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【Guiano × 理芽】imagine ディスクレビュー



はじめに

 ※理芽ファン目線からのレビューです。
 ※アーティスト名は敬称略です。すいません。
 ※どうしても長くなってしまうので、試験的に以下の項目に分けて書きいています。
 ・総評
 ・個人的見どころ
 ・理芽パートのポイント
 ・Guianoパートのポイント
 ・歌詞のポイント
について、曲ごとに感想を書いていきます。

このアルバムについて

 このアルバムが発表された時の感想、インタビューなどは前記事を参照ください

 前記事にも書きましたが、普段の笹川真生氏の楽曲とはまた違った側面から理芽の魅力を引き出してくれる、Guiano氏との曲も同じくらい大好きです。
 初期理芽のアンニュイな魅力を引き出した法螺話、アーティスティックな側面を引き出した透過夏、儚くてエモーショナルな一面を引き出した舞。このアルバムではどんな魅力を引き出してくれているのでしょうか。

1.空っぽなら、踊ろうぜ

・総評

 アルバムのリード曲。今時珍しい長めのイントロが印象的な、プログレッシブハウスやトロピカルハウスなどのハウスミュージックを意識した楽曲(インタビューより)。タイトルから想起するイメージとは少しギャップのあるキレイ目でお洒落な旋律とインストが特徴的。透過夏が好きなファンのことを意識しているらしい。

・個人的見どころ

 歌い出しはきれいな理芽のファルセットから始まる。MVの水のように透き通る歌声がとてもインパクトがある。歌い出しのきれいな歌声から、曲が進むにつれて少しずつ開き直っていく様が感じ取れる。理芽歌唱のきれいな1番とGuiano歌唱の情感のこもった2番との対比は聴くべきポイント。そして何より落ちサビからラストに向けての開き直った歌声と歌詞に注目。

・理芽パートのポイント

 理芽パートの一番のポイントはなんと言っても歌いだしの美しいファルセット主体のAメロ。低音がフューチャーされがちだが、時折見せるこのファルセットがメインの音域も彼女の武器であることが分かるパート。透き通るような高音だが、それだけで終わらないような何かがある。このパートはなんというか、いつもある色気はなぜか意外なほどにないんだが、美しさの光った高音だと思う。
 それから二回繰り返されるサビの1回目(ソロ)と2回目(デュエット)の歌い方の対比もよい。1回目はキレイ目に、2回目は「うつむく”前”に」「長く”ない”ぜ」とわかりやすくガナって音を濁している。今までのきれいな旋律を崩しているが、ココが異様に気持ちがいい。後半に向けての開き直りに向かう伏線にうまくなっている。

・Guianoパートのポイント

 この曲は1番が理芽パート、2番がGuianoパートとはっきり分かれている。素朴なGuianoの歌声がぐっと感情移入させてくれている。この素朴で直情的な歌声は気を抜くと熱く聞こえすぎてしまうが、このAメロの淡々としたメロディとその歌い方はちょうどよいバランスになっていると感じる。「欲しいのはお前の愛だ」という歌詞、非常にGuiano歌唱にぴったりの歌詞だが、熱くなりすぎず、しかし隠し切れない直情が非常に表現できていると思う。この曲にほんとぴったりな歌い方だなと。

・歌詞のポイント

 楽曲レビューのほうでも述べたが、「空っぽ」というネガティブな言葉をうまく開き直るように転換する歌詞が見事。100%ポジティブではなくて”空”元気ともとれるような開き直りを残す歌詞が非常に共感できる。こういう素直な歌詞を書かせたらGuianoはほんと一流だなと思う。
”怖いのかい?じゃ音楽で掻き消そうぜ”
”お前のステップで世界を変えようぜ”
この最高に後ろ向きで前向きの歌詞がGuianoだなって思う

2.絵画のように美しくいたかった

・総評

 約5分の長尺の空っぽなら、踊ろうぜと比べて2分40秒と短めの曲。抑揚は小さめで低めのトーンで進行するAメロが特徴的。Guianoの好きな掛詞で展開するサビも印象的。
 代々木での現象IIでGuianoと理芽の現地ライブでのデュエットが達成された。確かPIEDPIPER氏のお気に入りだったはず(うろ覚え)。魔女ぷらすにも収録されている

