【腰痛評価】迷ったらまず「前か後ろか」で見極めよう
腰痛を訴える患者さんを前にして、「さて、どこから評価すべきか…」と手が止まってしまった経験はありませんか?
私自身、理学療法士として臨床に出たばかりの頃は、腰痛の患者さんにどうアプローチすればいいのか分からず、いつも手探り状態でした(今も悩みながら介入しています)。
そんな中で、大きな助けになったのが「屈曲タイプか?それとも伸展タイプか?」という、シンプルな視点です。
今回は、この基本的な分類がなぜ実践的なのか、どう評価し、介入につなげていくかを、臨床的な視点でわかりやすく解説していきます。
腰痛に対して「どこから手をつけるべきか迷う…」という方にとって、判断の軸となるガイドになれば嬉しいです。
評価の出発点をつくる、シンプルなフレーム
腰痛といっても、原因は実にさまざま。
〇椎間板ヘルニア
〇脊柱管狭窄症
〇筋・筋膜性の痛み
〇椎間関節性の障害
〇圧迫骨折 などなど…
見た目も訴え方もバラバラで、「一体どこがどうなって痛みが出ているのか?」を見極めるのは簡単ではありません。
特に、整形外科以外の現場や急性期の病棟などでは、腰痛は主訴というよりも、「突然出てくる訴え」として扱われることも多く、なおさら対応に戸惑うことがあると思います。
そんなときにまず行っておきたいのが、
「前にかがむと痛いか?」
「それとも後ろに反ると痛いか?」
という、屈曲・伸展の動作でのスクリーニングです。
たったこれだけの評価ですが、腰痛の病態を大まかに分類し、アプローチの方向性を明確にするのに大きな力を発揮します。
「前屈で痛い?」それとも「後屈で痛い?」が分け道
腰痛のタイプを「屈曲型」と「伸展型」に分けてみると、臨床での見立てや介入のイメージが一気にクリアになります。
屈曲型で疑うべき主な病態
〇椎間板の障害(ヘルニアなど)
〇圧迫骨折
〇筋膜や深部筋のコンパートメント障害
これらは、前屈によって腰椎が押しつぶされるような負荷がかかることで症状が出やすいのが特徴です。多くの場合、椎間板や椎体、筋・筋膜系に問題があります。
伸展型で疑うべき主な病態
〇椎間関節の障害
〇脊柱管狭窄症(特に神経根由来)
後屈することで関節が詰まりやすくなり、神経への圧迫が増すため、動作で痛みが誘発されやすいという特徴があります。
つまり、「前か後ろか」を見るだけで、病態の見立てを大きく2方向に振り分けることができ、評価や治療の軸を早い段階で定めることができるのです。
【屈曲型】の評価ポイントと見立てのコツ
ステップ①|前にかがんでもらい、痛みを確認
まずは患者さんに前屈してもらい、そのときの症状を確認します。痛みが出る場合は、以下の追加評価で、原因の深掘りが可能になります。
評価①:腰椎の屈曲を手で制限してみる
ここから先は
¥ 480
この記事が気に入ったらチップで応援してみませんか?
