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「ウチは大丈夫」が一番危険|法改正で義務化!今すぐ始めるハラスメント対策

こんにちは、日本綜合社会保険労務士法人の山田です。

「うちの会社は大丈夫」
「ハラスメントなんて縁がない」

そう思っていませんか?

しかし、その「大丈夫」という思い込みこそが、今、最も危険な経営リスクの一つになっています。

私自身、人事労務に携わる中で、チームワークとお互いを尊重する文化の大切さを痛感してきました。

だからこそ、経営者や人事担当者の皆様に、見過ごされがちなハラスメントの芽を摘むことの重要性をお伝えしたいのです。

2022年の法改正により、全ての企業でハラスメント対策を講じることが「義務化」されました。これは努力目標ではなく、法律で定められた会社の責任です。

実際に、労働局の調査でも「ハラスメント対策が適切に講じられているか」という項目が厳しくチェックされています。

対策を怠れば、優秀な人材の離職や生産性の低下を招くだけでなく、行政指導や企業名の公表といった厳しい措置に繋がる可能性もあるのです。

そこで今回は、ハラスメントの具体的な種類から、法律で求められている対策、そして万が一発生した際の対応までを解説します。


その言動、実はハラスメントかもしれません

ハラスメントと聞くと、パワハラやセクハラが思い浮かびがちですが、職場には様々な種類が存在します。

パワーハラスメント(パワハラ)

職務上の地位や人間関係の優位性を背景に、業務の適正な範囲を超えて精神的・身体的苦痛を与えたり、職場環境を悪化させる行為です(例:人格を否定する暴言、無視、過大な要求など)。

セクシュアルハラスメント(セクハラ)

意に反する性的な言動により、労働者が不利益を受けたり、就業環境が害されることです(例:執拗な性的冗談、不必要な身体的接触など)。

マタニティハラスメント(マタハラ)

妊娠・出産、育児休業等を理由とする嫌がらせや不利益な取り扱いのことです(例:「妊娠したなら戦力外」といった発言、育休取得を理由とする不当な配置転換など)。

これらのハラスメントは、働くスタッフの心身の健康を蝕み、最悪の場合、退職につながる大きな要因となります。

法律で義務化された「ハラスメント対策」3つのポイント

では、法律では具体的にどのような対策が求められているのでしょうか。企業が必ず講じなければならない措置は、大きく分けて3つです。

ステップ①方針の明確化と就業規則への規定

まず、会社として「ハラスメントは絶対に許さない」という明確な方針を従業員に示し、就業規則に以下の内容を規定することが義務付けられています。

・ハラスメントの定義:どのような行為がパワハラ、セクハラ、マタハラに該当するのかを具体的に記載
禁止事項:これらのハラスメント行為を明確に禁止する旨を記載
懲戒処分:ハラスメントを行った者に対しては、就業規則に基づき厳正に処分する旨を規定

ステップ②相談窓口の設置と周知

従業員が安心して相談できる窓口を設置し、その存在を全従業員に周知することが義務付けられています。

・窓口の設置:人事担当者など、相談しやすい担当者を窓口として定めます。プライバシー保護の観点から、外部の専門家(社会保険労務士など)に委託することも非常に有効
周知徹底:ポスターの掲示や社内メールなどで、相談窓口の連絡先や利用方法を定期的に周知します

ステップ③事後の迅速かつ適切な対応

万が一、ハラスメントの相談があった場合に、迅速かつ適切に対応できる体制を整えておくことが義務付けられています。

事実関係の迅速・正確な確認
相談者と行為者の双方から、プライバシーに配慮しつつ公平にヒアリングを行います。

①被害者への配慮措置
事実確認ができた場合、被害者の就業環境を改善するため、行為者との配置転換などの措置を検討します。

②行為者への措置
就業規則に基づき、行為者に対して適切な懲戒処分等を行います。

③再発防止措置
研修の実施など、同様の問題が二度と起こらないための対策を講じます。

これらの措置は、労働局の調査でも具体的な運用状況まで確認される重要な項目です。

形式的に整えるだけでなく、実効性のある仕組みとして機能させることが求められています。

研修で意識をアップデートし、義務を果たす

就業規則や窓口を整備するだけでは不十分です。

全従業員のハラスメントに対する意識を高めるため、定期的な研修の実施は、再発防止措置としても、またハラスメントを起こさせない風土づくりのためにも欠かせません。

管理職、一般社員それぞれを対象に、最低でも年に1回は研修を行い、どのような言動がハラスメントに当たるのか、具体的な事例を通じて学ぶ機会を設けましょう。

誰もが安心して働ける職場環境を

ハラスメント対策は、もはや「やっておいた方が良い」ものではなく、「やらなければならない」法的義務です。

日頃からハラスメントの芽を摘むための仕組みを整え、誰もが安心して働ける職場環境を築くことが、企業の法的リスクを回避し、持続的な成長を支える重要な一歩となります。

この記事が、御社のハラスメント対策を見直すきっかけになれば幸いです。

【担当者様へ:研修実施の一助として】

「研修を実施するといっても、何から手をつけていいかわからない……」という場合は、厚生労働省が運営するハラスメント対策の総合情報サイト「あかるい職場応援団」の活用も有効な手段の一つです。

このサイトには、企業が研修でそのまま使える動画教材やPowerPoint資料が無料で公開されています。

まずはこうした公的なリソースを活用し、第一歩を踏み出してみてはいかがでしょうか。

▼あかるい職場応援団

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