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【1章-1】 謎の書類の正体

前回からの続きを書くのに、
少し間が空いてしまった。

あのときのディテール(詳細)を思い出して、
こうやって文字にするのは、
やはり、とっても辛い作業だ

だがこれは、
もはやボクの宿命な気がする
意を決して、続きを話そう…。


その日の夕方に届いた
椿弁護士事務所からの書類の封を開けた。

ボクの手は小刻みに震えている。

そもそも、弁護士から書類が届くなんて、
人生の中で、はじめてのこと。

只事じゃない!
それだけでパニックだ。

恐る恐る書類に目を通す。
書面の内容は…

“別居及び離婚調停の申し立て”

だった。


そこには…

婚姻生活を続けることは困難なので、
東京家庭裁判所に離婚の申し立てをしていること。

娘の意向を踏まえた上で、
別に住居を借りて他所に転居すること。

などと書かれてあった。

その理由として、
妻との性格の不一致や、
妻や娘に対する支配的態度による精神的抑圧、
つまり、DV…みたいな事が明記されていた。
(この理由、後ほどキーになるので覚えて欲しい)


“え、え、え…??”
ボクにとってはただただ驚愕の内容で、
言葉が見つからない。


離婚?別居??
しかも弁護士から…

前々からそういうことを話し合っていたり、
何か兆候があったならわかるが、
そのような話は、今はじめて聞いたし、
そんな雰囲気すらなかった。


ボクら家族、
そして夫婦は仲が良い…はずだった


そもそもボクは暴力的な人間じゃないし、
DVどころか、
ミユさんとは喧嘩をした記憶もほぼない。
さらに…精神的抑制って何だ?

昨夜も娘・朱莉愛(じゅりあ)を
ダンススクールに送り迎えして、
一緒に夕食を食べ、入浴を済ませて、
ダンスや料理の話を2人で楽しく話していた。

いつものように、
その様子をミユさんにメッセージで伝えると、
「今日もよろしくにゃ」みたいなコメントが、
ニッコリ絵文字入りで送られてきたのだ


…と、
ここでよく考えてみよう。

早朝、妻が娘を連れ去って、
その日の夕方16時ごろには、
この書面が郵送されてボクの手元に届いている。


つまり、
この日時に書類が届くように、
あらかじめ計画されていた
のだ。

さらには、
引越しする家も決まっていて、
もう転居すらしている


これは…そう、
もう相当前から、準備していたことになる”

(1章-2につづく…)

★写真は娘が幼児の頃、よく読んだ画集『どうぶつ』シリーズ(たしろたく/偕成社)。太めのタッチと色合いが好きです。



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