「ホテルCCW」第1話
あらすじ
ホテルCCWは過去に思い出のある部屋に記憶を持ったまま宿泊できる奇妙なホテル。泊まったお客様は懐かしさに浸り現代の疲れを癒す。しかしそれは次の日のチャックアウトまで、時間を過ぎると過去に取り残され再び人生をやり直すことなる。色々な人生を送ってきた人達が現代に戻るか過去に残るかの運命に翻弄される。一体あなたならどっちを選びますか。
本文
ホテルCCWは楽しかったあの時や何かを決断するあの時など、過去に思い出のある部屋に宿泊することが出来るホテルです。ただし、チャックアウトの時間を過ぎますと現代に戻ることは出来ません。再び人生をやり直す事になります。それは良い事なのかはたまた悪い事なのかそちらはお客様次第です。
加藤悠太(かとうゆうた)30歳 会社員
悠太 "今日は出張で東京にやってきた。取引先との商談を無事終わらせ、会社が用意してくれた宿泊先に向かっている途中だ"
悠太「聞いたところによると、この辺りにあるらしいだけど、えっと名前は確かホテルCCW…あぁ、あそこに看板が出てる」
ホテルCCWに到着し中に入る。
女性「いらっしゃいませ」
フロントには女性が一人しかいない。
悠太「こんにちは予約した加藤悠太です」
女性「加藤悠太様でいらっしゃいますね。ご予約いただき誠にありがとうございます。私支配人の天生凛音(あまおりおん)と申します。当ホテルをご利用頂いたことはございますか?」
悠太「いえ、初めてです」
凛音「では、当ホテルの説明をさせて頂きます。ホテルCCWは過去に思い出のある部屋に宿泊することができるちょっと変わったホテルです。泊まって頂いたお客様は大変懐かしさに浸り疲れを癒しております」
悠太「過去に戻れるってどうゆうことですか」
凛音「例えば、受験に失敗して悔し涙を流しながら眠った部屋や上京して初めて一人暮らしをして不安や期待を持っていた部屋など自分が今まで経験し、強く思い出に残っている部屋であれば何処にでも泊まれるのです」
悠太「そんなことが出来るなんて、嘘じゃないんですか?」
凛音「お客様に嘘をつく事など決してありません。泊まって頂いたらわかります」
悠太「わかりました…信じます」
凛音「ご理解いただいきありがとうございます。それではこちらの用紙に泊まりたい部屋、日付、年齢とご署名をお願いします。泊まりたい部屋が決まらない時はこちらでお調べすることが出来ます」
悠太「そんなことも出来るですか。だったら調べてもらってもいいですか」
凛音「かしこまりました」
そういうと彼女はパソコンで何かを調べ出した。
凛音「こちらなんていかがでしょう。2005年9月21日 小学6年生 12歳 修学旅行で訪れた旅館 桜の樹をお勧めします」
悠太「小学校の時の修学旅行…あぁ、最近小学校の同窓会があって話に出てたなぁ。じゃあそこでお願いします」
凛音「ありがとうございます。今回のご宿泊代は後払いでいただいております。止まっていただいて今お部屋がお気に召さないようでしたら、ご宿泊代は結構でございます」
悠太「分かりました」
凛音「ありがとうございます。客室は3階、部屋番号は921にご用意しており、こちらがお部屋の鍵でございます」
悠太「ありがとうございます」
凛音「明日のチェックアウト時間は午前8時でございます。チェックアウトなさる際、鍵を閉めた後その鍵を上に投げてください。それがチェックアウトのサインでございます。もしチェックアウトの時間に遅れたり、鍵を投げなかった場合
お客様はその時代に取り残され二度と現在に戻ることが出来なくなります。時間に余裕を持って行動することをお勧めします」
悠太「分かりましたけど、取り残された場合は一体どうなるのでしょうか」
凛音「何もありません。再びその時代から人生をやり直します。そして今まで持っていた記憶はチェックアウト時間の5分後には小学6年生以降の記憶は全て消えます。現在に戻るか過去に残るかはお客様次第」
悠太「…はい、大丈夫です」
凛音「他にご不明な点がありましたら、こちらのパンフレットをご確認ください。客室までは右手奥のエレベーターをご利用くださいませ。それではごゆっくりどうぞ」
エレベーターに乗って3のボタンを押し、
上を見ていた
チン
エレベーターの扉が開く、ちょっとした空間がありここはエレベーターを待つための広さだ。
床は緑色メダリオン柄のカーペットが敷いてある。壁には部屋番号が書かれており、左右に廊下がある。
悠太「えぇ〜っと、今日泊まる部屋は、こっちね」
エレベーターの空間から出ると足がちょっと沈んだ。フカフカだ。厚く柔らかい。カーペットの色が柄のない赤。
気持ちがいい廊下を歩きながら壁に広がる扉から自分の部屋の番号を探した。
921の部屋の前、持っている鍵を鍵穴に入れ回す。
カチャ…
レバーハンドルに手を伸ばし掴み、下げ、押す。
目の間に広がっているのは12畳ぐらいの和室。リュックやカバンが雑多に置かれている。
なんだこの部屋はまさか本当に、あれ?見える景色が違う。こんなに床近いかな普段…!!!