・個人的見どころ

 Aメロとサビのギャップが非常に面白い。サビはGuianoメインで、高音の理芽がそれを色づける形。そしてなんといっても2番のAメロのイケメン理芽が聴くべきポイント。

・理芽パートのポイント

 サビの上パートと2番のメインを担当。なんといっても2番Aメロの低音ボイスがかっこいい。割とギリギリの音域だが、だからこそあの息の混じる歌い方が生きる。本当にかっこいい。パートとしては短いが曲の中で存在感が非常に強い十分にパート。繰り返し聴いちゃう。なんかここまでカッコいい低音パートはオリ曲だとあんまり見られないかもしれない。

・Guianoパートのポイント

 空っぽなら~とは逆に歌いだしがGuiano。なんていうか、歌詞と相まってGuiano節が効いている気がする。多分。笑ってた~~~いのロングトーンがいかにもGuianoらしいし、理芽にはこの味は出せないところでとても良い

・歌詞のポイント

 やっぱり「絵みたい」と「笑みたい」の言葉遊びがとてもらしいというか、Guianoの味がする。Anytimeとかけてるかと思いきや歌詞にその表記はない。どうなんでしょう。割とこの曲も淡々とかっこよっく進むのにいきなり”クソッタレ”って出てきたり、詩的なところと生活感のあるところのギャップがいつも好きだなって思う。Guianoの歌詞は。

3.言っちゃいけないことばっか浮かぶよな

・総評

 albumの中でおそらく最も聴かれている曲。Guianoのちょっと後ろ向きで投げやりだけど前向きな歌詞と曲と理芽の持ち前の明るさとそれを出した歌い方が見事にマッチした名曲。イントロの民族楽器風の音色も非常に特徴的で、楽しくPOPで、言っちゃいけないことばっか浮かんだあとの後悔をうまく開きなおさせてくれる。とてもポジティブな気持ちになれる一曲に仕上がっている

・個人的見どころ

 やはりなんといっても理芽パートの歌い方の変化に注目してほしい。明るく無邪気に歌い上げる理芽は実はオリ曲では珍しい。この曲を特徴づける「嫌われちゃうな~Ah~Ah~…」や「泣くのはやめた~Ah~Ah~…」の歌声とメロディはとてもキャッチーで魅力に引きずりこまれる。MUSIC VERSEで超学生さんがコメントしてくれていたが、この「あ」の母音こそが理芽の特徴の一つで、これがたくさん味わえるこの曲は理芽ファンにとっても垂涎の1曲なのである。そして後半のエキストラのコーラスとそれを交えた「せーのっいぇーい!」。ライブでやったら大盛り上がり間違いなし。2025年1月のSAVE MEで初現地披露だったが、現地の盛り上がりは非常にうらやましい限りのものだった。二人が現地で歌ってるその場所に自分もぜったいに居合わせたいと心から思った。

・理芽パートのポイント

 上記で触れていないところを上げるなら、Aメロ。「言えば言うほど~」はとてもきれいなんだけど軽やかに歌っていて、あどけないんだけどなんだか少し"ませた"哀愁を感じる歌い方がとても好き。いや、本当に好き。特に「こんなこと言わなよかった”って思う”」この一言に他の曲では味わない理芽の声の魅力が詰まっている。って思う。

・Guianoパートのポイント

 2番の冒頭からGuianoパート。この曲はほんと適材適所と言えるパート分けで、透過夏、舞もそうだったがこの少し速いパートでリズムと雰囲気をガラッと変えるのにGuianoの声は理芽ととても相性がいい。「そうだ 嫌な奴はたまにはぶっ飛ばせばいい」という過激な発言もGuianoなら違和感なく言える。次の曲じゃ汚い歌詞を理芽に歌わせているけど。ともかくこの曲、二人のパートのバランスがとても良い

