い、手に取りました。
本の要約
プレイングマネージャーにかかる「6つの圧力」
プレイングマネジャーは6つの圧力によって無理ゲーを強いられています。
プレイング業務の増加
タイムマネジメントの厳格化
新業務対応への対応・・・SDGsやハラスメント・セキュリティ
上司の無理・あいまいな要望
メンバーへの対応の高度化
本人のマネジメント力不足
6つの圧力を乗り越える3STEP
中尾さんは6つの圧力への対策として、次の3STEPを提示しています。
①やめる:
定型的だがROIの低い活動を思い切って止める。
(例:定期的な1on1、煩雑な会議、手間の多い目標管理など)
②絞る:
リソース投入先を「誰に」「何に」集中するかを明確に選定。ツール(MAT、30MR、9BOX)による効果的な絞り込みを図る。
③見直す:
現在の業務を振り返り、「効果が高いけど手間も高い」活動を自分に合った体制へと置き換える。
特に衝撃的なのは、「やめる」で具体例として出されている項目です。(定期的な1on1・目標管理・評価制度・会議)
とはいっても上記そのものを否定しているのではなく、本質を踏まえた改善提案があります。
上司とMAT(Mission Assignment Tool)を使いアサインメントと工数を整理する
目標設定・業務支援方針を30MR(30Minutes Review)・9BOXで実施する
進捗管理・業務支援をG-POP®で職場学習理論を活用して実施する
新田が思ったこと
さすがは中尾さんの本です。自分でnoteを書くようになって気づいたのですが、読者が本を読み進めながら中尾さんのコンサルを受けている気持ちになり、自分でも研修ができるくらいの解像度になりました。
この本を実践するにあたり、一番難しいと感じたのは経営・上司のマネジメントが求められることです。1~4の圧力は経営・上司からの圧力であり、「選択と集中」を経営・上司と整理していくことが、とかく難しいです。
三枝匡さんもおっしゃっていたのですが、戦略とは「捨てること」「絞ること」。この2つの絶大な効果を理解しながら、なかなか実行できないことが経営戦略・実務の難しさだと感じました。
