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【社労士が解説】解雇予告手当の正しい計算方法は?

こんにちは、日本綜合社会保険労務士法人の山田抄織です。

人事担当者の皆様、従業員の解雇は決して簡単なことではありませんよね。特に「解雇予告手当」の存在は、正しく理解していないと後々のトラブルに発展する可能性があります。

「解雇予告手当の計算方法がわからない」
「どのような場合に支払う義務があるのか」

そんなお悩みをお抱えの方のために、今回はその疑問にお答えします。


解雇予告手当を支払うべきケースとリスク

「解雇予告手当」とは、労働基準法第20条に基づき、会社が従業員を解雇する際に「解雇日の30日前までに解雇予告を行わなかった場合に支払う手当」のことです。

もし、この解雇予告手当を支払わずに解雇してしまった場合、以下のようなリスクに直面する可能性があります。

労働基準監督署からの是正勧告
労働基準法違反となり、是正勧告を受ける可能性があります。

従業員とのトラブル
労働審判や訴訟に発展し、会社にとって大きな負担となる可能性があります。

企業の信用失墜
悪い評判が広まり、採用活動にも悪影響を及ぼすリスクがあります。人手不足が叫ばれる現代において、企業の評判は非常に重要です。正しい手続きを踏むことは、従業員だけでなく、会社の未来を守ることにも繋がります。

正しい解雇予告手当の計算方法と具体例

解雇予告手当の金額は、「平均賃金 × 解雇予告手当が必要な日数」で計算します。

1. 平均賃金の計算

平均賃金は、以下の計算式で算出します。
平均賃金 = (直近3ヶ月間の賃金総額) ÷ (その期間の総日数)

  • 賃金総額に含まれるもの: 基本給、通勤手当、残業手当など、税金や社会保険料が控除される前の金額です。

  • 総日数: 暦日(土日祝日を含む)で計算します。

【計算例】

  • 解雇日: 2025年12月31日

  • 賃金計算期間: 2025年9月1日~11月30日(9月30日、10月31日、11月30日の合計91日)

  • 賃金総額: 90万円(月30万円×3ヶ月)

平均賃金 = 90万円 ÷ 91日 = 約9,890円

2. 解雇予告手当が必要な日数の計算

解雇予告手当が必要な日数は、解雇予告から解雇日までの期間によって変わります。

・解雇予告日と解雇日の間が30日未満の場合:不足する日数分の手当を支払い
・解雇予告を全く行わずに即日解雇する場合:30日分の手当を支払い

【具体例】

解雇予告手当 = 平均賃金(9,890円) × 支払うべき日数

  • 14日分の場合:9,890円 × 14日 = 138,460円

  • 30日分の場合:9,890円 × 30日 = 296,700円

解雇予告手当の金額は、上記のように計算します。

解雇予告手当を支払わなくてもよいケースとは?

原則として、解雇予告手当は必要ですが、例外的に支払いが不要なケースもあります。

  • 天災事変等、やむを得ない事由により事業継続が不可能になった場合

  • 労働者の責めに帰すべき事由がある場合(著しい規律違反、犯罪行為など)

ただし、これらは労働基準監督署の認定が必要となります。自己判断で支払いを免除することは非常に危険です。特に「労働者の責めに帰すべき事由」は、慎重な判断が求められます。

労基署の認定手続き

  • 「解雇予告除外認定申請書」を所轄の労働基準監督署に提出

  • 申請書には、解雇理由を客観的に証明できる証拠(始末書、出勤簿、就業規則など)を添付する必要がある

手続きは複雑で、認定を受けるためには十分な証拠と専門的な知識が必要なため、専門家に依頼するのもひとつの方法です。

解雇トラブルを未然に防ぐために

解雇は、従業員との信頼関係を大きく損なう可能性のある、非常にデリケートな問題です。

「労働基準法なんてよく分からない」「手続きが面倒だ」と安易に考えてしまうと、後々大きなトラブルに発展し、会社が被るダメージは計り知れません。

正しい知識を持ち、適切な手続きを踏むことが、会社と従業員、双方の未来を守ることに繋がります。

もし、解雇を検討されている場合は、まずは専門家である社会保険労務士にご相談いただくことをおすすめします。個別の状況に応じて、法的なリスクを最小限に抑えながら、円満な解決に導くお手伝いができます。

皆さんが安心して経営に取り組めるよう、私たち日本綜合社会保険労務士法人もサポートさせていただきます。ぜひ、お気軽にご相談ください。

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