・歌詞のポイント

 基本的には内向的でもじもじした歌詞から入っているが、明るく柔らかいインストも相まって、「でもそれってちょっとバカバカしいよな(阿呆みたい)」って折り合いをつけてる、これも最高に後ろ向きで前向きな歌詞だと思う。
 …と思いきや2番には「悪魔がずっと憑いていて」とか、「狂っている」とか、「ぶっ飛ばせばいい」とかびっくりするような強い言葉が入ってくる。そこがGuianoらしい。でも曲だったり理芽の歌い方だったり、バックコーラスだったりで最終的に明るく楽しい曲になってる。かといって歌詞が悪目立ちすることがない。すごい曲。

4.傷は増え続ける、だけどそれでいい

・総評

 理想ゼロ、現実100%で自分が今抱えている現実を何とか理解しようとする楽曲(Guiano談)。最後の背中をさする(比喩)パートはアドリブだったらしい。ぐいりめ曲としては初のHIPHOP曲(なのかな?R&B?)で、ポエトリーとラップを軸に展開する曲。意外な理芽が味わえるし、やっぱり低音がカッコいい曲。
 しかしこの曲、理芽曰く「ズバズバ言っているグイくんを見守っている母、みたいな感じでやりました(笑)。」(原文ママ)らしく、確かにこの曲を説明しろ、ていわれたらこうかもって思う(笑)。

・個人的見どころ

 かなり挑戦的な曲その①だと思う。いや、Guianoの曲として全く例にない曲かというと全然そんなことはない、というかGuianoらしい曲なんだが、ぐいりめ曲としては想定しない曲だったのではないか。みんなにとっても。
 imagineの曲の中で最も強い言葉が使われた歌詞と、それを理芽に歌わせるという意味でかなり挑戦的(いや笹川真生氏の曲でもだだいぶ挑戦的な歌詞が多いのだが、別系統で)。そして最後に入る理芽の優しい声かけ。この強い歌詞の中で背中をなでるようなパートを最後に持ってくるのである。やりおる。

・理芽パートのポイント

 ズバリ強い言葉の理芽と最後の優しい理芽がポイント。「きっと溝臭えわ」とか「ゲロみたいな匂い」なんてそうそう聞けるもんじゃない。でも、まだちょっときれいな歌い方になりすぎちゃってる感じもするし、ちょっとだけ演技臭すぎるところもあるけど、そこはさすがにご愛敬かな。局所的な歌い方になるが、「自分はもうここには”いないのに”」とか「傷もいつか治る」という語尾に理芽のゾクッとするかっこよさが光る。ここは後の御伽噺のリメみたいなかっこよさがあると感じた。
 そしてラストは理芽のやさしさの光るパートで締めくくっている。理芽の英語は聞き取りやすくてネイティブに近そうなのに柔らかくて自分の声で出せる(英語がうまい人の多くは声が変わってしまう)のが好き。しかしここでいちばんやさしいのは英語ではなく、「大丈夫だって」。ホント好きなんだよなぁ

・Guianoパートのポイント

 なんといってもかっこよいラップ。研究して徹底的に練習した(Guiano談)とのこと。確かにGuianoの声はちょっとイキっている感じとかラップに良く合う(ほめてます)。imagineの中で一番ノリノリに歌っているかもしれない、と思った。必聴。

・歌詞のポイント

 ラップ&ポエトリー曲で、メッセージ性の強い曲な文、非常に歌詞が印象的で映える曲。それぞれ歌詞の刺さる個所があるのではないだろうか。個人的に特に印象的なのは「知ってるか?辛いときは逃げた方がいいかなんて大人は言うが、逃げることがお前にとって本当に間違いなこともある」という個所。
 現代社会では「逃げたい時は逃げていい」と教わる。それがいつの間にか「逃げた方がいい」と教わるようになる。命とモチベーションを守るためにそうせざるを得ないしそうした方がいい時があることは事実だが、逃げずに立ち向かうべき時は必ず、ある。ハッとするような歌詞である。しかし次に「そんなことを思えば言葉は一斉に襲う」と理芽パートが繋がる。つまるところ自分の言葉は自分で探すしかないが、それを義務にしてしまうと自分を追い込んでしまう。難儀なものだ。
 でも、「大丈夫だって」。そう背中をさすってくれる、そんな自分からじゃない言葉もある。