異変に気づいた俺は部屋の洗面台に取り付けられている鏡を見て見ると
悠太「子供の頃に戻っている、夢なのか夢でも見ているのか、顔を・・・イタタタ。現実だ。こんな事言いたくないけど本当なのか」
そこに映って、顔を触りまくっている男の子は間違いなく小学生の時の自分。背も縮んで何から何まで全て当時の自分がここにいる。
ガチャ…
誰かが入ってきた。
?「今日はもう終わりだな、トランプしようぜ。あれ、ゆうたは?先に戻るって言ってたけどいないよ」
複数の声が聞こえ、部屋の中に入ってきている。こっそり洗面所のドアを開けて覗いてみる。
悠太「うわぁ、りょうた、まさやす、ひかる、やまちゃんにさーさんまで、じゃあ本当にここは2005年9月21日の当時小学6年生、修学旅行で訪れた旅館 桜の樹の夜なのか…」
洗面所の中で今起こっている現状を考えていたら
さーさん「あぁ、ゆうたこんなところにいたのか。何してるんだよ。もしかしてお腹壊してトイレに閉じこもっていたのか。みんなゆうたは今絶賛お腹ピーピーだから」
悠太「はぁ違うし、顔洗ってただけだよ。余計なことデカい声で言うなって廊下まで聞こえるだろが」
さーさん「そうか〜…」
さーさんは180度方向転換して部屋の玄関に駆け出し
さーさん「ゆうたは今お腹をこわ」
悠太「バカ、お前何言ってるんだよ」
急いで彼の口を手で塞ぎ、阻止する。しかし私はなんだか笑っていた。とても懐かしい。バカやっていたあの頃の何も考えていない単純明快なこの瞬間を。
先生「何やってんだ、お前ら廊下でうるさいぞ。部屋に戻れ」
悠太 "うわぁ生活指導の松本。通称タコ。いつも赤ジャージで怒ると顔を真っ赤にしてトータル赤になるからそう言われているこの学校一怖い先生”
悠太「すいません。すぐに戻ります」
扉を閉める。
悠太「お前のせいで怒られただろうが」
さーさん「ごめんって、まさかタコがいるとは。本当にすまん」
悠太「わかったよ。今日ってこれで終わりだっけ」
さーさん「そうだよ、さっきので終わったじゃん今日の日程。あぁやっぱりさっきお腹痛くてそれどころじゃなかったから」
悠太「しつこいぞ、違うって」
さーさん「はいはいわかりました」
悠太「いや、まだ疑ってる言い方だな」
二人でちょっと揉めていると
りょうた「何やってるんだよ、お前ら早く遊ぼうぜ。消灯の時間が迫ってる」
さーさん「ゆうたこの話はここで終わらせて早く行こうぜ」
悠太「お前から始まった話だからな。まぁいいや早く遊ぼうぜ」
なんだかわからないけど二人で肩を組んでみんなが待っている部屋に入った。
部屋に入ってすぐに布団の準備をする。敷き終わるとそれぞれの場所を決めて自分は部屋の入り口に一番近い場所になった。
そしてそれぞれの布団に座り、何して遊ぶかの会議になった。
悠太「何する」
りょうた「トランプは」
まさやす「UNOでいいんじゃね」
ひかる「怖い話とかどう」
やまちゃん「それは消灯後でしょ」
さーさん「修学旅行だぜ、修学旅行といったらこれでしょ」
さーさんは俺目掛けて掴んだ枕を投げてきた。
ばふぅ
悠太「うぅ、そうですかそうですか、じゃこちらも行かせていただきます。オラァ」
自分が投げた瞬間、枕投げの開幕です。
みんな一心不乱に枕を投げ合う。空中に枕が四方八方。
自分の心は完全に小学6年生に戻り、30歳の成人男性は消えかけていた。
ただ楽しい、無我夢中に枕を投げる、当たり当てられ。笑う、笑う、笑う。
さーさん「ゆうた、俺の渾身の枕受けてみろ、アルティメットバースト」
