【序章-2】 まさかの出来事
【プロローグ/その2】
電話が現在使われていない…
これは…どういうコトだろう。
ボクは娘・朱莉愛(じゅりあ)の携帯にも。
電話をかけてみた。
まぁ、学童にいる間は出れないだろうけど。
だがこちらも…
「お客様の電話は現在使われておりません」
とのメッセージ。
えっ?
どういうこと⁉︎
少し気持ちを落ち着かせて、
お昼を過ぎたぐらいに、
学童とミユさんの会社にそれぞれ連絡を入れた。
学童では
「今日は朱莉愛ちゃんはお休みと聞いてますよ」
会社では
「ミユさんは、しばらく病欠と聞いています」
サーッと顔から血の気が引いてくのがわかる。
もしや2人は、
何かの事件に巻き込まれてしまったんだろうか…。
慌てて、ボクは母親に連絡を取った。
ボクの母、
つまり、朱莉愛のおばあちゃんは、
純江(すみえ)さんという。
通称は“おすみちゃん”
ボクら家族は皆んな、そう呼んでいた。
ボクが連絡したとき、おすみちゃんは、
四国八十八ヶ所の一部を巡礼していて、
高知県にいた。
明後日、ウチに寄って孫の顔を見つつ、
数日泊まっていく予定だったのだ。
後にわかった事だが、
今回、おすみちゃんが来るのは、
孫に会うためだけではなかった。
何日か滞在することもあり、
おすみちゃんとは
予定を擦り合せるために、
事前に何度か電話でやり取りをしていた。
そのときのボクの様子や口調などから、
“何かがおかしい”と、
感じ取っていたようだ。
この辺りは“母の勘”というヤツだろう。
ちなみに
ボクとおすみちゃんの親子は
元々、関係性が良好だったわけじゃない。
でも朱莉愛が産まれたことで、
母と息子の関係も改善されていったというか…。
こういうトコロが、
子供/孫という存在の実に尊いところだ。
話を戻そう。
おすみちゃんは
“これは、ただならぬ状態だ”と思ったらしく、
予定を1日切り上げて、
明日、都内にあるボクらのウチに、
立ち寄ってくれることになった。
それと同時に、
夕方までに2人に連絡が取れなかったら、
“一度、警察に相談しに行くべき”
と電話で話し合った。
16時を回った頃だろうか、
「ピンポーン、ピンポーン」
家のインターフォンが2度鳴った。
もしかしたら、
朱莉愛かミユさんかも…。
ほんのちょっぴり安堵の気持ちになる。
でもインターフォンを鳴らしたのは、
郵便局員の方だった。
“ん、何だろう?”
局員の方は書留書類を配達してくれた。
送り先を見ると「椿弁護士事務所」となっている。
椿..弁護士..事務所...?
その名前に、
まったく聞き覚えも、心当たりもない。
ボクは急いで、封を開けた。
中の書類を一読して、
手は震え、表情は真っ青になり、
膝からガクンと崩れ落ちた。
そこに書かれていた驚愕の内容とは…。
(1章-1につづく)
★写真はイメージ。2人に電話したら、こんなメッセージが流れた。ボクは、何か嫌な予感がした…。
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