5.人生は映画じゃない

・総評

 Maroon5 (https://www.youtube.com/@Maroon5VEVO) をリスペクトして作ったらしい。該当箇所は良くわからない(申し訳ない)が、Guianoはよく先人たちの名前を出し、尊敬を持って知識として曲を作っている様子。生粋のミュージシャンという感じがする。ただ自分の感性で作るだけではないのだ。MVに目を向けるとタイトル通り、映画のように上下に黒い余白が入り、タイトル表示も下から上に流れるロールのように表示されて始まる。
 曲調は軽やかでお洒落な(なんかこればっかり言ってる気もする)Aメロで始まり、淡々としたメロディラインがかえって軽やかなリズム感を感じさせる。語るようなAメロが特徴的だが、サビをひたすらリフレインする構成になっている。余談だが曲の中でじゃがりこをマラカス代わりにしている箇所があるらしい(確かめてみてね)。絶対に収録のあとに理芽ちゃんはぼりぼり食ったに決まっている。

・個人的見どころ

 何と言ってもAメロ、理芽の歌いだしである。もしかしたらあらゆる理芽の歌い方の中でベスト3に入るかもしれない。短いパートだが、なんていうか、いい。
 全体的にお洒落なメロディラインだがそれには少し似つかわしくない俗っぽい歌詞も味を加えてくれている。おなじみの言葉遊びも漏れなく入っている。サビのハンドクラップ、現地で一緒にしたいなって思う。

・理芽パートのポイント

 もう初っ端の「映画見たい」からのAメロ理芽パートが軽やかでお洒落すぎてもう出オチかっていうほど(失礼)くらい良い。なんかお嬢さまみを感じてしまう。特に「そうさ あたしはあたしを操作中」の”あたし”とか、ゆえに”「雑音さん”は”知らんです~うっう~”」とかは最高にかわいい。本当に周りのことなんて知ったこっちゃない、という周りを流す感じが出ていてとても愛おしい。ソロパートではないが、サビも割とこの歌い方をしていていることが分かる。

・Guianoパートのポイント

 2番のAメロを担当。Guianoパートは人にも自分にも厳しめの歌詞のことが多いが、この曲もそういう印象。いきなりADHDという単語が出てくるところもハッとする。でもなんか、Guianoパートって歌い方が直情的なせいもあってか意味がまっすぐ伝わりやすい気がする。

・歌詞のポイント

 everybody どこ every don't callはちょっと面白い。ひたすらサビのリフレインなんだが、これがいいリズムでどちらかというとBGMのような、そんな雰囲気で流すことを許してくれる。Guianoの歌詞に度々流れる、結局は自分だろっていう歌詞はそのまま、でもどこか聞き流しても良いような、そんな雰囲気を感じさせる。

6.詞を書く化物

・総評

 かなり強い歌詞を使ったロックな一曲。Guianoメインの歌唱で、かなり情感をこめて他の曲よりさらに直情的に歌っている印象。歌詞も歌い方もザ・Guianoという曲。一番正直に書いた曲ということが想像できる。GuianoによるGuianoの曲であることは間違いないが、理芽の支えるようなパートが合わさって初めて完結できる、そんな曲。きっとこの曲がimagineの中で一番好きな人も少なくないんじゃないかな。

・個人的見どころ

 Imagineにおける挑戦的な歌その②。終始Guianoが自分の世界に入って正直に歌い上げる曲で、叫ぶところが非常に印象的。自分の中に深く潜り、追い込んでいくような歌
 しかしその中で短くもインパクトのある理芽パートがあり、とてもきれいで優しい歌声でそのストレスを包み込んでくれる。これがこの曲の危ういバランスを包むように支えてくれる。これは男声と女声、それもGuianoのような直情的な歌声と、包み込む優しい理芽のような歌声が揃って初めて成り立つことを意味する。そんな曲。