悠太「何がアルティメットだ。こんなの簡単に避けれるわ」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
ホテルCCW
凛音がパソコンを触っている。
カタカタカタ、ポチィ
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
避けようと思った時、現代にいた時の記憶が蘇る。
2023年10月14日 旅館での小学校の同窓会
ガヤガヤ、ワァワァ、アハハ。
「おぉ、加藤だ」「久しぶり〜元気してたか」「加藤君だ〜」
さーさん「おぉ〜い、悠太こっちこっち」
悠太「すまん、ちょっと遅れたわ」
さーさん「仕事忙しいのか」
悠太「まぁボチボチかな、坂井はどうなの仕事は順調?」
さーさん「いや、もう最悪この前大事な取引逃したの」
悠太「それは残念、今日は付き合うぜさーさん」
さーさん「おぉそれは懐かしい呼び方」
悠太「それにしてもみんな少し変わってるな」
さーさん「それそうだろ、30代だぜ俺ら、ほら見てみろ、光の奴なんかちょっとハゲ来てるぞ名前の通りピッカリと」
悠太「うわぁ、本当だ小学校の時からしたら考えられんけどな」
さーさん「でも、一人だけ変わってない人がいるぜ、学校No.1美少女と呼ばれた柊結衣、ほらあのテーブルの奥にいる。可愛いよな今でも」
悠太「あっほんとだ。美少女が美人に。それに比べて俺たちはもうおっさんだなぁ」
さーさん「ほんとだよなぁ、俺なんてまだ独り身だぞ、お前は結婚して子供もいて。俺なんて俺なんて〜」
悠太「泣くなよ〜お前にも幸せが待ってるぜ」
さーさん「うるせぇぞ、あぁそういえば柊さんってまだ結婚してないらしい。ワンチャンあるか、柊さ〜ん俺と結婚して〜」
急いで口を塞ぐ
悠太「バカ、酔いすぎだぞ。柊さん気にしないで」
会場中が大爆笑。
柊さんの顔を見ると微笑んでいて良かった。
1時間経って、坂井は酔い潰れた。俺はタバコを吸いに宴会場のベランダで賑やかにやっている声を耳に通しながら月を見ていた。
悠太「フ〜、飲み過ぎたなぁ今日は、帰ったら怒られるかも」
柊「もしも〜し、隣空いてる? 久しぶりだね、悠太君」
悠太「柊さん、久しぶり。隣どころか誰もいないよ。どうしたの?」
柊「酔い覚まし、みんな元気そうで良かったよ。悠太君も立派な大人だね。タバコなんか吸って」
悠太「当たり前だろ、小学生から約20年経ってるだぜ。何だか不思議な感じがするよなぁ」
柊「ほんとだね、感慨深いって今日改めて思ったよ、みんなそれぞれ所帯を持ってさぁ。悠太君も結婚してるんでしょ」
悠太「そうだよ、子供が1人、5歳の女の子。自分でもびっくりするよまさか自分が親になるなんて、夢にも思わなかったよ」
柊「写真あるの」
悠太「あるよ、見る?」
ポケットからスマホを取り出して、彼女の方に向けた。
柊「かわいいね、悠太君に似てるね」
悠太「えぇ〜そうかなぁ」
柊「顔がニヤけてるよ」
悠太「えぇ、ウソ恥ずかし」
スマホをポケットに入れて、気がついた。少し体の位置が近づいていることにちょっと照れる。
柊「あのさぁ…ずっと聞きたいことがあって、修学旅行のこと覚えてる?」
悠太「修学旅行、覚えてるよ。一泊二日で行った大阪京都の、懐かしいな」
柊「そうそう楽しかったね。奈良の大仏見たり、unjではしゃいだり、夜は桜の樹に宿泊して美味しいもの食べて最高の思い出…」
悠太「宿で枕投げしちゃってさ、そこでこっぴ・・・」
柊「ねぇゆうたくん。私が午前0時になったら階段に来てほしいって言ったの覚えてる?」
彼女の顔が赤く火照っている。
