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特許法 理想と現実の差が課題です☆

 特許関連の話ですが、理想と現実の差が、特許でいう課題になります。

 見方を変えると、何かを実現したいと考えた時に、「何かを実現しようとするからこそ見える問題点」が、課題です。その課題を技術的に解決するのが発明です。

 このため、発明というのは、理想を実現するためのビジネス上の手段とも言えます。

1.よくある課題の例

 よくある問題が、スマホの電池の消耗が激しいという問題です。
この問題を解消するためには、
(i)消費電力を減らす、
(ii)電池容量を増やす、の2つのアプローチが考えられます。ここで、「(i)消費電力を減らす」アプローチを採った場合、スマホの性能低下という弊害が生じることが当然に予想されます。
この性能低下を技術的に解決できるのであれば、その技術は発明に該当します。

2.効果の小さい代替手段

 また、日本の特許法では、先行特許発明と比較して、効果の小さい(効果の低い)と思える代替手段でも権利化可能な場合があります
例えば、上述のスマホの性能低下という弊害を抑制できる技術であれば、その効果があまり大きくなくても、権利化できる可能性があります。
特に、
(i)少しだけ低コストにできる代替手段、
(ii)経時変化に強い代替手段、
(iii)安全性が上がる代替手段、
(iv)他社実施確認が容易になる代替手段、
については、効果が小さそうに見えても、事業規模によっては特許権を取得する価値があります。

3.強い特許や怖い特許

 強い特許や怖い特許(みんなが使わざるをえない特許)とは、簡単にいうと、「誰もが明日考え付くもの」を今日出願して特許にしたものです。この特許を期間満了まで維持するのが一番強いといえます。これは、後で考えると、「なぜ当時は考えつかなかったんだろう?」と思わせる特許です。
 結構勘違いされることが多いですが、大きな威力を発揮するのは、

(i)自社製品をカバーする技術難易度が極めて高い特許、

ではなく、

(ii)出願日の次の日にはだれでも思いつきそうな、大して珍しくもない、ありふれた特許

です。

 言い換えれば、強い特許や怖い特許は、実際に事業化した後、他社に対して有利な位置を確保できる特許であり、殆どが、大して珍しくもない、ありふれた技術のように見える請求項の特許(権利存続中)です。

強い特許と、技術レベルの高さとは、ほとんど関係ありません。実施できる人が多い方が特許の威力(影響力)は大きくなるので、

できるだけ、技術レベルは低い方が良い

といえます。
「技術の高さ」を評価されたいのであれば、論文とか、製品評価記事とかで勝負すべきです。

4.ごく一部「のみ」で一般化したように見える技術を権利化する

  特許法では、特許されるための要件(拒絶されないための要件)として、新規性や進歩性が規定されています(特許法29条等)。これらの新規性や進歩性の有無は、証拠に基づいて行われます。

 例えば、新規性の有無は、公開された文献等の証拠の有無に基づいて判断されます。公開された文献等の証拠があれば、新規性無しで、特許されないわけです。

 ここで、ある業界では一般的に見える技術でも、その業界に属するすべての会社が秘密として管理しているような技術が有ったりします。

また、一般化したように見えるけれども、一般化したという証拠がない技術が有ったりします。そういう技術を特許化出来たら、かなり強い特許になります。 

 特に、ソフトウェア技術では、技術の一般化のスピードが他の分野より早いと言えます。このような進歩が速い分野で、上述のような「強い特許」が取れれば、影響力が大きいですね。

 繰り返しになりますが、特許というのは、技術を利用したビジネス上の道具です。

●過去の記事
特許法 発明の課題
特許法 効果の小さい(効果の低い)代替手段
特許法 強い特許や怖い特許
特許法 強い特許
特許法 怖い特許
特許法 ごく一部「のみ」で一般化したように見える技術を権利化する

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