・理芽パートのポイント

 何と言ってもきれいで優しいソロパートが見どころ。imagineの理芽は曲によって大きく異なる歌い方をしているのは今までの楽曲でも散々述べたものだが、やはりここの歌い方も非常に魅力的である。「この美しい空の美しさを書きたい」「あなたは美しいと伝える詞を書きたい」と、その他の個所とは全く異なる美しく詩的で私的な歌詞と、その歌詞を体現するような理芽の歌声がまさにこの曲の臥竜点睛となる。
 余談だが、この理芽パートの歌詞はGuianoが理芽のことを思いながら書いたが個所だと明言されており(いつのぐいりめラジオだったかのぅ…)、当初自分の歌声が嫌いで自信の持てなかった理芽を後押しして、「君の歌声は美しいんだ、その美しさを伝える詞を書きたい」(ちょい意訳)と伝えたいがための個所だという。惚れてまうやろ。
 続いてのサビパートでの理芽のコーラスも必聴。

・Guianoパートのポイント

 ほとんどGuianoメインの曲なのでGuianoパートの感想を言おうとするとパートの感想というよりは総評に近くなってしまう。歌というよりは叫びに近い歌い方で、歌手としてのGuianoの魅力にあふれた作品だと感じる。

・歌詞のポイント

 曲を作るために魂を売った。その悪魔を利用して自分が書いているつもりが逆に自分が悪魔に書かされていたのかもしれないと、わけがわからなくなるくらい入り込んで創作に打ち込んでいるGuiano自身の曲なのだろうか。創作に打ち込んでいないこの身からすると、実感の湧くような湧かないような歌詞だが、芯に迫るものを感じる。
 しかしあなたの美しさを伝える、この一点は明確に残っていて、これを忘れないように歌詞を書くんだ、という物語性を感じる歌詞。この物語性がImagineの中でも特別な1曲だと感じる理由の一つかもしれない。

7.いつもシミュレーション

・総評

 この曲だけは完全新作ではなく、2021/12月に公開されたもの(この際のボーカルはCeVIO AI可不とGuiano)の再収録曲である。
 先に可不を使用した曲として発表されているが、実はもともとぐいりめアルバムの曲として入れる予定だったとのこと。舞の収録の時に理芽がぽろっと話したまっすぐな哲学を歌詞に取り入れて曲にしており(imagine特別番組https://www.youtube.com/live/J1SWN7UntPs?si=pGdV9tXqDjfrXrK_

より)、順序的にはセルフカバー的になったが、このアルバムに収録されるべくしてされた曲。
 終始穏やかでゆったりとしたメロディラインとリズムで展開され、独り言を言って思考を整理するような、つぶやきのような曲という印象を受ける。少し厭世的な雰囲気が漂う歌詞だが、このメロディと二人の優しい歌い方でなんだかうっとり穏やかに体を揺らしてしまう。

・個人的見どころ

 やはりゆったりとしたリズムとつぶやくような二人の歌声がポイント。綺麗ごとだが優しい哲学が流れる、そんな雰囲気にピッタリと合う編曲と歌い方でさすがとしか言いようがない。やっぱり理芽の歌声は優しくて包容力がある

・理芽パートのポイント

 サビのオクターブユニゾンと2番のソロパートに登場。つぶやくような歌い方だがはっとさせられる歌詞を歌い上げている。このパートにはその前述の哲学が明確に入れ込まれているが、海外生活に思い入れがあり、実際に経験してきた理芽だからこそ歌えるパートなようにも思える(この楽曲制作時は留学前。収録は留学後)。

・Guianoパートのポイント

 普段どちらかというと直情的で声を荒げる歌い方をする方が多い印象だが、この曲は語るような穏やかさをメインにした歌い方のように聞こえる。2番の理芽の歌い方と非常にマッチしており、聴きごたえがある。