悠太「・・・そんな事あったけ、ごめん覚えてない」
柊「ひどいよ〜この事が聞きたくて今日来たのに」
悠太「ホントごめん、でもどうして」
柊「あの時の返事まだ聞いてないからさ〜そのせいで私は今でもひとりなのは…」
悠太「えっ」
今の言葉で全てを察知し、お互いの目が合わせられない。その二人を月は優しく照らしている。
「お二人さん、これから集合写真撮るから集まって」
その言葉でパッとなった二人。
悠太「あのさぁ、俺もひいら…」
柊「もうこの話は終わり〜、集合写真だって!」
悠太「おい、待ってよ」
柊さんは俺の手首を引っ張った。しかし彼女の顔はどこか哀愁を感じた。
悠太「そうだ、思い出した。あの時俺は柊さんと約束をしていたんだ」
明日の日程確認が終わって一足先に部屋に戻ろうと一人で廊下を歩いていた時
柊「ゆうたくん、突然ごめん。この後さぁ…午前0時に2階〜3階に上がる階段で話があるからさぁ来てくれないかなぁ」
悠太「午前0時わかったよ」
柊「約束だからね、待ってるから」
悠太「午前0時に2階〜3階に上がる階段で待ってるって彼女から言われていた。しかしあの時は枕を避けたせいで後ろにあった花瓶が割れて」
タコ「コラァ、お前ら何をしてるんだ。花瓶まで割って、反省として今日は廊下で朝まで正座。わかったな」
悠太「怒られた俺たちは廊下で正座をすることになって、次の日も反省文を書かされ彼女の約束は忘れ、嫌な記憶だけ残ってしまったのだ。不味いこのままではウオォーーー」
バフゥ
一度傾けた体を無理やり戻して枕が自分に当たった。
タコ「コラァ、うるさいぞ。もうすぐ消灯だ。寝る準備をしろ」
全員「すいません」
さーさん「お前、大きな声出すなよタコが来ただろうが」
悠太「うるせぇ、いいから寝る準備しようぜ。またタコが来るから今度は廊下だぜ」
俺はなんとか全員を無理やり寝る方向に誘導した。
そして・・・午前0時
みんなはタコにビビったのか案外早く寝てくれたおかげで部屋からこっそり抜け出して彼女の待つ階段まで辿り着いた。
悠太「あぁ、柊さんだ。あの時もこんな感じに待っていたのかな」
柊「ゆうたくん、こっちこっち」
悠太「ごめん、柊さんちょっと待った」
柊「うんうん、私も今来たところ。あれいつもはゆいちゃんなのに」
悠太 “やべぇ、当時ってゆいちゃんだっけ。だいぶ時が経ったから忘れてた”
「そんなことは別に良いじゃん、話ってなに」
柊 「そうだね、あのね、私実はゆうたくんのことが好きなのだから付き合ってほしい」
悠太 「えっ」
“うわぁ告白だぁ、どうしよう早く返事をしないとでも何て言ったら”
今の言葉で全てを察知し、お互いの目が合わせられない。
俺も当時柊さんのことが好きだった。でも自分に自信がなくて好きな気持ちを隠していた。彼女は中学生になると別の中学になってそれ以来疎遠になる。
もしあの時約束を守っていれば違う人生になっていたに違いない、しかしそのもしが今起きている。この告白を受け入れて明日チェックアウト時間を守らなければ彼女と結婚しているかもしれない。
柊「突然だったから、ごめんね。返事はいつでもいいから。先生が来ちゃうから。また明日ね」
笑顔でその場から離れていく彼女の手首を掴んで引っ張った。
悠太「待って…よ。返事だけど、ごめん付き合えない」
その場後にして部屋に戻った。
ガタン
洗面所
悠太「申し訳ないことをしたな」
天井を見つめる。
階段にて
柊「そっか…ごめんね。気にしないでよ。また明日」
そう言い残してその場から立ち去っていく彼女は笑顔だったが哀しみを堪え、瞳が濡れているのがわかった。
悠太「告白を受け入れても明日になればまた元通り、だけど今の家族が浮かんできた。あぁ〜どうすれば良かったんだ」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
ホテルCCW
モニターに映る悠太
凛音「・・・ふぅ」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
悠太「そうだ、困ったことがあればパンフレットを見ろって、確か来た時洗面台にあった」
ご不明な点がございましたらこちらの番号にお掛けください。電話機は玄関の壁に置いてあります。
悠太「玄関だな、これだな」
洗面所で電話を掛ける。
プルプル、プルプル。ガチャ
凛音「はい、こちらホテルCCW、受付の凛音です」
悠太「921に宿泊している加藤ですけど」
凛音「加藤様ですね、ご用件をどうぞ」
悠太「あのですね、過去で変えたことはこの部屋を出ると元に戻るでしたっけ」
凛音「その通りでございます。チェックアウトをしていただくと全て元に戻ります」
悠太「それなんですけど、一部だけ変えて元に戻ること何て出来ませんよね」
凛音「アメニティーですね。過去の出来事を1分だけ持ち帰ることが出来る特典です。パンフレットにも掲載されています」
悠太「ホントだ。過去の変化を一部だけ持って帰ることが出来るって」
凛音「では、どこの部分をお持ち帰りますか?」
悠太「それは柊結衣さんに会いに行って帰るまでの出来事を」
凛音「かしこまりました、明日チェックアウトの際お渡しいたします」
悠太「ありがとうございます、それではまた明日…」
凛音「お客様、あなたが今日したことは正しかったと思いますよ。おっと失礼余計なことをそれでは今夜はごゆっくりお休みください」
ブチィ
悠太「じゃあ、寝るか」
次の日の朝
7時50分
さーさん「おーい、ゆうた、朝飯食いに行こうぜ」
悠太「おぉ、先に行っておいてくれ、みんなも」
みんな「わかった、先行ってるわ」
みんな部屋を後にする。
悠太「さて、帰りますか…」
部屋の玄関を出て、持ってきた鍵を掛ける。そして鍵を上に投げる。
鍵が空中を舞う。そしてそれが手に落ちてきた。後ろを振り返ると昨日歩いた赤いカーペットが敷いてある廊下になっていた。
帰ってきた。エレベーターに乗って1階へ
フロント
凛音「おはようございます」
悠太「おはようございます」
凛音「満足頂けましたでしょうか」
悠太「それはもう楽しかったですし、過去の忘れていたことにも決着付けられました。満足です」
凛音「それは何よりです。それでは昨日持ち帰ったアメニティーです」
シャボン玉のようなものを渡された。
悠太「これが昨日の」
凛音「はい、こちらをご自身の手で割って頂いたら過去が書き換えられます。勿論割らなくてこちらに返して頂いても構いません」
パァーン
凛音「おっと余計なことを言いましたね」
鍵を返し、代金を支払いホテルを後にする。
凛音「当ホテルをご利用いただきありがとうございます。またのお越しをお待ち申し上げております。気をつけてお帰りください」
扉が閉まる。
数日後
スマホに一件のメーセージが来た。
この度坂井は柊結衣さんと付き合うことになりました。同窓会出て良かったわ
悠太「ウソ、マジか!じゃあ本当に」
メールを打つ
悠太「送信っと」
子供「パパ、公園行こう」
悠太「よし、いっぱい遊ぶぞ」
さーさん「あっ、悠太からだ」
おめでとう!!!
さーさん、ゆいちゃん。
悠太「まだ同窓会気分抜けてないのかwww」
第2話
第3話