・歌詞のポイント

 厭世的、厭戦的な歌詞ではあり、一見あきらめに近いような雰囲気が一貫して流れる。タイトルのように、頭の中でシミュレーションを繰り返しては考え過ぎてネガティブなことを考えてしまう、というような歌詞ではある。
 しかし、それはあきらめ・達観というよりはどちらかというと予防線を張るための思考であり、実際ははっきりと表のきれいさにたどり着きたいという意志がある、そんな歌詞なのだろう。

8.想像して、創造して

・総評

 アルバムimagineを締めくくる曲。最後に収録する楽曲として作ったがレコーディング日の前日ギリギリに出来上がった曲。1時間くらいでバーッと作ったため、全部手癖で作ったような感じらしい(インタビュー記事より)。ドラム始まりで一貫してバンドミュージックのリズム感にあふれるロックらしさにあふれた曲。思い切りのいい二人の歌声がフィナーレ感を感じさせる一曲

・個人的みどころ

 インタビュー記事内にもあるように、理芽の声がバーンと出ていて、思い切り歌いきっているような歌い方に注目すべき曲である。ともすれば少し雑に聴こえる場所もあるが、そこが最高に気持ちいい。スタッフたちのコーラスと、Guiano、理芽二人の開放感あふれる歌い方によって大団円感が強く表現できており、まさにアルバムの最後としてふさわしい雰囲気を作り上げている。現地で一緒に最後のコーラスを歌ってライブを締めくくりたさがものすごくある。やっぱりぐいりめワンマンライブはどうしても切望してしまう。

・理芽パートのポイント

 やはり注目すべきは理芽の開放感ある歌声だろう。普段の笹川真生氏との楽曲ではなかなか聴くことのできないこの歌い方が、この曲だとふんだんに味わえるというわけである。この理芽の裏声手前の高音域~中音息で軽くがならせる(ごくわずかにエッジを効かせるイメージだろうか)歌い方は個人的に理芽の武器の一つだと思っている。この歌い方は地声らしさが出すぎてしまうため、決してきれいな歌い方とは言えないが、だからこそ独特な爽快感があり、癖になる気持ちよさを感じさせてくれる。
 特に2番Aメロのソロパートは(インタビューにもあるように)、特に想いがのった部分ということが分かる歌声のノリ方をしており、注目すべきポイント。

・Guianoパートのポイント

 理芽に負けじと開放的な歌い方をしており、聴くのが楽しい。Guianoの歌う「馬鹿」っていう歌詞がいつも気持ちがいいなって思いながら聴いている。なんかこう、このアルバムを作ってくれてありがとうっていう想いになる。そんな感じ。

・歌詞のポイント

 馬鹿にされたって、間違いだと言われても夢求めてやっていく、少し傷つくけど…という歌詞なのだが、今思えばGuianoの歌詞にはこの曲に限らず一貫してこの思いが述べられているような気がする。特に繰り返し出る「少し傷はつくけど」というところがとてもリアルでGuianoらしいと感じる。
 Guianoの歌詞は後ろ向きで前向きな、そしてちょっと粋がっているかと思えばとっても素直な歌詞なんだな、と改めて思う。

終わりに

 短くまとめようと思っていましたが、結局8曲で1万字弱というまとめ下手を露呈しました。すいません。
 こうして1曲1曲、自分が受けた感想を振り返るといかに二人が色々と考えながら(時にはノリなんでしょうけど)1曲1曲歌い方を細かく変えて、それぞれの曲の世界観を作ってることが分かります。どうしても「空っぽなら~」と「言っちゃいけないことばっか~」の二曲が目立ちますが、そのほかの曲もそれぞれ理念のある曲になっていて、アルバム全体として一作品として見れるアルバムになっている一方で、二人の歌い方の見本市のようなアルバムに仕上がっている。そんなアルバムなんだと思いました。

 imagine以前にも透過夏、法螺話、舞と人気の高い作品を世に出している二人、今後もこのタッグでの作品を見てみたいし、やはりこの二人でのライブの開催を望んでやみません。

 また、これに寄せたインタビューや記念配信も解像度を上げてくれること間違いなしなので、もしまだ見ていない人がいたら見てみてください(下記リンク)


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